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【世界のビジネスアイデア】 子供が怖くないMRI

MRIの検査、受けたことありますか?私はロンドンに住んでいた時やったことがあるのですが、あれは閉所恐怖症の人にはきついだろうなあと思いました。これが、年端のいかない子供だったら、なおさら怖いですよね。

きっと、小児科病棟ではこういう子供の怖がる姿を見てきたのだろうと思います。Philipsがディズニーとタイアップし、MRI検査が少しでも楽しくなるよう、改良を加えようとしています。

病院用に、簡潔で子供が入り込みやすく、心が落ち着くようなアニメを複数作成し、子供はMRI検査の前にそれらの中から自分の好きなアニメを選ぶことができます。キャラクターも、アリエルやセバスチャン、スターウォーズのヨーダなど、馴染みのあるものを取り入れています。

子供の恐怖心を取り除いてあげることで、病院側としても子供をなだめたるために検査を中断したりする頻度が減り、結果、検査効率が上がり、より多くの患者さんにMRIを実施することができる、という好循環も生まれます。

この試みは、今夏、ヨーロッパの6病院で試験的に使われる予定です。どのアニメのどんな場面が、どういう効果を示し、どう微調整を加えれば良いかのデータを取りながら、Philips社によるライトや音響のリラックス効果の実験及び向上も図っていくようです。(参照元:Trendwatching.com)


【ちょっと脱線&ひと工夫】

このコンセプト、子供だけに限定するのはもったいないですよね。

病院は、静まりかえって笑顔になっては不謹慎、という固定観念ではなくてもいいはずです。せめて、他の患者さんと交わらない検査の時くらいは、エンターテイメント性やリラックスできる環境を備えられると、病院に足を運ぶのが億劫、という現象も少なくなるのでは?

海外では、リゾートと病院機能を合体させた医療ツーリズムのようなものがあります。私も、一度フィリピンで行ったことがあるのですが、血液検査をして改善の必要な部分を教えてもらい、残りの日々はひたすら健康改善のための食事やヨガやマッサージ、プールなどのプログラムの中、心身ともにバランスの取れた状態に戻すためだけに時間を費やす。ホスピス内の患者さん達とも自由におしゃべりできて、リゾート旅行と変わりませんでした。

日本でも、沖縄や北海道、軽井沢などでこういった医療ツーリズムができそうな気はしますが、都市部でももちろん、ホテルとタイアップして、同様のことができるでしょう。人間ドッグなどでは既に行われていますね。

やっていることは、つまり中和作用なのだと思います。
病気や検査の苦痛+エンタメやリゾートのリラックス間や楽しみ=病院はけっこう楽しいし、そんなに悪くない。

ツーリズム部分がない場合でも、日本はアニメやデジタルコンテンツに困ることは皆無でしょうから、大人にも、治療や検査の中で、ちょっとしたエンタメを提供することができそうではないでしょうか?今はVRゴーグルなどを着けて楽しめるものも多そうですし、森林浴、海中スキューバ、フライトシュミレーション、宇宙旅行シュミレーションとか、面白そうですし、年配の方だったら、病院の待合にいる間に囲碁や将棋の対戦ができちゃう、というのも脳の活性化と病院滞在を有意義にするいいとこ取りができそうです。

こういう試みは、病院の特色として話題にできますし、アキバ系病院、モード系ファッション病院、ゲーマー受けする病院、等、レストランやショップと同じように色んなカラーがあれば、病院のイメージを一新するかもしれません。公立や大学病院は難しいでしょうが、個人経営やクリニックで、病院の一画に病院長の個性が分かるスペースがあったら、個人的に興味をそそられますねー。

業界の垣根を、どんどん取り除いていきましょう。😉

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