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初めての個展で、作りたいものをたくさん作って描いて最高の日々を過ごした

初めての個展が終了して4日が経ちました。たくさんの方に足を運んでいただき、自分の作った空間を楽しんでいただけて本当に嬉しかったです。心からの感謝を込めて、ありがとうございました。

個展をするのは今回が初めて。「どうして個展をしようと思ったのか」また「個展をしてみてどうだったのか」昨年の自分を思い出しながら記事にしていけたらと思います。拙い文章ですが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。


1.あれもこれも作りたい、形にしたいものがたくさんあった

ものづくりが小さい頃から好きで、幼稚園の頃「エルマーの大冒険」のエルマーが背負っている青いリュックを、フェルトを切ってそれをガム、すテープで貼り合わせて作ったりしていました。それは今でも継続していて、個展の前には絵を描くだけでなく、一筆箋などの紙もの雑貨を作ったり、陶芸教室に通ったり。
一筆箋を作ると今度はマスキングテープが作りたくなって、しかしマスキングテープはロットが大きい。売れる保証もない、作るだけ作って在庫を抱えてしまってはその後続かない。じゃあどうしたらいいか頭を抱えました。

それと同時期に、一つの出会いがありました。昨年clubhouseというコミュニケーションツールが流行ったのを覚えているでしょうか。「活版印刷所」の方が活版印刷について話すお部屋があったのです。以前からなんとなくいいなぁと感じていた「活版印刷」。でも"印刷費がなかなかに高いらしい"ということも知っていた。しかし、そこで話されている活版印刷の魅力や、実際に活版印刷で作られたものを見てみると俄然活版印刷でものを作ってみたい!と考えるようになりました。しかし、イラストレーターをしていても活版印刷を利用する機会はあまりない。その機会をわたしは虎視眈々と狙っていたのだと思います。


2.「絵を家に飾りたい」友人から家に飾る絵を依頼された

大学時代の友人がSNSを見てくれて「家に飾る絵を描いてほしい」と声をかけてくれました。"家に絵を飾ってもらう"それは小さい頃に経験したけど、大人になってからはまだ経験したことのない体験でした。納品すると、お部屋に飾ってくれている写真を送ってくれました。気持ちがとても高揚したのを覚えています。"嬉しい"なんて素敵なことなんだろうと思いました。

それと同時にSNSのメッセージでも"絵を描いてほしい""買わせてほしい"という声を個人の方から少しずついただくようになりました。当時はデジタルで描いていて、キャンバスプリントなどを利用していましたが、もともとアナログの質感が好きだったので"デジタルで表現している絵"を"アナログの絵"に落とし込めないか試行錯誤し始めました。デジタルで描いていた絵は厚塗り。重ね塗りが必須でした。デジタルで描く前は透明水彩を使って絵を描いていたので、アクリルガッシュなどを試してみましたがなかなか上手くいきませんでした。

透明水彩じゃ重ね塗りできない、アクリルガッシュは上手く使えない。あとはなんの画材があるだろう、そう考えた時に好きだけど自分が扱えるとは全く思っていなかった"日本画の画材"。学校で習ったこともない、粉のようなあの絵の具をどうやって紙に固定するのかもわからない、わからないことだらけでした。まずは"やってみよう"ということで日本が初心者キットのような、水干絵具(すいひえのぐ)と筆と膠(にかわ)とが入ったものを通販で頼みました。

水干絵具と膠が入った日本画入門編的な画材セット

ここからどうやって岩絵具と出会い、今の制作スタイルになったのかを描いてしまうとめちゃくちゃ長くなってしまうのでまた別の機会に書かせていただきます。

3.グループ展に参加してみた

日本画の画材の使い方をYouTubeで学びながら自分の絵をアナログに落とし込もうと奮闘していた時、ある東京のギャラリーさんから"グループ展に参加しないか"というお誘いをいただきました。(イラストレーターと名乗らずとも絵を描いてSNSで発信しているとこういうお誘い結構くると思います)もちろん有料で、そして東京なので搬入搬出なのど費用もかかります。展示をしたことがなかったので、経験としてそして大好きな「猫」がテーマだったのもあって参加することにしました。

