見出し画像

ダメおやじの北海道自転車旅(釧路>稚内) その8<7日目>

これは、定年退職直前のダメおやじが体験した自転車旅の顛末です。

 朝6時過ぎ。起床して準備を進めていると、あれれ、短パンに黒い靴下の片方、パンツ1枚なんかが足りないのに気づく。どこでなくしたんだろう。ボケているのかな? ということでウトロから網走に向けてスタートします。

サイクリング繋がり、貴重です

 前日の飲み屋「ピリカデリック」で再会したIくんと7時30分に「知床サイクリングサポート」で待ち合わせの約束をしています。それに間に合うようにホテルを出発。ちょっと早く着いたけど、あらもう開いてIくんが待ってくれていました。ありがたいことです。
 まずお礼をして、タイヤの空気圧を調べてもらいます。ちょっと抜けていたけど許容範囲内でした。でも、十分な空気圧まで空気を入れてくれて助かります。Iくん、他にもリアのディレイラーを調整してくれました。で、「網走より先にはロードバイクを見てくれるサイクルショップがなくなるので、網走のCSSと言うショップに寄って見てもらうのが良いと思いますよ」と教えてくれました。貴重な情報、ありがとうございます。自転車の状態は万全。これで安心して走れます。
 再度お礼を述べてから、網走に向けてスタートしました。

滝の名所でチャリダーと遭遇

 網走に向けて走っているとすぐ、道路標識で名所の滝があることを知る。一息入れます。「オシンコシンの滝」です。なかなか豪快な滝です。近くまで寄れる展望台があり、マイナスイオンを吸収します。

オシンコシンの滝 こちらに動画のリンクがあります

 ここで休んでいるチャリダーがいたので少しお話をしました。ランドナータイプの自転車です。大阪から飛行機で新千歳空港に入ってそのまま稚内まで北上し、そこから海沿いに南下して今ここで、これから知床峠を上るという話でした。宿泊はキャンプ場がメインとのlこと。ランドナーだものね。でも、これからの知床峠を前にちょっと後悔しているっぽく見えるのは気のせいかな。
 「知床峠の展望台があるけど、最高地点はそこから2kmくらい先だから」と教えてあげました。などと一通りお話ししてこちら逆方向にスタートしました。
 途中、開けたところで写真を撮ったり鹿の保護センターでちょっと止まったりしながら網走に向けて走っていきます。
 しばらく走ると、JR北海道の釧網線と並行して走る道路に出ました。「小清水原生花園」という看板があったので停車します。駅もあります。原生花園駅です。傍に道の駅があったので休もうとしたところ、この旅で初めて電車(汽車?)に遭遇です。

小清水原生花園で釧網線の電車(汽車?)に遭遇

 坂を少し上ったところに見晴らしのよい場所が。原生花園は濤沸湖とオホーツク海の間に広がっていて、とても広大なもののよう。散策するのも大変そうだったので、道の駅でトイレを借りただけでまた走り出します。
 そうそう走っていると、あらもう網走の市街の近くです。この辺りに、知床サイクリングセンターのIくんが紹介してくれた「サイクルショップCSS」があるはず。と、ありました。ワンオペで運営しているお店のようです。先客がいたので、ちょっと待ってから話しかけてみることに。
 「知床のサイクリングセンターのIくんから紹介してもらって来ました。この先稚内まで走るんですけど、この先ロードバイクを見てくれるショップはないって聞いたんで」
 そうお話しすると店主さん、愛想よくご対応いただきました。「リアのディレイラーの調子が今一つなので、見ていただけないですか?」と話すと、作業用のメンテナンス用スタンドにロードバイクを固定して作業を始めてくれます。ありがたい。「ここが曲がっているみたいですね」と言いつつ10分程度作業していただき、完了です。
 「ありがとうございます。おいくらになりますか?」と聞いたところ、最初は費用を取るつもりもなかったようなのだけど、(最低限なのかな)費用をお渡しして再度お礼を言ってお暇しました。

荷物を預けていざ網走監獄博物館へ

 自転車の心配がなくなったのでお昼にしましょう。「サイクルショップCSS」の近くに道の駅「流氷街道網走」があり、お昼前だったのですが2階にあるレストラン「フードコート キネマ館」に入ります。網走は街を挙げて東映映画「網走番外地」シリーズなんかを推しているのかな? このレストラン、映画オマージュの内装になっていてちょっと雰囲気があります。
 食券売り場で「かに飯」と「ドリンクバー」をチョイス。ドリンクバーでアイスコーヒーをついで、「かに飯」の出来上がりを待ちます。で、自分の食券の番号が呼ばれて、セルフで食事を取りに行きました。うん、うまそうだ。

