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レッスンは買うもの?

レッスンは買うもの?〜同業者、同僚との対話〜

ここのところ自由な時間がまとまってできたので、沢山の人とお話をしてきました。Twitterでご覧になった方もいるかも知れませんが、ただバーで飲んでいたわけではないんですよ。ずっと真面目な話です。
そこで今回はあえて!同業者とのざっくばらんな会話で出た子供さんのレッスンについての話を。

僕自身はほとんど人任せですが、こういう時代ですから皆それぞれ本人の隙間時間や委託でエゴサーチするわけです。もっとも、ホームページを管理していればどこからどんな流入があったかも把握しています。

どんなに正しくいても、相手と目的が違えばとんでもない口コミを頂いたりしますからね。言った者勝ちの世の中、心ない一言が命取り。みんな自分に呟きます。
成らぬ堪忍、するが堪忍...と。

一人で主義を持ってやっていると、みんな結構苦労します。生徒さんの問題行動を見ても、大抵一線を越えるまでは見守りです。都度指摘して、つまらないやり取りでイライラして音の質を落としたくないんですね。

われわれ、レッスンのとき子供さんには困りません。
どんな困ったちゃんでも、弾いている限り見放しません。大丈夫!
破門や決裂に至るのはほとんど親御さんとの関係性だったりします。

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最近看過ならない話として話題に挙がった筆頭がレッスン内容の公開。無断撮影、無断録画、無断録音の公開。

結論を申し上げると、講師に断りなくレッスンの風景や細かな内容を公開するのはみんな反対です。

テキストであれ、画像であれ、限定公開であれ...仮に削除したとしても...一度でもアップロードされたものを世の中から完全に消すことはできないんです。

いろんな考え方が世の中にあるのかもしれませんが、ほとんどの指導者の考え方はこうだろう、というのを書いてみましょう。

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まず、誰も間違ったことを教えているとは思っていませんから、そういう意味では公開されてもいいですね。恥ずかしくはない。
公開されたとて又聞きの文字面だけで理解できる人はそもそも出来てる人ですから。

しかし、楽器の個別指導の場合とくに、きちんとした指導者はその人に合った順序、言葉、表現、やり方、ステップというものを常に考えている。
生徒さんによって教材のバランス、指摘の具体性、抽象度、全然バラバラです。驚くほどに。

つまり、それを他の人とシェアすると伝言ゲームみたいになって誤解が生まれることが多い。そうすると、そんな前提を一般で共有してませんから、なんだこの指導は?という話も出てきかねない。

生徒さん本人が個人日記としてやっているものは10年以上前から世の中に溢れています。が、昨今はお父さんお母さんが生真面目に細かく書いてしまうことが多いようです。

ちょっとお下品な例え話をしましょう。
お代を払って子供さんがランチを食べました。
本人にとっては、タンパク質や糖質、いろいろ身体になりました。身につきました。美味しかった。
そのあとの代謝物は肥料になり、また野菜やお肉が育ちました。めでたしめでたし。

さて、子供さんが食べたランチを●き出させたり横取りして人に供しますか?肥料にしますか?

本人が消化して周りに与えることと、他人が書くのは大違いなのです。

で、話を戻すと、どの友人も断りなく書かれているようですヨ汗。
昔からファンが有料の著作物をネットに公開してしまう心理はあるそうですけれどもねぇ。承認欲求の一種なのか、そういう繋がりの友人を作って支え合うのか?

匿名というのもアンフェアな気がしますね。※といってもやる人はIPの特定までやっていますが苦笑。

レッスンの内容をレッスン代で買った、という感覚なのでしょうか?であればままその場にお友達の見学者をずらずら連れてきてくれればいいのに笑。

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レッスンって買うものじゃないですよ。
指導って売るものじゃないですよ。

身に付ける技術ってどうやっても買えないんですよ。頭の使い方も売ってないんですよ。
どうやったらそれをうまく身につけてもらえるかな?しっくり理解してくれる言葉は?教材は?
その思慮?技術料?というか、まさに環境のお礼として決まった額面を決めている、ということです。

塾に払うお金で偏差値を買う感覚だったらそう考えられないのかもしれませんね。いや...そういう考え方をすると、塾は親御さんの不安をアレするサービス業になってしまいますが、それでいいのでしょうか?

やはり教育やお稽古はただのサービス業に陥らず、その立ち位置をしっかりしなければ...そんなお話です。

少しでも、世の中のお稽古事の矜恃が保てるよう、たまにはこういうこともお知らせしていきたいですね。

ながく読んでいただき、ありがとうございました。



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