2024年 29冊目『ニューリテール進化論――中国デジタル小売革命の軌跡に学ぶ新たな価値のつくり方』
元RでIMD北東アジア代表の高津さんが監訳している本で、FBで紹介があったのですが、絶対読まなきゃ拙いって思って手に取りました。
読んで良かったです。
中国の小売り革命の進化凄すぎです。
正直言って、ライブコマース以外何も知りませんでした。
表紙に5つ以下の内容が載っています。
生活総合プラットフォームの美団
OMOの先駆者で生鮮ECのフーマー
すべてを一から作る女王 リー・ズーチー
ソーシャルECピンドゥオドゥオ
商売上手なバーチャルシンガー ルォ・テンイ
美団とフーマーだけかろうじて名前だけ知っていましたが、こんなにすごいとは知りませんでした。
本文に登場する企業は
アリババ、JD,SFエクスプレス、テンセント、美団、フーマー、ピンドゥオドゥオ、
バイトダンス。
これらだと、アリババ、テンセント、バイトダンスは良く知っています。
テンセントは10年ほど前ですが、本社に訪問したこともあります。
これらの企業の起業ストーリー、特に小売り革命分析が学べます。
ちなみに本の章立ては
序章 破壊がもたらす新たな世界
【PART 1 ニューリテールの4つの基盤】
第1章 中国Eコマースの台頭――爆発的成長の20年
第2章 高速物流の広がり――小売業界の陰の立役者
第3章 第三者決済――キャッシュレス社会への移行
第4章 ソーシャルメディア・プラットフォーム――ニューリテールの加速要因
【PART 2 ニューリテールの5つの領域】
第5章 生活総合Eコマース――ライフスタイルを作り変える
第6章 生鮮食品Eコマース――オンラインとオフラインを融合する
第7章 ソーシャルEコマース――ピラミッドの底辺にリーチする
第8章 ネットセレブのライブコマース――小売業界に旋風を起こす
第9章 「究極の体験」の小売――手仕事とテクノロジーで心を満たす
【PART 3 ニューリテールの6つの教訓】
第10章 3つの王国――エコシステムを動かす見えざる手
第11章 結論――中国ニューリテールからの教訓
かつての3大王国が
アリババ、テンセント、バイドゥで
新たな3大王国は、バイドゥ代わりにバイトダンスだそうです。
ただし、美団にもチャンスがありそうだそうです。
ニューリテールとは
3つのピラーからなっているようです
1スマートさ
それは
バイトダンスの高度なレコメンデーション
美団の30分以内の迅速配送
フーマーのデジタル値札の様々な情報
2体験
それは
迅速配送
ワンストップショッピングの利便性
商品の正確なレコメンデーション
オンラインとオフラインのシームレスな融合
楽しみ
自分と似た人のコミュニティに属している感覚
3サービス
それは
小売りと各種サービスの融合
そして
小売りの進化は
商品>場所>人:プロダクト・イズ・キング
から
場所>商品>人:チャネル・イズ・キング
を経て
人>商品>場所:ユーザー・イズ・キング
に変わってきている
歴史を振り返ると
1999年のアリババ設立から2009年までは従来型のECだった
それがその後の
1生活総合型Eコマースと位置情報の活用
2生鮮食品のオンライン・オフライン販売
3ソーシャルEコーマーズ
4ネットセレブのライブコマース
5究極の小売り
日本で言うと家電芸人のように深い知識がありエンタメがあり、惜しみなく情報開示する人や企業
書籍というよりはアナリストのレポートのような感じです。
※大学のレポートなので当然かもしれません。
何か分析する際の資料としての価値が高いと感じました。
▼前回のブックレビューです。
▼新著『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』です。
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