キネマ館の「かに飯」 ちょっと小ぶりです

 食事終了。まだ正午前でした。レストランを出て階段を降りるとき、こちらでも行列ができていました。時間的によかったってことでしょう。
 もう網走の市街地に入っています。自転車に乗って移動すると、程なくこの日の宿泊先である「ドーミーイン網走」に到着です。
 この日の宿「ドーミーイン網走」は初めてagodaで予約した宿でした。他の宿より安い料金で「やったあ」と思ったのですが、直後に確認すると「キャンセル不可」のメニューでした。うん。この予約が取れてしまったことも、この旅行を決行するきっかけの一つになったのでした。まあ、ドーミーインはビジネスホテルの中でもとても良いホテルチェーンなので、夜泊まるのが楽しみなのですが。
 ただ、チェックインまではまだ時間があります。こちらも恒例となった、荷物を宿に預けて観光地へGO! この日の目玉は「網走監獄博物館」です。ホテルから34kmの距離のところにあります。まあ余裕です。さあ出発しましょう。
 網走監獄博物館へ向けて進んだわけですが、当たり前のように道を間違える。ダメですね。幹線道路を左に入り、若干の上り坂の先にありました。立派な門扉に「博物館 網走監獄」ってあります。

「博物館 網走監獄」に到着です

 駐車場の手前の木立の横に自転車を止めて中に入ります。駐車場には多くのクルマやバスが停車していて、さすが人気の観光スポットです。
 入口で入場券を購入し、いざ中へ。人が多いなあ。もらったパンフレットを確認すると、庁舎をスタートして二通りのルートが記載されています。120分かけてじっくり回る「じっくりコース」と60分の「早まわりコース」です。まあ、早まわりコースで回ってみましょう。
 ここは、明治時代に建てられた建造物を移築してきた屋外博物館で、8棟が重要文化財、6棟が登録有形文化財に指定されているとのこと。なるほど。

「博物館 網走監獄」 入口、正門、庁舎

 「網走刑務所」として名前は知っていても、それがどんなものでどのような意図で建てられたのか、なかなか知る機会はなかったなあ。明治時代の初めにロシアの南下政策に備えるために北海道の開拓が必須となっていて、その開拓の労働力として日本全国から囚人が集められてきて収監されたのが網走だったという話のようです。網走から旭川までの幹線道路も網走監獄の囚人の手によって開拓されたんだとか。
 建物を回って見ていると、ありました。舎房と中央監視所です。監視所を中心に放射状に五つの長い舎房が繋がっている建物です。一ヶ所の監視所で五つの舎房全体を監視できるっていう「よく考えたなあ」という建物。なかなか迫力ありました。

網走監獄の舎房を中央見張所から 舎房が放射状に延びているので一カ所から見通せる
360度カメラの画像はこちらから

 網走監獄の歴史的な意味も知ることができて良かったです。天気も良かったです。

さすがは「ドーミーイン」ですな

 「網走監獄」の観光を終えて、さあホテルに戻りましょう。自転車を適当なところに止めてチェックインです。すると「荷物は部屋に入れておきました」だって。あれ、こういうサービス初めてです。さすがは「ドーミーイン」ですな。
 フロント周辺にも多くのお客さんがいました。すでに多くのお客さんがチェックインを済ませているようです。で、チェックインしたらまずすること。それはお風呂に洗濯です。ドーミーインは最上階に天然温泉の大浴場があるのが特徴。早速お風呂に向かいます。こちらもすでに多くのお客さんがいます。天然温泉、気持ち良いです。
 風呂上がりに周りを見てみると、あら無料のアイスがあるではないですか。自分はアイスモナカをいただきました。ありがたいです。さすがは「ドーミーイン」ですな。
 で、続いて洗濯と乾燥です。同じフロアにあったコインランドリーを見て、またビックリです。洗濯機は無料で使えるようです。洗剤も自動投入とのこと。さらに乾燥機20分100円とこちらもリーズナブル。助かりますね。
 洗濯が終了し乾燥機に300円を投入。「1時間もあれば洗濯物も乾燥するでしょう」と思っていたら、あらら30分で衣類乾燥終わってしまいました。よく見ると乾燥機は「Rinnai製」。ああ、ガスで乾かすやつだ。時間短縮になって助かります。さすがは「ドーミーイン」ですな。

食べ放題は失敗したかな?

