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2023年 17冊目『ダンナ様はFBI』

要人の警護で来日していたFBIと結婚した奥さんが書いたノンフィクションです。

とても面白かったです。

最初の出会いは、彼女がクライアントのオフィスにギリギリの時間で入ろうとしたところ、屈強なアメリカ人にこれ以上入れないとブロックされるという話から始まります。

ところが、なぜか彼女の連絡先を把握したこの男性は、電話をしてくるのです。

そして、その後毎月1通エアメールが毎月毎月送られてくるのです。

1年以上たつと、彼女もそのエアメールを待つようになっていたのです。

時々来日するのですが、その時は電話だけで会おうとも言いません。

2年が過ぎたころには、会った回数はほとんど無いのに愛情が芽生えていたのです。

そして、彼はFBIの現場の仕事を辞めて、両親も置いて日本にやってくるのです。

※実は、この定期的にメールを送ったりするのもFBIの交渉術の1つなのです。

その後も、彼女に対してFBI式のアドバイスをします。

例えば、子育て中に服装がラフになったのを指摘します。

おめかしをしてハイブランドのブティックに行くのです。

きちんと接客されます。

彼女は経営者や一流の方々のインタビュアー。

一流のいでたちをしていた方が仕事も発注されるし

インタビューもうまくいきます。

きちんとそれができているのかをハイブランドの接客でチェックすればよいという話なのです。

子育てしながらそんなの無理だという彼女に

完璧な子育てしなくて良いと言います。

肩に力が入っていた彼女がしなやかになるのです。

彼女はグループインタビューもするのですが

その際に、誰から話を向ければ良いのかもFBI流でアドバイスをします。

人は4パターンに分類できると言います。

①話しかけやすい

②気位が高そうで話しかけにくい

③気遣いをしそうな気の弱い

④できる

そして①はコンサバな平均的な人なので、ここを中心にインタビューを組み立てるそうです。

①に最初に話をしてもらうと、場が良い場になります。

③は全体の場を見てからでないと発言しないので、4番目

②と④を間に挟み、困ったら①に戻るというのが王道だそうです。

これ以外にも、私たちの生活に役立つFBI流ノウハウや

アメリカ人から見た日本の違和感など面白いエピソードはたくさんあります。

楽しく読めて勉強になる1冊です。

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