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2017年 74冊目『40歳が社長になる日』

友人の岡島悦子さんの本です。
岡島さんは、経営者の「かかりつけ医」と呼ばれていて、経営者と二人三脚で「次の経営者を作る」仕事をされています。

その岡島さんが、15年かけて仮説検証した現場知を惜しげもなく開示している本です。

現経営者と若手のハイポテンシャル人材が読むと参考になる内容が満載です。

読みながら何か所もドッグイヤーを付けました。

そのうち、「そうそう、その通りだ!俺もやっている。わが意を得たり」という個所と「なるほど、意識・実践できていなかったけれど、その通りだ!」という個所に分けて、備忘録を兼ねて残しておきます。

◆「そうそう、その通りだ!俺もやっている。わが意を得たり」

・リーダは、大きな方向性を決め、顧客インサイトを引き出せる多種の専門家を現場に配置し、現場環境整備にコミットし、そこから抽出された顧客インサイトに基づいてビジョンを作り上げていく。

・ワークスタイルイノベーションが実現できていない会社では、これから人を採用できなくなっていく危険性がある。

・「働く場として」選ばれる会社でなければならない。

・「課題解決」は機械がやってくれる。
 人間がすべきは、機械に負けないレベルの「課題を抽出する」こと。

・なるべく離れた領域の人たちが集結して切磋琢磨することで、1+1が3になるような環境を生み出す。(D&Iがイノベーションに相関がある)

・固定化した時点で物事も組織も陳腐化し、結果、ライフサイクルが終焉していきます。(TTPSする)

・大企業のサクセッションプランが論点になってきた(中尾も現在この論文を書いています)

・女性である岡島さんが、若い時に職業人として男性化することに無意識に過剰反応してきた(日本企業は女性も外国人も男性化しようとする)

・リッツカールトンは入社3週間で「何かわが社でおかしいことはないですか?」と確認する。(入社1か月で改善提案を要望する)

・(女性に向けて)答えのない「悩み」は棚上げしておいて今そこにマインド

・シェアをとられない(選択肢のないことに悩まない)

・不幸自慢禁止(忙しい?という質問には「暇だ」と答える)

・リーダには素直さ、のびしろ、学習能力(TTPSの基本はこれです)

・会社が何かをしてくれるのを待っているだけではリーダシップは磨けない(アイコンなどの環境整備で促進)

・チャンスは偶然ではない。機会開発も努力次第。(自ら機会を作りだし、機会によって自らを変えよ)

◆「なるほど、意識・実践できていなかったけれど、その通りだ!」
・善意の失敗を許容する。

・破壊的イノベーションを生むための「最少多様性」が存在し、各社がそれを発見すべき。

・サイバーエージェントの「挑戦と安全はセット」。

・アクセサリー勝負病

・新時代リーダの10要件(きれいに整理されています)

・どの多様性を受容し、どの同一性は守るのか→視点は多様、価値観は同一

・岡島さんのタグ・リスト(年度ごとに作り替えるという発想がなかったです)

岡島さんは、リクルートでも定期的に勉強会講師をしてくださっているので、弊グループのエピソードもいくつか取り上げられています。

読みやすく、実践できそうな話が多数載っています。

お勧めです。

▼新刊『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』の読書会があります。無料です。よかったら、ご参加ください。

▼前回のブックレビューです。


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