2017年 49冊目『ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み』
日本レーザーの近藤社長の著書です。
近藤社長は、日本レーザの親会社出身です。
30歳前で労組執行委員長になり、その翌年1000名のリストラを進めることになります。
その直前に生後3日で双子のお子さんが病死され、その後子宝には恵まれません。
その後、米国法人の責任者になり、2か所でリストラを行います。
その、さ中に2度の胃潰瘍と、大腸がんが発覚します。
帰国後、本社の国内営業担当して、幹部のリストラを担当します。
その後、日本レーザーの社長に就任します。
同社の当時の状況は、倒産寸前、赤字垂れ流しでした。
しかも、右腕だと信じた常務が顧客と部下を引き連れて独立します。
しかし、それから23年連続黒字、直近10年以上離職がほぼゼロ。
ちなみに日本レーザーは、海外のレーザなどの商材を仕入れて販売する輸入商社です。
為替の影響、販売元のマージンの変更、商社の変更、日本法人の設立による取引の停止、人の引き抜き、独立が日常茶飯事の業界だそうです。
つまり、外部環境の変化が大きく、かつ業績への影響が大きい業界です。
それにも拘わらず、赤字は犯罪、黒字化は従業員のモチベーションが10割だと断言しています。
そのような会社ですので、親会社から独立する際に、全従業員が株主になるのに賛成し、出資をしたそうです。
ちなみに、その際に親会社が銀行に保証していた6億円を(奥さんに黙って)個人保証したそうです。
いやー、面白い本で、参考になります。
ずっと仲間と大事にしていたことと類似のことを大事にされているのでうれしくなります。
例えば、
トラブルなどの悪い報告ほど笑顔できく。
私たちは、兆しの状態で教えてくれたら感謝します。
笑顔は性格ではなく能力。
ほんとその通りです。
今週の気づきは自分が成長するための決意表明。
これ良いですね。
私たちは悪い兆し、よい兆し、コメントですね。
会議は社員教育の場。その通りです。
会議は社長の宣伝活動の場。
ここまでの意識はなかったです。
ただ、同じことを言い続けるは、同じです。
社長塾を開催し、社長の思いを浸透させる。
中尾塾で思いとマネジメントスキル取得をしていました。
海外出張を経験した分だけ社員が成長する。
これはテックではありましたが、カウンターではなかったです。
しかし、実感ありますね。
社長の役割は、社員に自己成長の機会を与えること。
これは意識していますが、現状悪戦苦闘しています。
社員の自発性を高める。ゴールは自律自転する個人の集まりにしたいです。
会社の目的は2つ、社員の雇用と社長の成長。
同感ですが、ここまで絞れていませんでした。
赤字は犯罪。リクルートにいると当然です。
大きくすることに意味はない。
大きくすることが目的にはならないには同意しますが、ここまで言い切れません。
などなど、とても納得感が高いです。
これ以外にも、
社長第一主義と社員第一主義の両立、
2-6-2の下2割を切ってはいけない、
言いたいことがいえる雰囲気があれば人はやめない、
ダイバーシティ経営の重要性、
小企業のグローバル人材育成、
小企業こそ英語力が無くては生きていけない理由、
70歳まで再雇用する仕組み(2割が60歳超)
女性をだいじにすると利益が上がる理由
雇用契約は人によってばらばらが正しい
1つの業務に2人の対象者を配置するのが正しい
出産しても辞めない理由
年収格差があっても、文句が出ない本当の理由
(納得性と透明性のある人事評価制度)
(粗利額の3%を当事者同士で配分)
全ての問題は、自分の中にある
損得だけではなく、正しいかどうかで選択した方が結果的にうまくいく
修羅場が最高の社員教育
無理難題に直面したら、「今、ここ、自分」と唱える
などについても触れられています。
とてお魅力的な西早稲田にある会社社長の本です。
お勧めです。
▼前回のブックレビューです。
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