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短歌 中西まさこ ルソン島へ旅する二月 真夏のワンピースを荷物に詰める スペイン人が作っ…
短歌 中西まさこ 歌舞伎座の裏に安くて美味いフランス食堂があるのですよ 「フレンチですか…
短歌 中西まさこ おなかの大きさが目立ってきて「父親は誰?」ときかれる少女 若者は彼女に…
短歌 中西まさこ 湖と南の山と iPadで撮っている君「この景色が好きなんですよ」 大好きな…
短歌 中西まさこ 誰もいない広場で日時計が午後二時を指している 鳥の声もない暑い昼下がり…
短歌 中西まさこ 窓硝子の内側にあかい蝶がとまっている 戸を開けた隙に入ったか 人間の命…
短歌 中西まさこ 初めにあったことばが君のことばの中にある 昔も今もいつまでも 空だけは変わらない 太古の昔もこの時もこの日の空は二度とない 諏訪湖の上に広がる空が丘上の雲を擁して私は昔の風を見ていた 遠い時 ガリラヤ湖畔に暮らした人々の生業の中に香る風 遠い国の湖畔の村で二千年前の私に語りかけた君 あの空がこの空 初出:『未来山脈』2014年9月号 見出し画像ソース:
短歌 中西まさこ 空だけは太古の昔から変わらないと君は言う 地に人工物があふれても 君の…
短歌 中西まさこ 責められたと感じてそれをうたに詠む人魚の髪が氷湖に凍る この町に一店舗…
短歌 中西まさこ 這うように砂丘をのぼれば その先も砂丘が続く 蜃気楼 消える 疫病の高…