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2023年 8冊目『アステカとインカ 黄金帝国の滅亡』

16世紀、スペイン人によるアメリカ大陸征服が始まりました。

黄金を探すコロンブス、ピサロ、コルテス……。

抵抗する、モクテスマ、トパック・アマルなどのインディオたち。

栄華を誇った文明は、スペイン人の策略によりいかに滅ぼされたのか? 

壮絶なる戦いの記録を、「敗者の視点」から再検証、ラテンアメリカが征服された歴史の本です。

とにかく(今の価値観から考えると)狂った(ように見える)スペイン人が、現地人を騙して、虐殺しまくるのです。

そして、その背景には、キリスト教がありました。

ラテンアメリカの邪悪な異教を信じている悪魔を虐殺する。

そしてキリスト教を布教するためならどんなに汚い手段でも使う。

しかも、多くの金がある。

それを略奪するなら手段は選ばない。

相手を同じ人間だと思っていないので、約束は破る。
だまし討ちはする。拷問・虐殺はする。

それに対して、最初のころのインディオたちは、金のありかを聞かれて答えてしまう。

しかし、その後抵抗するインディオたち。

生け贄などの残虐な報復は、憎悪と復讐心なのだろうと理解できた。

そして、それらが互いに増幅を重ねていったことも想像に難くない。

そんな中において、流行する疫病で滅ぶ侵略者たちやインディオたち。

女性たちは、物のように侵略者たちに捧げられる話が多かった。

日本もジパング(金の国)と言われていたが、こうならなかったのは何か紙一重の差異だったのでしょう。

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