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他人と比べて天職を見失う人たちへ


人間は他人と比べる生き物である


こんにちは。

カウンセラーの中越です。


「私はね。他人と比べたりしないの。

 そんなことしてもしんどくなるだけで、何の意味もないじゃない。

 あなたも他人と比べるなんて、やめておきなさい!!!」


僕はこの言葉を聞くと、なんだかモヤモヤしてしまいます。


だって、

「あなたは他人と比べるけど、私は他人と比べたりしない」。


この考え方自体、他人と比べてるじゃないか。なんなら、他人と比べてしんどくなっている人を、下に見ているじゃないか。

そう思ってしまうのです。


他人と比べる自分を責めない



「自分と他人を比べるから、しんどくなってしまう」。

これはたしかに、その通りです。


だけど現実には、僕たち人間というのは、

「生まれてから死ぬまで、他人と比べる生き物である」

これが真実ないでしょうか。


心理学者フェスティンガーは、社会的比較理論を提唱しました。

ちょっと難しいので、僕なりの言葉で簡単に説明します。

僕たち人間は社会的生き物。そして、他人と比べなければ、自分がどんな人間なのか知ることが出来ない。それでは社会の中で上手く生きていけません。

無人島で暮らすなら、誰とも比べることなく、生きていけるでしょう。

でも、人間社会では、味方もライバルも、すべて同じ人間です。

だから、まわりの人と比べて、自分の立ち位置を理解する必要があります。

そうでなければ、ライバルには勝てないし、それどころか味方の役にも立てません。自分が誰と友達になれそうかも、この人とは相性が悪そうだということもわかりません。


それでは人間社会で、うまく生きていけないですよね。だから僕たち人間は、つねに自分と他人を比べて、生き残る方法を考えます。

それを考えると、自分と他人を比べるのは、とても自然な行為です。

むしろ、比べるというのは、「もっとも人間らしい行為」。そう言えるかもしれません。


だから、

「他人と自分を比べて、しんどくなってしまう。こんな性格だから、私はダメなんだ…」。

そんなふうに、自分を責める必要など、ひとつもないのです。

偉そうに上からいう人や、僕たちカウンセラーだって、他人と比べて落ち込むことは、しょっちゅうあるのですから。


比べ合うのは空腹と同じ



では、

「他人と比べてしまって、しんどくなってしまう…」。


この苦悩に、どう対処すればいいのでしょう?

これにはすこし、考え方の転換が必要です。


ある意味で、「他人と比べるというのは、お腹が減るのと同じこと」。そう考えて欲しいのです。

僕たちは、1日に3~4回ほど、お腹が減ってしまいます。お腹が減ると辛いです。だから、何かを食べます。

そうやって、お腹を落ち着かせる。そしたら、その苦痛は消える。これって、僕たちが毎日やっている、とても自然なことですよね。


他人と比べるたびに心を整える


他人と比べるのも、それと同じようにすればいいのです。

生きていれば、1日に3~4回くらいは、他人と比べてしまいます。


「会社に行けば、自分より優秀な人がいる」。「婚活をすれば、自分よりモテる人がいる」。「カフェに行っただけでも、自分が欲しかったPCで、作業している人がいる」。

僕たちは生きてるだけで、つい他人と比べてしんどくなる。それはお腹が減るのと同じくらい、とても自然なことなのです。


だから、そのたびに、「いまの自分は、他人と比べてしまって、しんどくなっちゃっている。ちょっと別の見方をしてみようかな」と、自分を振り返る。

「いま仕事で優秀な人も、必ず落ち目がやってくる」。「モテるように見える人も、その人なりの悩みがある」。「理想のPCでなくても、大抵の作業に問題ない」。


長い人生、うまくいく時期もあれば、うまくいかない時期もあって当然。それに、自分にだっていいところが、たくさんあるはずだ。

5分だけ時間を取って、自分のいいところを、一つ二つと数えてみる。

そうやって自分の心を、メンテナンスしてあげる。


他人と比べて、しんどくなってしまう。それは全人類が抱える、とても自然な日常です。

それは、お腹が減ったら、ご飯を食べるのと同じ。だから、そのたびに時間を取って、心のメンテナンスをする。

それが、1日に3~4回あるのも、ご飯を食べるのと同じです。


そして僕たちは、たまにはご馳走を食べて、自分自身を喜ばせます。

それと同じように、たまにはいままで気づいてなかった自分の長所に気づいたり、思いがけず誰かに誉めてもらい、自分の心に栄養が行き届いていく。

それもとっても、大事なことです。


他人と比べないなんて不可能


だから、「私はいつも、自分と他人を比べてしまう。だから私はダメなんだ…」。そんなふうに思う必要なんて、たったひとつもないのです。

人間なんて、他人と比べて落ち込むのが、普通のこと。

他人と比べなくなるなんて、社会的動物である僕たちには、とうてい無理なことなんです。

だから、落ち込むたびに、自分自身をメンテナンス。

調子よく見える人にも、きっと悩みがたくさんある。そして、自分自身にも長所がたくさんある。そのことを、ちゃんと思い出す。

これが、心を楽に生きるために、とても大事なんですよ。


天職を見つけるのも同じ


さて、天職を見つけるにも、この考え方が大事です。

天職を仕事にしたい。やりたいことを見つけたい。そう思ったとき、どうしても僕たちは、他人と比べてしまいます。


「自分より上手な人がいる…」

「同年代より収入が少ない…」

「失敗したらかっこわるい…」


天職を見つけるとき、誰もがこんな悩みを持ちます。

でも、もし無人島なら、誰もこんなことでは、悩まないですよね。結局、他人と比べたり、他人の目を気にして、悩んでしまうのです。

そんなときは、自分自身を振り返り、心のメンテナンス。


「一番上手でなくても、仕事になるかもしれない」

「人生の価値なんて、収入だけでは決まらない」

「失敗しても挑戦する。その方がいい人生だろう」


そうやって、別の見方も考えてみる。

もちろん、人生、甘いことばかりではない。でも、天職に就ける可能性にも、ちゃんと目を向ける。

人と比べてもいいのです。

その結果、落ち込んでもいいのです。


僕たち人間は、みんな他人と比べては、落ち込んでいる。

それは、僕達カウンセラーだって、例外ではありません。


でも、

「いまの自分は、他人と比べたから、気分が沈んじゃっている。そこに気づけたから、別の見方もしてみよう」

そうやって、心のメンテナンスを、ちゃんとやるかどうか。

それが、天職を見つけるために、大事なことなんですよ。


今回のやりたいことの見つけ方ポイント


★他人と比べるのは自然な現象!

★そのあと心のメンテナンスを!

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