見出し画像

なぜ百貨店について話すのか。

 百貨店についてですが、私が話題にすることで、下り坂の業界にしがみついているように思われるのは、ちょっと心外ではあります。実際、今、百貨店の仕事はしていません。折角、縁あってこんな古い(が実はみんな大好きな)業界にかかわりました。それも、ある程度キャリア、それも小売以外のキャリア、マネジメント経験を持った人間が、経営レベルでかかわるということはほとんどなく、また、その後外部に出て客観的に見ているという稀有な(?)存在なようです。
 外人部隊として4年半(コンサル半年+役員事業部長4年)かかわり、わかったことは、実は百貨店はまだいいもの(使えるもの)も持っている、なので、持っているものをうまく使えば、できることはいろいろあるよね、と。でも、歴史があり規模があるものを変えていくのには、それなりの時間とエネルギーがかかる!!また、外部からの見方に大いに誤認、間違えがあるので、もう少し理解して、うまく使っていければ。

 下り坂と言われ、確かに百貨店市場は小さくなっています。これは、昔は洋服を買うというと駅前の洋品店か百貨店に行くしかなかったのが、今は、スーパー、セレクトショップ、量販店、ファストファッションなどいろんなところで買えるようになり、商品者の選択肢が多様化していて市場での割り当てが減っているので当然のことです。それでも、百貨店が全部が全部というわけではない。(最近は調子が悪いが)例えば新宿伊勢丹は3,4年前まで、毎年売り上げを伸ばし、まだまだ1店舗で2000億円に年間売上があります。これが、終わっているコンテンツということは違うと思うのです。昔の規模とやり方をそのまま維持しようとしなければ、ある程度の規模の業態で存在感を示していけるということです。ステレオタイプな論調に、同調する人が多いですが、みんな話題にしたり、叩いたりしているということは、百貨店の存在を認めていたり、実は好きなんでしょうね。

 私は、たまたま百貨店という業界に関わって、そこにまだ、いいものがあるのを見つけたということをちょっと発信したいだけです。私には、全ての業界などわかるわけないし、全部を見据えてしている話などは、できもしないですが、関わったものについては、考えをシェアしていってもよいかと。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?