見出し画像

今どこにいますか?

みなさんこんばんは。しば代理です。

突然ですが僕は銀行で部長代理をしています。
部長代理ってどんな仕事をしているの?と聞かれれば、いわゆる"何でも屋"です。
文字通り何でもやるので、支店の顧客折衝もやるし、銀行組織の戦略方針策定や働き方改革の導入の検討などもしています。

何でも屋の僕に個人的なミッションはなく、強いて言うなら「銀行員の能力の底上げ」がミッションです。
かなり漠然としたミッションですが、日頃はデータ分析に勤しんでいます。
我が社の営業レベルを引き上げるべく、デキる営業マンとそうでない営業マンの違いを分析しています。
デキる営業マンの視点を普遍化し誰もが一定水準以上の実績を残せる組織にしたいと考えたことが始まりでした。

印象で「デキる営業マン」を決めつけてしまわぬように全てを数値化して分析を始めます。
融資件数、融資金額、訪問頻度、業種の偏り、コンサルティング受託件数、新規先獲得件数、新規先リストの作り方、目の付け所などなど…。
成約に至るプロセスや期間まで全てを分析しています。

不思議に感じるかもしれませんが、うちの銀行は結果分析をしてなければマーケティングも行っていません。

分析をしないからなぜ受託できたのか分からないし、新商品のマーケティングを行わないからターゲット顧客がどれだけいるのかも分かりません。
新商品はとりあえずリリースして、あとは支店任せです。
よく言えば担当者任せで、悪く言えば言いっぱなしな体質の会社です。


誰も手をつけなかった現状分析を始めると、不都合な真実が見えてきました。

一例として、数100件獲得したと聞いていた新規先獲得件数の実態は、50件にも満たないことが分かりました。

獲得したと報告された新規先の大多数は、数ヶ月前(ひどいものは1ヶ月前)に約定弁済で完済となった先に再び融資を実行した類でした。
また、既存取引企業の完全子会社に数100万円だけお付き合いいただいた案件も山ほど出てきました…。

他の分析も同じ。
受託件数は伸びているが、獲得企業は年商5億円未満の零細企業ばかり。
もちろん本当に必要だったケースもあるだろうが、結果だけ見ると優越的地位を濫用した結果にしか見えない…。

目標が大きいのは分かるものの、こんな数字を積み上げることに何の意味があるのだろう?
ハリボテの数字でしかないことは誰の目にも明らかです。

ひょっとすると当行は、これらの不都合な真実を明らかにしたくないために分析を行わなかったのかもしれない。そんな見方さえできます…。


さて、仕事に限らず私生活でも同様のことはあり得るのではないか?と考えざるを得ません。

  • 表面ツラだけ整えてやった体にしていること。

  • やったやったと言うが元から出来ることしかやっておらず何も成長していないこと。

  • 物事の本質ではなく細部ばかりに気を配って時間を浪費していること。

私には思い当たる節がかなりある。

  • 読書だけしてアウトプットせず、読んだ気になっているだけの読書。

  • 自己啓発本を読んだだけで満足してしまい、行動は何も変わってないこと。

  • ジム通いを続けている自分に満足して、肝心の筋トレは碌にせずTikTokばかり見ていること。

  • 経験則だけで仕事をしていること。頭を使わないこと。

  • 感謝の気持ちを伝えようと花束は渡すけど、肝心の感謝の言葉は伝えていないこと。

あなたも思い当たるところはありませんか?


誰もが自分にとって不都合な真実に目を向けるのはつらいことです。
できるなら通りたくない選択肢だから、気づかないふりをして毎日を過ごしてしまう。

近年では、どの本を読んでも「ありたい姿」や「自分らしさ」を描くことが大切だと教えられます。

でもありたい姿や自分らしさを表現する最初の一歩は、ありのままの自分を客観的に評価、自覚することではないでしょうか。

向かう目的地がわかっていても、現在地がわかっていなければ辿り着けるはずはありません。

出来ていないから悪いわけではなくて、出来ていないことを自覚して今後は改善していけばいい。


あなたは自分の現在地を正しく認識できていますか?


《良かったなと感じていただけましたら下にある❤️をタップして頂けると嬉しいです。よろしくおねがいします!》

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?