時期的にも大阪から東京へは行けず、在廊もできなかったのでお写真で展示の様子を知ることしかできませんでした。壁面作りもおまかせに。また、私以外のイラストレーターの方を知らない状態で申し込んだのでいろんな絵柄の方がそれぞれの壁面に展示をしていました。どれが悪かったとかではないのですが"自分で作った"感じがしなかった。

この体験で、もっと自分の作りたい世界があることに気が付きました。


4.身近に素敵なギャラリーがあった

比較的、身近なところにギャラリーとカフェが併設されている「GULIGULI」という場所があります。こちらが今回個展をさせていただいたギャラリーさん。2階にメインのギャラリーがあって、ショップ内でも陶芸作品やアクセサリーなどの展示、3階spaceでは展示の他にヨガ教室などが開催されていて多い時で3作家さんの展示が見ることができます。池田市に引っ越してきてこの場所を発見した時なんとも嬉しい気持ちになりました。
展示期間は2週間ほど、季節によってもさまざまな展示が入れ替わり立ち替わり。そして何よりどの展示も私の心に刺さる。

雨の日のGULIGULIさんのお庭

屋久島をイメージしたお庭も、美味しいランチやケーキ、焼き菓子も本当に素敵でここにくるととても気持ちが良いなと、リフレッシュしたい時や大切な友人が来たときに立ち寄っていました。とても素敵な展示の数々に、知らず知らず刺激されていたのかもしれません。

"私も展示をするならこんなギャラリーでしたい"

そう心の奥で思っていたのだと思います。


5.好きなイラストレーターさんの個展に行ってみた

昨年の3月に開催されたイラストレーターmaccoさんの個展『たんぽぽ色』を見に行きました。京都の河原町にあるHIRAETHというギャラリーまで電車を乗り継ぎ、とてもわくわく小旅行のような気持ちで行ったのを覚えています。ギャラリーはお店の2Fにあって、入った瞬間からmaccoさんの世界が広がっていてとても心地よい空間。なんて素敵なんだろうと思いました。在廊もされていて、絵の制作工程のお話を聞かせていただきました。
好きな作家さんの作品に囲まれて、その作家さんと直接お話しできるなんて"個展ってとても素敵な場所だな"と。家に帰ってもほくほくあたたかい気持ちが続いて、なかなか冷めませんでした。



6.自分だけの空間を作りたくて初めて挑んだ個展、そこにしかない素晴らしい体験があった

いくつもの出会いや経験から私も自分の空間を作りたくなって、ギャラリーさんにお話に行きました。それから自分で描いて作って、そして好きなものをたくさん詰め込んで。それをあわよくば来てくださった方に楽しんでいただけたらいいなあなんて考えながら制作をして。

初めからこういう空間になればいいなぁという明確なビジョンがあった訳ではなくて、作りたいものを、描きたいものを描いていくうちに出来上がった空間でした。そこへ見に来てくださった方がそれぞれの感性で作品を見て空間を楽しんでくださいました。自分が作りたいものを作って出来上がった空間を楽しんでくださる方がいるという体験、これは何ものにも代え難い素晴らしい体験でした。
個展「花とエン」に見に来てくださったみなさん、行きたいと声をかけてくださった遠方のみなさま、開催にあたって寄り添うように相談に乗ってくださったGULIGULIの中川さん、そして、家族、心から感謝しております。

そして、この記事を読んでくださったあなたにも。

文章とても苦手なので上手く伝わったかわかりませんが、これまでのいろんな経験が重なり合って今ここにいる感じがするので、これからも好きなことを続けていきたいなと思います。

今回の個展が無事に開催できたのは、本当にたくさんの方のご協力があってのことで、自分一人ではあの空間を作ることはできなかったと思います。本当にありがとうございました!



最後までお付き合いいただきありがとうございました。次回は、何を書きましょう。個展の具体的な準備とかかな。またお付き合いいただけたら嬉しいです。


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