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五感が磨かれる「子どもは地獄耳」(『土の匂いの子抜粋』)

こんにちは。鎌倉の青空自主保育なかよし会です。

なかよし会の創設者である相川明子さんの言葉をご紹介します。
著書「土の匂いの子」より抜粋しています。

子どもは地獄耳

「えっ? 聞いてたの?」

 子どもたちが遊ぶかたわらでおしゃべりに花を咲かせる母たちは、子どもの地獄耳にいつも驚く。だが、考えてみれば、生後たった1年で複雑な言語の大半を理解してしまう超能力者の彼らが、おとなよりはるかに敏感な聴力をもっているのは当たり前のこと。

 全身耳であるような子どもが谷戸に行けば、虫の鳴き声、飛ぶ虫の羽音、梢のきしめく音、風が通り抜ける葉ずれの音などを、いちいち言葉に表さなくても感じ取っている。ウグイスの鳴き声を何回も聞けば、姿はわからなくても、谷戸の春と結びついて体にしみ込む。

 カエルを捕まえて見せてから、「田んぼでカエルが鳴いているね」と語りかけることもある。「誰の声?」「何の音?」。その正体の固有名詞はわからなくても識別し、自然の音の心地よさが浸透していく。聞き分ける耳が育つ。

 生まれたばかりの赤ん坊でも、直接語りかける母の声には耳を傾けるが、機械音には反応を示さない。感情や状況が伝わる音をたくさん届けたい。

相川明子
1985年に青空自主保育を創設。NPO法人山崎・谷戸の会事務局長。
<著作>
1997年「土の子育て」出版(コモンズ)
2008年「土の匂いの子」出版(コモンズ)
2011年 映画「さあ のはらへいこう」(記録社製作)
2015年「谷戸であそぼう 春」(冨士山インターナショナル)
2018年「谷戸であそぼう 夏」(冨士山インターナショナル)
2023年「谷戸であそぼう 秋」(冨士山インターナショナル)


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