ハイエナに会いに行く。~マサイ・マラ#3~
朝9時にダウンタウンを出発したサファリカーは午後4時ごろマサイマラに到着した。
まず宿泊するテントに案内され僕とフランス人のジル、サウジアラビア人のハサンとアリーがそれぞれ同部屋でイギリス人のサラが一人でテントを使うことになった。
各々荷物をテントに置くともう一度サファリカーに集合しそこからゲームドライブへと出発する
今日は2時間のドライブだ。
いよいよこの旅の最大の目的である野生動物をに出会うという夢がもうすぐ現実となろうとしている
サファリカーのルーフトップがドライバーのジェームズによって開けられた
皆がそこから頭を出して観察するというわけだ。
マサイマラの入り口に着くと各々のパスポートを見せる
ちなみにこのパスポートがないと入れない
どこかケニアではない、また別の国に入る演出のようだ
やがて ”入国審査” が無事完了しゲートが開かれる
待ちに待った大草原が目の前に広がる瞬間だ。
ゆっくりと左右に車体を揺らしながらサファリカーはゲートをくぐった
最初に目に飛び込んできたのはインパラとヌーだ、そして少し先でガゼルも草を食んでいる
そのもっと向こうにはどこまで続くのか見当もつかない地平線が真横に延び
だいぶ傾いた陽が丘に当たり、その影が大草原に落ちている
僕はほとんどこの日のために持ってきたと言っても良いカメラのシャッターを思わず切りそびれていた
ただ目の前に広がる絶景を堪能したかった。
サファリカーはどんどん先へ進んで行く
ゾウ、キリン、シマウマ、ダチョウ、バッファロー、そしてチーター
この先顔馴染みとなる動物たちが次々と姿を現し僕たちはそのたびに動物の名前を連呼した
夢中で野生動物を追いかけた、そしてたくさんシャッターを切った
もっと先へ、もっと近くにとジェームズに促した
しかしそこで今日のゲームドライブは終了した。
皆の興奮醒めあらぬ中サファリカーは来た道を引き返した
退場ゲートをくぐる頃、丘の上に白い月が覗いていていつになく印象的だった。
夕食は皆で卓を囲んで食べることにした。
今日あった出来事を話のネタに盛り上がった
僕はほとんど英語が理解できなかったことと一瓶300kshのビールで猛烈な睡魔に襲われその場で眠ってしまった。
食事が終わり寝ぼけ眼で食堂からテントにもどるとき、ふと空を見上げると無数の星が瞬いていた
そしてすぐそこには野生動物が生息しているのだと思うと地球のゆりかごに揺られ、無防備にそのまま寝入ってしまった。
つづく
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