見出し画像

第2章 自動車整備科存続の危機  9.怪しい水道屋

 宿舎の1軒家は、広いのは良いが、色んなものが壊れていた。電気、水道などがあちこちで故障。特に「水」は、ジブチでは命にかかわる。さすがに、水道まで自分で修理できないため、JICAを通して水道屋を呼んだ。

 やってきた水道屋は、その辺にいた一般人のよう。日本のように、作業着なども着ていない。しかも手ぶらだ。一体、何をしに来たのだろう。

 一通り水まわりを見て、私の工具をつかって何か始めるも、「今日は、作業ができないから」と帰ってしまった。

 次の日、なぜか、火を焚きはじめ、その火を水道管に当てていた。祈祷でもしているのか、もう、何をしているのか分からない。2日目も途中で帰ってしまった。

 3日目。ようやく修理が終わった。そして、帰るとき、私に水道修理代を要求してきた。「おい、JICAから支払われるはずだろ」と思ったが、修理代を2回もらおうとしているのか、それとも、何者かにピンハネされているのか……。今回の修理にしても、なぜ3日間もかかったのか、よく分からないことが多い。とにかく、お金を払って、お礼を言って、帰らせた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?