2017年 88冊目『人口減少時代の土地問題』
本当なのか?と思うのですが、日本の私有地の20%で、所有者が分からない、持ち主の居住や生死が判明しない「所有者不明化」が起きているのです。
この問題は農村から都市に広がっているのです。
空き家、耕作放棄地問題の本質であり、人口増前提だった日本の土地制度の矛盾が露呈しています。
過疎化、面倒な手続き、地価の下落による相続放棄、国・自治体の受け取り拒否なども急増しています。
持ち主が分からない土地については、その子孫全てに確認をしなければいけないそうです。
そりゃ確かにそうですね。
また、相続時に登記しなくてよいだとか、実際の土地の境界線が図面と違うだとか問題もたくさんあり、手を打つのが面倒なのです。
明確な解決策には触れていません。
解決するのが大変なのだけ、よく分かります。
参考事例としては、フランスでは、2004年に所有者不明化の土地は地方自治体が引き継ぎ、そうしない場合は国が引き継ぐと決めたそうです。
日本も早晩そうしなくてはいけないのかもしれませんが、なかなか難しいようです。
▼前回のブックレビューです。
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