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Lyrics #68 戦争だけが歴史に刻まれるだろう

詩を書いているのであれば、生きているうちに、反戦の詩はいくつか書いてみたいと思っていたけれど、僕の力量ではそんな重いものをうまく掲げられそうもない。
歌詞形式なので、感じるまま吐露するにしても字数が適当となるような語彙力もなく、うまく気持ちが伝わりそうもない・・・。

と言いつつ、自分が生きてきた何十年間の間も、いつもいつも戦争のニュースが流れ、時間は刻刻と過ぎて来た。もう目をつぶれない。
一体、正義や大義を掲げて人の命と国土を奪い、文化も歴史も精神さえも消滅させる戦争とは何なのだろうか・・・。

あと百年もの間、あと千年もの間、世界地図は何度書き換えられるだろうか・・・。

言葉ではとても言い尽くせそうもない「戦争とは」。
言葉つたなくてても、その人間の愚かさというものを時々書き留めておこうと思う。

今日はそんなつたない反戦歌のひとつです。



Lyrics #68 戦争だけが歴史に刻まれるだろう

いつの時代も 戦争に囲まれ
嫌気が差しているだろう
街も山も皆焼き払い 川と海を油と血で染めて
互いに正義を掲げて殺し合う
その愚かを永遠に続けてる
物も精神も意識さえも消し去って
最後の一人は
正義を何だと呼ぶだろう
きっと千年先には
戦争だけが歴史に刻まれるだろう
きっと千年先には
戦争だけが歴史に刻まれるだろう


僕たちは子供たちに 正義とは
何かと教えらるだろうか
やがて人口知能に命令されて 爆弾を持ち運び
異にするものをみな消し去って
蓑虫のように袋で眠る
誰もが百年足らずでこの世から
消え去るけれど
いつか全てが無に向かい
きっと千年先には
熱の塊だけが宙に浮かび上がり
きっと千年先には
この世の外界に史実が残るだろう


きっと千年先には
戦争だけが歴史に刻まれるだろう
きっと千年先には
戦争だけが歴史に刻まれるだろう


【あとがき】
指揮者、小澤征爾さんが亡くなられた。
人間愛に溢れ平和を愛し、グローバルに活躍して、日本を憂い、ボストンレッドソックスのファンであり、蕎麦好きの人でもありました。

『聴く人を感動させる音楽は、沈んでいく夕日を見たときのような悲しい味がするんです』・・・1959年「音楽の武者修行」のため欧州に旅立った23歳の小澤さんは、フィリピンの港の貨物船上で、水平線に沈んでいく真っ赤な、でっかい太陽を見た。・・・「いい音楽を落ち着いて聴くとき、心にある夕日」の原風景になった。朝日でなく夕日でなければならなかったのは、小澤さんの死生観や無常感と関係があった。人はいつか死ぬ。それを、いい音楽は少し思い起こさせ、忘れさせてくれる。"夕日の音楽"は、小澤さんらしい深い人間愛のたまものだった。・・・
( 引用 : 2024年2月10日 共同通信・小池真一記者配信/一部抜粋 )


この喪失感はどうにも表現できないけれど・・・、ただただご冥福をお祈り申し上げます。



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