どう考えても、武器を稽古するほうが上達が早い
やはり、どう考えても武器を稽古するほうが上達が早い。
今の一挙動は正しいか、間違ってるか。
武器を持っていれば、これを武器が教えてくれるのである。
徒手だと、そこがどうしてもわかりにくくなる。
特に初級者では、自分がやっていることが正しいかどうか、自分で感じ取ることは非常に難しい。
八極拳の李書文も、人と武術談義をする際は槍の話ばかりして、徒手の話は全然しなかったと伝わっている。
その気持ちは、今の私は少しわかる。
特に、日本刀のもたらす身体との一体感は驚くべきものがある。
刀の細部に至るまで「そのような形状になっている理由」が明確に存在している。
例えば、切先のカーブ「ふくら」。
このわずかな長さのカーブの中に「全身が入る」のだ。
こんなこと、自分で刀を振らねばわかりはしない。
以前、女性の日本刀研究者と話す機会があったが、私は「日本刀を研究するなら、絶対自分で稽古したほうがいい。そうじゃないとわかりませんよ」と話したものだ。
また日本人なら、刀を持った瞬間に自動的に「モード」に入れる。
これは文化の力だ。
高齢者サロンで木刀を使う稽古をやる際、まず全員に木刀を持ってもらう。
すると、まだ何も説明してないのに、みんな勝手に動き始めるのだ。
介護予防として最適ではないか😊
これまで高齢者サロンでは「太極拳講座」と称して日本刀の稽古をやってたが😅、そろそろ名称も「剣術講座」に変えてしまおうかな。
いかなる流派であれ、昔の日本人武術家であれば、刀を振ったことがない人なんていなかったはずである。
「導き手としての武器」。
私もまだまだ掘り下げていく所存。
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