Well-beingってなんだ?

「Well-being」っていう言葉をよく聞く様になりました。
「Well-being」って、そもそも何でしたっけ?
「Well-being」とは、「良い状態」にあることを意味する概念で、「幸福」と訳されることが多いらしい。よく、「Happiness」と比較されます。「Happiness」は、「感情的」で「一時的」なもの。
一方の「Well-being」は、良い状態が「継続」している状態。そんな違いとして紹介されます。

よく、「お金」は一過性のもので、「Well-being」ではなく、「Happiness」だと言われます。
お金を手にした瞬間は、テンション上がるけど、すぐに誰かと比較して、自分より多くもらってる人を羨ましがったり、妬んだりしてしまうと。そんな話でしょうか。
ボーナスなんかも、そんな感じかもしれませんね。思ってたよりも多くあれば、テンション上がりますけど、もっともらってる人がいることを知れば、「何であいつが?」って思っちゃうかもしれません。

さて、そろそろ本題の「Well-being」について書いてみます。
まず、Well-being(幸せ)の要因は、予防医学の研究者でもある石川善樹氏によれば、「体験」と「評価」に分けられるらしい。
例えば、好きな人とデートしてて、とってもステキな1日だったけど、最後の別れ際で、ケンカになって帰ってきたとします。この時、ステキな1日=ステキな「体験」だったのに、その日の「評価」は最低になっちゃいます。
つまり、「評価」は、「体験」の最後に強く影響を受けることが分かります。
この話って、他にも使えそうです。例えば、「塾」に通ってて、塾の授業が分かりやすくて楽しいとします。これは良い「体験」ですけど、「模試」で最悪の「結果」だったら、最悪の「評価」になっちゃいますよね。全く同じ構造です。


はい。続いて、この「体験」について。
「体験」には、「良い」体験と、「悪い」体験があります。
「良い」体験には、「よく眠れた」とか、「敬意をもって接してくれた」とか、「笑った」とか、「学びや興味」などがあって、当然「多い」方が良いですよね。
逆に「悪い」体験には、「体の痛み」とか、「心配」とか、「悲しみ」とか、「ストレス」とか、「怒り」などがあって、こちらは当然「少ない」方が良いと。
で、「良い」体験の中で、「健康」と「生産性」に関係が深い要素が「笑い」と「敬意」らしい。
へぇーって思いました。

これらを踏まえて、『マネジャーのもとも大切な仕事(テレサ・アマビール著)』では、Well-beingに関係する要素として、以下の3つを紹介しています。
その1:1日の終え方:「印象」の振り返り
その2:雑談すること:笑うことが「健康」と「生産性」を向上させる
その3:信頼する(される):「敬意」を感じる

まず、その1の「印象」の振り返りから。
これ、「タスク」の振り返りでなくて、「印象」なんですよね。
例えとして引用されるのが「測るだけダイエット」。「毎日体重を測るだけで痩せる」ってアレです。
1日の最後に体重を計って、何で痩せるのか?って言えば、「印象」を振り返っているかららしい。

いつもより体重が多ければ、「あぁ、アレ食ったしなぁ」とか「ジム行くのさぼったなぁ」って、うすらぼんやりと振り返って、翌日になると、前日の体重が頭のどこかにあって、「ちょっと食べるの、ひかえよう」とか、「移動を歩きにしよう」とかね、何となくリカバリーするんだと。だから、「体重」という「数値」を印象で振り返って、翌日の行動を調整してるって話。なるほどですね。

間違っても、1日の終わりに「タスク」を振り返ってはダメだと言います。そんなことしたら、「あぁ、また今日もこんなに仕事が残ってしまった」って自己嫌悪に陥るだけ。「タスク」を見るのは、1日の始まりの方がいいみたいです。あくまでも、Well-beingから見た話ですけどね。
そうは言っても見ちゃいますよ。1日の終わりにタスク。そんでもって、「あぁー」って思ってます。


はい、続いて、その2の「雑談」と「笑い」について。
意外と重要だって話です。この「雑談」と「笑い」。「健康」になるし、「生産性」も上がるんだと。
でも、リモートが増えて、この「雑談」も意識しないと無くなってしまいます。リモートで、自然に雑談するって難しいって思ってましたけど、だんだんみんな慣れてきて、それなりに出来る様になってきた気もします。

それにしても、「笑う」って、人間にとって本質的だし、重要なんですね。「幸せだから笑う」のか、「笑うから幸せ」なのかって話ですけど、後者なんでしょうね。そう言えば、「目が覚めるから起きる」んじゃなくて、「起きるから目が覚める」んだって聞きます。つまり、行動が先にあって、その結果、脳を刺激して、状態が変化するみたい。その話とおんなじでしょうか。「笑う門には福来る」でいきましょう。


さて、最後のその3。「信頼」と「敬意」について。
ここでは、「信用」と「信頼」は違うって話です。
「信用」は、相手に対する「理性的」な判断で、結果を評価している。
「信頼」は、相手との「感情的」な結びつきで、結果に関係なく相手を受け入れる。
これが「敬意」らしい。なるほど。勉強になりました。
よく「信頼を失う」って言いますけど、あれ、「信頼」じゃなくて、「信用」ですね。そもそも、失敗して失うんだったら「信頼」とは言わないと。何があったって、相手を受け入れるんだと。それが信頼なんだと。もはや、いてくれるだけでいいんだと。そーいうことです。
でもって、成果を上げるチームには、相互「信頼」の文化があるらしい。「心理的安全性」ってヤツでしょうか。

はい。まだ続きがあるんですけど、今日はここまでにします。
皆さま、如何でしょうか。
「信用」と「信頼」について。
果たして自分は、「信用」されているのか、「信頼」されているのか。「信用」されてるけど、「信頼」はされてないかなぁとかね。「信用」も「信頼」もされてないとしたらヤバイかもですね。「当てにされてない」ことになりますけど、そんなの認めたくないです。

あと、今日から1日の「印象」を振り返ってみましょう。
「測るだけダイエット」の様に無意識にリカバリーが掛かります。
そして、雑談と笑い。雑談できる相手がいれば幸せってことでしょう。
その相手を信頼すれば、「敬意」が返ってくるかもです。

つまるところ、Well-beingって、相手との関係にあるんでしょうね。
皆さまの「よい状態」がいつまでも続きますように。
相手をWell-being(幸せ)にしたいって思って行動すれば、自ずと自分も同じ状態になるのかもしれません。早速、試してみましょう。


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