元祖・青春文学💖川端康成の『伊豆の踊子』③
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第3作目には、川端康成の初期の代表作、『伊豆の踊子』を取り上げます。
川端康成といえば、日本初のノーベル文学賞作家。
『伊豆の踊子』は、19歳の川端康成が、実際に伊豆を旅した時の体験を元に書かれている、旅情溢れる純文学です。
今回は、『伊豆の踊子』第2回目。
学校では教えてくれない、ここだけの解説ポイントを学んでいきましょう!
川端康成「伊豆の踊子」
孤独な伊豆の一人旅。そこで出会ったのは、純粋無垢な踊子だった。
川端康成の初期の代表的な短編小説。
川端康成(1899~1972)
【書き出し】
道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思う頃、雨脚が杉の密林を白く染めながら、すさまじい早さで麓から私を追って来た。
※あらすじは、前回の記事をご参照ください♪↓↓
【解説】
・『伊豆の踊子』にみる恋の効用
主人公の「私」は、「自分は孤児根性で歪んでいる」と厳しい反省を重ね、その憂鬱に堪え切れずに伊豆の旅に来ていたといいます。
傷心の「私」には、純粋無垢な踊子の姿が眩しかった。
そして、「いい人はいいね」と陰ながら言ってくれる踊子の純粋さ。
踊子が「いい人ね」と言ってくれた時、「私」自身も、素直に自分を「いい人だ」と感じることができたといいます。
自分にひたむきな好意を寄せてくれる彼女に心から癒されたのでしょう。
また、踊子にとっても、身分の差に関係なく、分け隔てなく接してくれる「私」の存在はとても嬉しく、心躍るものだったに違いありません。
色んな場所で、旅芸人というだけで差別されてきた踊子もまた、人知れず傷ついていたはず。
だからこそ、「いい人はいいね」という踊子の言葉に、「私」への敬愛の気持ちが表れているのだと思います。
自分の過去や、劣等感に苦しんでいる時。
もしくは失恋で傷ついている時。
その傷を癒す力があるのが、恋だと言われています。
こんな自分でもまだ、人を愛する気持ちを持てた。
こんな自分にもまだ、好意を寄せてくれる人が現れた。
その事自体が、自分にとっても大きな喜びなのです。
このように、誰かを愛し、誰かに愛されることが、心の大きな癒しになることがあります。
「恋愛」とは時に、人を悩ませたり苦しめる。
また、同時に、人を癒す大きな効力を持つ。
本当に不思議なものですね。
だからこそ、「恋愛」を扱った文学は途絶えることがありませんし、人生を語る上で、なくてはならないものなのかもしれません。
・川端康成の人物像について
『伊豆の踊子』が生まれる背景には、作者の川端康成の生まれ育った環境も関係しています。
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