見出し画像

「編み物とワインと」 第一話 編み物に挑戦してみようと決めたら優しい気持ちを思い出した話

日曜日の昼下がり。

レースのカーテン越しに秋の柔らかな陽の光を浴びながら、ワインを飲む。4歳の娘 MomoDa から飲んでもいいよとお許しをもらい、微発泡のシャルドネで優しくシュワシュワと喉を潤しながら、買ったばかりの本を開く。

画像1

いちごかわいいなぁ。

プリンも喜ぶだろうなぁ。

どうやって色変えてるのかなぁ。後ろどうなってるのかなぁ。笑

未だかつてやったことのない編み物への憧れと「編み物=いいお母さん」みたいな勝手な妄想で、本をめくるだけでいいお母さんになれたような、そんな気持ちになりながら。


編み物に挑戦してみよう

少し冷たい秋の風が吹いた日。握った MomoDa の手が冷たくなっていて、ワタシのお洋服の袖の中にその手をするりと滑りこませ温めた。

そうだ、去年の手袋、もう小さくなってるだろうな。

そう思い、前からずっと気になっていてお気に入りに登録したままだった本をポチっと購入。なんの迷いもなくポチッと。

画像2

山下ひとなつ さんの「た・の・し・い 編み込み図案と小物」

色とりどりで可愛い図案がいっぱい載っている本。

画像3

いやん❤︎ いちごやっぱり可愛いわ❤︎

色どうやって変えてるのかな。裏っかわ見てみたいな。そればかり頭に浮かびます。すでにほろ酔い。

棒、ないな。

棒。編む棒。

まずそこからだ。笑


棒。

画像4

買ってきましたよ。

画像5

そうそう、長いお箸、上手に持ててるね。笑


MomoDa のリクエスト

画像6

MomoDa のリクエストはコレ。ワイナリーの看板猫「おたまさん」の手袋。

ちょっ、この写真の手袋は、輪っかに編んでいって親指のところは別で小さな輪っかを編んでいって最後にくっつける。という難易度の高そうなもの。

ほろ酔いでも解る。これは無理だ。笑

そもそもこの本に興味を持ったのは、まっすぐ編みでいろんなものに変身させるという、著者の山下ひとなつさんのインスタグラムを見たのがきっかけ。

まっすぐに編んで手袋できちゃう...ワタシにもできるんじゃない❤︎ そう思ったのです。

ならば...まっすぐ編みでおたまさん作ってみようじゃないの。できる気がするのよ。できる気がするのよ。

やったことないけど。笑


モンダイハッセイ!モンダイハッセイ!

作り方を、さも分かっているかのようにふむふむ、気持ちよく読んでいて気づいた。これ大人の手の手袋だ。

設計図(設計図?) 計算し直さないと(計算?)

画像7

MomoDa の手のひらのぐるりを測り。15cmくらい。10cm四方が22目で24段らしいから...。えーーと。

えーと。

ふわりとほろ酔いの頭でふわりと計算して...。

なんとなーく設計図書いて見ました。

画像8

できた気がする〜。笑 (ほんと?大丈夫?)

おたまさん手袋。作れそうな気がしてきました。なんでもやれそうな気がしてきました。これもワインの持つ力かしら?

試しに編んでみよう

今すぐおたまさん作りたくて仕方なくなりましたが、まず、練習しないと!勝手になんでもできそうな気になっていますが。まず練習だ。

お家にあった毛糸でまず「作り目」をやってみることに

画像9

あれ??

手が動く。手が知ってるなこれ。なんだろ。

本に書いてある通りにやってみると、スルッスルッと手が動きます。手がコレ知ってるようです。

画像10

メリヤス編み というのをやってみました。表目、裏目、表目。。。あれ、これも手が動く。ワインの力。。。ではないよね。

記憶が、全くないのですが、やったことあるみたいに、手が、なんか覚えているようで。あれ。メリヤス編み。できる!

大好きだったおばあちゃん

実はわたくし MihoDa かぎ針編みはまあまあ得意でして。というのも、大好きだったおばあちゃん(MomoDa の愛するばあばちゃんの母)が、座っている時はいつも編み物(かぎ針編み)をしている人で。

おばあちゃんはいつも着物を着ていて、その上に割烹着を着て、髪を綺麗に結い、いつも周りの人に「ありがとうさん」と言っている人で。そんなおばあちゃんが大好きで。おばあちゃんの家に遊びに行くと、ちょこんと座り編み物をするおばあちゃんの隣をぴったりとマーク。

家族の誰かが、着ていたんであろうセーターの毛糸をほどくお手伝いをしたり、ほどいた毛糸をまん丸に巻いていくお手伝いをしたり。そしてかぎ針編みを教えてもらい一緒に編んでいました。

ぐるぐると、一段づつ色を変え、カラフルな10cm×10cmくらいの四角を、何枚も何枚も作り。ものすごい数になったらそれらを繋げていき、大きな大きなカラフルなコタツ掛けに変身させたり。膝掛けになったり。ストールになったり。

ほどいたあのセーターも、もしかしたらおばあちゃんが編んだものなのかもしれない。ぬくぬく暖かく冬をすごせるように家族のためにセーターを編み、その役目を終えるとほどいて糸となり、また暖かく過ごせるようにと生まれ変わらせる。


あれはおばあちゃんの優しい気持ちを編んでたんだね。


ふわふわと柔らかな毛糸をふわふわと優しいおばあちゃんと一緒に編んでいく時間は、ほわほわととても優しい時間で。


そんなことを思い出しました❤︎


しかしなんでだろ

棒針編みはおばあちゃんやらなかったと思うんだけど。と思い、母に聞いてみると...なんと!母はかぎ針編みに加えて、棒針編みもできる人で。

手が覚えていたことの正体はソレかもしれません。

もしかしたらこどもの頃に、母に教えてもらったのかもしれません。

母も「教えたのかなぁ」と。ワタシも母も忘れてしまっていますが。手は、忘れていないようです。


手だけが、手だけが覚えている記憶を頼りに、おたまさん手袋に挑戦してみようと思います!!ワタシもおばあちゃんみたいに。優しい気持ちを編んでみたいんだ。

画像11

頑張る


(注) ワインを飲みながらの編み物は...2.3段編むとすでに何段目かわからなくなっちゃうのでほどほどに。

シリーズやってみた vol.42


本格的に寒くなる前に完成させられるか??それも挑戦だ。

よしっ!!毛糸買いに行こう!!(ないんかーい)


第二話はこちら



この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,870件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?