【140字小説】人格変換プリンタ

無数の変数を自在にいじり、望んだ性格になれるプリンタ。
10年待ちだったが、ようやく順番が回ってきた。
私がいじる変数は1つだけ。
帰宅するなり、ナイフを握った。
散らかる部屋で母が寝ている。
ほんの少しの勇気があればと私は10年嘆いてきたのだ。

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