 さて、一通りの処理が完了したので夕食を探しに網走の街に出ましょう。何がいいかな。北海道に来てまだ食べてない名物は? ここで候補として頭に浮かんだのは「スープカレー」「ジンギスカン」。そこでGoogle先生に調べてもらったところ「網走生ラムジンギスカン フラミンゴ」という店を発見しました。よし、ここにしましょう。

網走生ラムジンギスカンのお店「フラミンゴ」

 入店してカウンターに案内されました。メニューを確認します。あんまり考えたくないし、割安なイメージもあるので「肩ロース・ショルダーの食べ飲み放題」をオーダーしましょう。店内、L字カウンターの右側にはカップル、左端には男女の二人組(母親と息子って感じ)がすでに食事をはじめていました。
 生ビールを頼んで鎬(鉄板)と肉が到着。あれ、鍋(鉄板)は例の中央が丸く浮き上がっているタイプのものじゃなく、平たいよ。店主さん(マスター)によると「網走のジンギスカンはこの鍋」なんだそうです。

網走のジンギスカン 平たい鍋です

 1セット分の分量がかなり多めですね。マスターが焼き方を説明してくれて、はい夕食スタートです。飲み放題ということもあり、とりあえず生ビールでジンギスカンを堪能します。周辺に肉を置き、中央に野菜を置くことで、肉から出る脂が野菜を炒めるのに使われて、美味しくなるんだそうです。
 1セットを完食して2セット目の肉と野菜を注文します。美味しい美味しい。90分の食べ飲み放題なのですが、まだまだ時間はあります。とはいえ、周りの方々の前に並んだ料理を見ると「アラカルトで注文するのもありだったのかな?」とも思ってしまいました。
 2セット目を食べ終える頃には腹具合もそろそろいい感じかな? マスターいい人っぽくて、色々と気を使ってくれます。「次行きますか?」「次で最後かな?」ということで3セット目スタートです。
 カップルは先に退店。こちらは黙々とラム肉を喰らいます。カウンター左の二人組はやはり親子のよう。一段落したらしくオーダーが途切れたところでマスターから「何か一杯サービスしましょう」と言ってウイスキーの美味しいやつをご馳走になったっぽい。
 こちらも3セット目が完了。「もう満腹です。ご馳走様でした」「焼酎か何か一杯サービスしましょう」とマスター、こちらにも声をかけていただきました。「できればウイスキーを」とリクエストしたのだけど、「いや、ここは私の奢りなので私が決めます」ってマスター。意固地です。まあ焼酎ももちろん美味しくいただきました。
 左の親子、お母さんがカラオケに行きたがっている様子。「どこかいい店ありますか?」と息子さんがマスターに聞いています。何やらマスター、この店のほか、「フラミンゴグループ」っていうのの代表みたい。系列店にパブもあるっぽい(後で名刺をいただきました)。でも、今日はお休みらしくお店を紹介できない様子でした。残念。

スナック2軒ハシゴの後は・・・

 ジンギスカンで満腹になったのでお会計を。90分まで経っていませんでしたが、夕食はここまで。さあ、網走にはどんなスナックがあるのでしょうか。
 さすが網走、スナックいっぱいありますね。スナックビルの一つに入り、最初のお店を探します。で見つけたのが「スナック藍」。重い扉を開けて店内に入ると、ママさんが一人でお客さんはいませんでした。かなり照明が明るい店内ですね。
 「一人なんですけど」「一人だと飲み放題はやってないんですけどそれでもいい?」「どんな感じですか?」「一杯ずつオーダーでもらって、カラオケも」みたいな感じで受け応えしてもらって入ることにしました。
 いつものようにこちらの話をしつつ、ハイボールをちびちび飲んでいたのですが、ママさんの話をなかなか聞き出せない。杯を重ねるごとに料金が気になってしまい、早々にお暇することにしました。すみませんでした。
 不完全燃焼なので、次のスナックを探します。「スナック藍」の隣の隣のスナックビルにあった「Prima」(プリマ)に入りました。
 こちら、ママとサポートの女の子(チーママ?)の二人で回しているお店のようで、3、4人のグループのほか、一人の男性客がいました。一人だと伝えてその男性客のお隣にお邪魔しました。
 地元の方とはいつもの自己紹介で仲良くお話しさせていただきました。なのですが、時間を確認したら、もう23時ちょっと前です。あらら、もうそんな時間ですか。これはホテルに戻る時間ですね。ママさんとツーショットの写真を撮らせていただき、男性のお客さんにお礼を言って退散します。ドーミーイン名物の「夜泣きそば」の制限時刻までにホテルに戻りましょう。あれだけジンギスカンを食べたのに、もう口が「夜泣きそば」の口になっちゃっています。
 23時ちょっと前にホテルに到着、そのまま2階のレストランに行って夜泣きそばを注文します。これこれ。さすがは「ドーミーイン」ですな。あらら、写真を撮り忘れていました。 orz。
 腹を満たして部屋に戻り、さらに大浴場でサッパリしてからおやすみなさい。ああ満足です。

🔳🔳 教訓 🔳🔳

ドーミーインはさすがです!


次回「その9<8日目>」に続く。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?