いじめをなくすために必要な3つのアプローチ

いつもnoteをお読みいただき、ありがとうございます。
やっとまとまりました!とは言えないのが残念ですが、文章にし続けて、まとめていきます。

今日は、いじめをなくすために活動してきた今年度の振り返りを書きました。

今までのnoteにも書いていますが、私が主催しているオンライン勉強会「いじめと不登校をなくすための週刊安全基地学級」やspace対談、私が開発した「道徳マップ」の実践等の今年度は新しい活動を実践してきました。

いじめをなくすためには今までと同じ事をやっていては変わりませんから、新たな活動のヒントになれば嬉しいです。

ざっくり言うと、

道徳マップで子ども達と先生との相互理解を深めながら、後進育成とマネージメント能力を高めていこう!

という事です。

私自身の経験から、いじめは誰かが頑張れば無くせるものではない、と考えています。
いじめる側、いじめられる側、それを傍観する側、そんな子ども達だけにアプローチしても無くなりません。担任の先生や同僚管理職と学校だけにアプローチしても無くなりません。それは保護者も、行政関係も同じです。

子ども達を中心として、関わる人達全員が意識を変え行動を変えていく必要があります。

と言うのは簡単ですが、実際は難しい。
人は自分を客観視することができませんから、外部からの視点が必要なのですが、人は変化を嫌いますからね。今までのように責任を押し付けあっても、いじめをなくす事はできません。

新しいアプローチが必要だと考え、先生方からの個別相談とは別に、NPO法人を仲間と共に立ち上げ民間として活動してきましたが、今年から全国の先生方とコミュニティーを作り、学級経営や道徳の活用について探求し続けてきました。

相互理解でいじめを減らしていくための活動として、3つのポイントをお伝えします。

1.道徳で学級内の相互理解を深め、学級を安全基地にする
2.道徳マップを活用して、後進育成を効果的に行う
3.ミドル教員の育成し、学校を先生の安全基地にする

1.道徳で学級内の相互理解を深め、学級を安全基地にする

いじめをなくすには、相互理解が不可欠です。
トラブルが起きての個別対応では、相互理解を得られません。
学級の全員が、自分と自分以外とは価値観や特性が異なる事を共通認識する必要があります。

それは、トラブル時の全体指導ではなし得ません。
なぜなら、トラブル時の指導では子ども達の誰もが萎縮してしまい、心を閉ざしてしまっているからです。

安全安心な場を作ることで、子ども達の心を開く必要があります。

それが、道徳の活用です。
学級活動や特別活動と異なり、道徳という物語の中で、その物語を追体験することで、価値観のアップデートが行えます。

そのためには、授業者が納得いかない指導書のままの授業では、子ども達も物語を追体験することはできません。
他の教科以上に、ストーリーが必要になります。

それ以外にも、子ども達が安心して自己開示できるように、学級を安全基地にする必要があります。
もちろん、一回で達成できるものではなく、継続して行う事で、子ども達と作り上げていくものです。

2.道徳マップを活用して、後進育成を効果的に行う

学級を安全基地にするには、担任の学級経営や授業技術を向上させる必要があります。
言葉だけのアドバイスでは、育成効果はとても低いです。

本人の向上心もありますが、何を言うか?よりも、誰に言われたいか?が大切です。
誰だって、言葉だけで指摘されたら、批判されたように感じてしまうものです。

言葉と記憶に頼っていては、振り返りを効果的には行えません。
視覚的にお互いが見える状態にすることで、お互いのイメージにズレを無くすことができます。

それが、道徳マップの効果の1つです。
授業準備としての、道徳マップ。
授業実践での、道徳マップ。
授業振り返りでの、道徳マップ。

ただ、道徳マップというフレームワークを活用するだけで、道徳授業がより良く納得感を持って行えるだけでなく、担任としての授業技術や学級経営の技術が向上します。

それは、その先生だけでなく、その先生を指導するツールとしても効果的です。

3.ミドル教員の育成し、学校を先生の安全基地にする

今の公教育の現場では、後進育成の風土が育まれていません。
もちろん素晴らしい先生はいますが、それは個人の力量であり、組織として構築されていない、と感じています。

・教わっていない事は、教えられない。
・自分が他者から関わられたように、相手に関わる。

言い方を変えると、

・先輩から教わったことがない人は、後輩に教えることができない。
・厳しい教わり方をされた人は、後輩にも厳しい教え方をする。

ということです。
後進育成の必要を感じている先生は多いですが、若い先生にどう育成して良いかわからない先生も多いです。

本や講座や講演での実践ではなく、SNSでの発信だけでなく、日常の自分事としての学ぶ経験が、まずは必要です。
教えるために、まずは教わる経験を積み重ねましょう。

そのために、道徳マップを共通言語とすることで、その先生の安全基地となる学びの場を作っていきます。

まとめると

道徳マップを共通言語に、子ども達と先生との相互理解を深めながら、後進育成とマネージメント能力を高めていこう!

という事です。
ここからさらに言語化して、図解して、いきます。
そのためにも、オンライン勉強会やspace対談で色々な先生方と対談と実践と探求を繰り返していきます。

いじめをなくすためには今までと同じ事をやっていては変わりません。
これは、私が公教育外の人間だから、できる事があると思っています。

道徳マップは、まだ非公開ですが、まずは相互理解を意識してみて下さい。
自分の価値観とは異なる価値観を子どもは持っている。
子どもだけでなく、世界は自分か、自分以外か、2種類の人間しかいませんから、自分の価値観は、何億分の1でしかないんです。

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