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前十字靭帯損傷

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前十字靭帯損傷について生理学的、解剖学的に記事にしています。
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#スポーツ傷害

ランディングとカッティングの女子アスリートパターンと前十字靭帯損傷(着地中のアライメント不全は、膝関節過伸展、脛骨内旋が起こり、膝関節最大屈曲角が10.5°減少する)

ランディングとカッティングの女子アスリートパターンと前十字靭帯損傷(着地中のアライメント不全は、膝関節過伸展、脛骨内旋が起こり、膝関節最大屈曲角が10.5°減少する)

神経筋的側面とバイオメカニクス的側面
前十字靭帯(ACL)、特にピボット、減速、カッティング、ジャンプ、ランディング中に発生するものには、バイオメカニクス的因子と神経筋系因子が関係するとみられています。

第一に、運動中の下肢のアライメントが、ACLを含む膝関節の支持機構にかかる負荷の量に影響を及ぼすと考えられています。

下肢のアライメント不全はACLへの負荷を増し、やがて構造的損傷をもたらすか

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思春期における前十字靭帯損傷のリスク因子(思春期の筋骨格系の成長がそれに相応する神経筋の適応を伴わないことにより内的ACL(前十字靭帯)損傷リスク因子を助長する)

思春期における前十字靭帯損傷のリスク因子(思春期の筋骨格系の成長がそれに相応する神経筋の適応を伴わないことにより内的ACL(前十字靭帯)損傷リスク因子を助長する)

性差による成熟と前十字靭帯損傷リスク
男子は、実年齢を重ねるとともに、成熟段階と相関してパワー、筋力、コーディネーションの増大示す一方、女子は、思春期を通じて示す変化が有意に小さいことが示されています。

女子は、男子にみられる身長、体重、神経筋パフォーマンス間の相関関係は、思春期には存在しないとされています。

例えば、バーティカルジャンプ高(全身のパワーを示す数値)は男子においては思春期に着実

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