雑学note【第19回】 「タメ口」とかの「タメ」って何?

今回はちょっと軽めに……。

敬語を使わずに話すことを「タメ口(ためぐち)」と言うけれど、その「タメ」って何なんだろう? というのが今回のテーマ。(タメをカタカナで書くと「ためろ」に見えて仕方ない)

「タメ口を利く」「タメを張る」あたりが主なタメの登場シーンだが、その由来は何なのだろう? 「誰かのため」の「ため」や「ため池」の「ため」のどちらかなのだろうか?


調べてみた結果、「タメ」というのは、サイコロの博打で同じ目が出る「同目」から来ている俗語らしい。

「同目(どうめ)」が、どうしたらそう変わるのかわからないけど(よほど滑舌がおかしい人の間で伝わったのか)、「タメ」に変わったのだという。

「同目」はつまり「ぞろ目」のことだ。同じ数字ということで、同格を意味する。「俺たちタメなんすよ」というのは、ぞろ目で同格ということなのだ。

今回は簡単に調べがついてしまった。


おまけで、他にもサイコロ博打から来ているらしい言葉をいくつか……。

「一か八か」……これは「丁」「半」の字の上の方が「一」と「八」になっているので「丁か半か」をそう言い換えたもの。

「四の五の」……これも丁か半かを迷っている様子から来た言葉。

「思う壺」……この壺はサイコロを入れて振るための入れ物のことらしい。


サイコロに限らなければ、囲碁・将棋・麻雀から来ている言葉もたくさんある。

代表的なのは「駄目」だろう。囲碁で、打っても何の意味もないような場所(目)のことを「駄目」というらしい。普段よく使っているけどそこから来ている言葉である。

でも「駄目」って日常的過ぎて、逆に囲碁が登場するまで、ダメなときなんて言ってたんだろうと思う。「ダメ」という言葉がなかったらかなり不便だ。

囲碁をやらない僕にとっては、囲碁は「駄目」という言葉を提供するためだけにこの世に存在するゲームだと思っている。



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