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2021年 1冊目『感染症の世界史』

松岡正剛さんのHyper Corporate University AIDAの事前課題でした。


ポイントを残しておきます。
・医学の発達によって感染症はいずれ制圧されるはず。という期待はあるが、
→1980年に天然痘を根絶した時をピークにエイズ、新型インフルエンザ、エボラ、デング熱、西ナイル熱と流行し、根絶したはずの結核も復活。→なかなか厳しい。

・微生物が宿主に寄生し、増殖することを感染といい、病気を感染症。
・私たちは過去の感染症の大流行から生き残った幸運な先祖の子孫
・微生物も同様に幸運な先祖の子孫。
→人も微生物も自らの遺伝子を残すために生存と繁殖につとめている(利己的遺伝子説)

・感染症の脅威は、「過密社会」「大量・高速移動」「性行動の変化」などが寄与

・感染症の世界的流行は3-40年ぐらいの周期
エボラ:2014年に西アフリカから
→3月には国境なき医師団が警告→8月になってWHOが非常事態宣言
※1976年にスーダンの男性がゼロ号患者(市場で蝙蝠から罹患)

→エボラの大流行は大規模な自然破壊の直後

デング熱:ヒトスジシマカ

→最も人を殺す野生動物は「蚊」

→1970年代以前は9か国→現在は100か国
ウイルスの重要な働き
→生物は感染した遺伝子を自らの遺伝子に取り組むことで多様にし進化
→ウイルスが哺乳類の胎児を守っているという事実もある

微生物の巨大ファミリー
・約5400種類のウイルスと約6800種類の細菌が発見されている
勢いを増す耐性菌
・人の世代交代は30年。ウイルスのそれの速度は50~100万倍
→垂直遺伝に加えて水平遺伝もある!

抗生物質乱用への警告
・抗生物質への耐性菌が人を殺す

自然災害としての感染症
・気象災害、地質災害、生物災害(感染症はここに分類)

環境変化が招いた感染症
定住化による感染症の定着
・マラリア(紀元前1万年前くらいから)
→アレキサンドロス大王もマラリア死亡説

日本のおこり
≒マラリア
農業が拡げた住血吸虫症
動物から人に乗り移った病気
・家畜は病気の温床であり、食物生産が感染症を生んだ

日本のコレラ
1822年の大流行
1852年にペリー艦隊から3-26万人の死者
1868年~数年ごとに数万人から10万人の死者
1911年37万人の死者

戦争が起きると不衛生、栄養不足で感染症が蔓延
環境の悪化で過去半年で新興感染症が突如として現れた
人類の移動と病気の拡散
史上最悪のペスト流行
1334年に河北省で人口の9割の500万人の死者→その後、貿易ともに世界に
新大陸の悲劇

・天然痘→アステカ帝国の崩壊→インカ帝国の崩壊

交通の発達がもたらしたSARS
・2002年広東省→香港、シンガポール→従業員が母国へ

・西ナイル熱も1999年にニューヨークへ

人類と共存するウイルスと細菌
 ピロリ菌:胃潰瘍に罹った人の83%が保有

・年間200万トンを超える細菌やウイルス、5500万トンの菌類の胞子が降り注いでいる。

・微生物は40㎞の上空から海面10㎞の深海底まで生息

・人に見つかった常在菌
舌:約8000種
喉:約4000種
耳の裏側:約2000種
大腸:約3万3000種
女性器の入口:約2000種
口の中:100億個
皮膚:一兆個以上
総数:数百兆個←人体の細胞数の10倍
総重量:1300グラム≒脳の大きさ
遺伝子の数 330万←人の遺伝子の100倍

・共存共栄してきた常在菌

・ピロリ菌の巧みな生存術
→かつてはほとんどの人が感染→今でも人口の半分くらい
現在は7種のピロリ菌がある

微生物が脳を操るケースまである
 トキソプラズマ
性交渉とウイルス
 世界のがんによる死亡の20%は性交渉
 たばこが原因が22%なので同じくらい
人に感染するヘルペスウイルス 8種類:スリーパーエージェント

・2億年前前後に出現←哺乳類が生まれるはるか以前

世界で増殖するインフルエンザ
・2014年とうとう南極のペンギンからも鳥インフルエンザが見つかった
・人への感染は豚が仲立ち
・2009年には、40万人を殺す豚インフルエンザ
・中国から生まれる新たなインフルエンザ
・18~19世紀には世界で25回大流行があり、12回はパンデミック
1729年→1781年→1830年→1886年ロシアかぜ
・新亜型インフルエンザの発生は20世紀以降5回
1918年:スペインかぜ(最大の悲劇)→1957年:アジアかぜ→1968年香港かぜ→1978年ソ連かぜ→2008年

日本のインフルエンザ
・平安時代の近畿地方に記録が
・江戸時代に何度か
・1918年~(スペインかぜ)40万人が死亡 2300万人が罹患
 →世界では8000万人が死亡
 1933年に正体がわかる。ウイルスA型
環境破壊で、越冬地が減り、過密になり、鳥同士の感染リスクも増加。
都市部でくしゃみで広がる。(起動粘膜に取りつき猛スピードで増殖)

もう1つが畜産革命(狭い場所で大量に育てる)

エイズ
世界では頭打ち、しかしアフリカでは死亡の1位、日本は増えている唯一の先進国
1979年に登場
元はチンパンジーのSIVが突然変異した説が有力(1910-50年)
西・中央アフリカのフランス植民地の農園→都市→大陸横断ハイウェー→性行動の変化→注射針感染
実験動物説、謀略説

日本
日本はハシカの輸出国→危機意識が低い日本
998年の栄花物語に記述がある
風疹:4週目までの妊婦が罹ると死産になるか先天性障害
日本人に多い「成人T細胞白血病」ATL→100万人くらいが罹患
→アフリカの猿が起源

人類の移動とウイルス
・約16万年前に東アフリカに住んでいた:ミトコンドリアイブ説
・約14万年前のアフリカのY染色体アダム

今後感染症との激戦が予想される地域
・中国:巣窟になりうる
→ペストの世界流行3回、新型インフルエンザも中国発
→人口、人口移動、過密、衛生・・・・
・アフリカの開発
・実験動物の輸入

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