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消費税と失われた30年

消費税導入と失われた30年

消費税が初めて導入されたのが1989年。そこから30年間全くGDPも上がらず、賃金も上がらない。いわゆる失われた30年。

この最大の要因は、消費税導入に起因する。

経済の大失敗を、よく日銀の失策によるものとされているが、正直手の内ようがない。結局、何も出来ない。

というのも、消費税という間接税による国による搾取が念頭にないからだ。
消費税は、日本の経済にとって完全に悪であるが、もう誰もそのことに言及する人間はいない。

なぜなのか?

完全に麻痺しているからだ。

誰もが、消費税に対して麻痺している。
10%に上げた結果、所得税を超える税収を得るまでになってしまった。

完全に奴隷政策だ。

新しい資本主義

岸田総理が、新しい資本主義などという戯言をよく言う。
しかし、消費税撤廃を念頭においているのであれば、彼は真実が見えている。

しかし、自民党では絶対にそれはしないだろうし、財務省からの反対もある。

安倍政権では、この状況を無視して日銀と組んで株価を上げて景気を演出した。その結果は多少あったと思う。しかし、その恩恵を受けられた人は数少ない。

資本主義においては、資本家が最も利益を供与できる。だから、投資家が儲かった。アベノミクスで億り人がたくさん生まれた。

新しい資本主義とは、金融政策によらず、倹約財政によって財務基盤を立て直すこと。そして、消費税を撤廃し所得をアップする。1989年頃は、所得税による税収で今と同じ税収が取れていた。

しかし、今はどうだろうか?全く真逆だ。

バブル崩壊は必要なことだったのか・・・

バブルが崩壊した時に、これまでの政策を反省した。
ここまでは良かったが、反省しすぎた。

資本主義のルールをよくわからない政治家が金融政策の舵をとってきた。
しかし、金融素人がどうこうできる問題ではなかった。

年金基金もバブル崩壊とともに溶けたから、年金が足りないと言う騒ぎになっている。

団塊の世代が年金を収めていて足りないというのはそもそもおかしい。
年金基金が、運用失敗したことを隠したことが最大の要因だ。
その反省を元にGPIFが生まれた。

年金福祉事業団のグリーンピア事業による27兆円の借入残高が問題となり、解散。その後生まれたのがGPIFである。

素人が厚生年金休暇センターを全国に建設し、利用者から収益を得るというビジネスモデルを考えたが、結局、建設費など支出のほうがかさみ、思ったような収益も得られず、借金まみれになっていたというのが現状だった。
経営も素人、投資も素人、そんな役人達に年金で徴収した数十兆円という資金を溶かすばかりか、負債まで作ったという話だ。

GPIFは完全なるプロ集団なので、2001年からの運用実績で100兆円もの収益を出している。

この前のコロナやリーマン・ショックのときに一時的に下がるときもある。
ただ、一時的な下げが10兆円以上の規模で来るので、その金額を取り上げて、GPIFは年金を17兆円溶かしたとかいう馬鹿なジャーナリストも多い。

投資がわかっていない奴が、記事を書いては駄目だ。間違った情報が世の中に広まっていく。

金融素人が、物を語ったり、運用の真似事をしたりしたことで、日本国民がそのツケを払わされている。

税収が落ち込むことがわかったから消費税を導入した

消費税導入の是非に関しては、かなり議論されていたことを記憶している。10%に引き上げられるときや8%に引き上げられるときなどは、全くと言っていいほど議論はなされなかった。

「どうせ、しょうがないんでしょ」

そんな雰囲気が世の中のを席巻していた。

先程の年金問題は、確実に国の失策だ。そのツケを税金で払わせようとしたのが、消費税だ。

昔、60歳以上の高齢者は医療が無料という時代があった。

選挙で勝ちたい自民党が、地方のジジババから票を集めるためにとった政策だ。結局その体制を維持するためにも税金が必要となる。

しかし、その後1割負担になり、高齢者の年齢が引き上げられたりしてそろそろ現役世代と同じ3割負担へとなってきている。

団塊の世代が高齢者になってきたことで、財政が思いの外圧迫されていることが原因だ。

今年度の100兆円にものぼる国家予算では、医療費にかかる予算額が3分の1にあたる。それでも足りないという状況。

福祉国家を目指しながら結果として、歪が生まれているのが今の日本の現状だ。

また、政策保護受給者も年々増加傾向にある。

就職氷河期(ロストジェネレーション)世代を生み、所得税をまた減らした

バブル崩壊直後から、採用枠が極端に減らされ団塊ジュニア世代が大量に失業した。就職氷河期のピークで就職率50%だった。大卒者2人に1人が失業者という状況。

失業しているわけだから、収入を得ることが出来ない。それは、所得税を得ることが出来ないことになる。これが、税収に大きく響くことは間違いなかった。

その悪循環を経て、消費税が導入され、段階的に10%にまでなっている。
消費税導入時点では、消費税を上げることはしないと言っていた自民党だったが、その後2回の増税によって、昨年度の税収は1989年のバブル崩壊前夜と同水準にまでなっている。

その結果何が起こっているのか?

社会保険料と消費税の影響のため、若年層の貧困率は増すばかり。生活がままならないため、余裕が生まれない。また、女性の社会進出と聞こえは良いが、男女の給与格差は依然としてある。年収200万円の20代の女の子が東京で一人ぐらいしていると、生活保護世帯と同水準だ。

今でも、3人の若者で1人の老人を生かしている状況で、カツカツなのが、今後は1人につき1人の老人を食わせなければならないという。
少ない給与の半分は税金として持っていかれ、その上消費税20%などとなった場合、そんな社会で生きていけるだろうか?

仕事はあるかもしれないが、それは奴隷と何ら変わらない状況になっていく。

奴隷がいないと成り立たない社会は、過去の歴史が物語っているように、いずれ崩壊する。

昔は、同じ民族同士で奴隷などはあり得なかったが、日本では、若い世代や女性を奴隷として使おうとしている。

社会進出や社会貢献などとは聞こえは良いが、騙されてはいけない。

生活がままならない人たちがいることを視野に入れなければならない。

では、どうすればよいのか?

まずは、消費税の完全撤廃。
消費税がなくなることによって、景気が良くなり物価指数も向上する。
景気が良くなることで、生産性は今より勝手に良くなり、賃金もあがる。

経済は、風が吹けば桶屋が儲かる仕組みなので、一つの大胆な政策によって大きな結果を生むことはできる。

しかし、完全撤廃などは、現実的には不可能だろう。
だとしたらせめて5%まで戻すことで、状況は変わる。5年間の時限的処置でもよい。

ここまでのことができる政治家は、日本にはおそらくいないだろう。

だとすれば、次に考えることは、2つ。

一つは、内需に頼らない会社へ就職する。日本にもグローバルカンパニーは多く存在する。いわゆる大企業だ。まずはそこに就職する。間違っても地方の中小企業に就職しては駄目だ。そこで人生が詰む。

2つ目は、投資だ。ジュニアNISAの廃止なども話が出ているが、株式を始めとする投資をしていくしか生き残る道はない。アメリカや中国、ヨーロッパなど日本と比べて安定的な成長をしている国や、インドなどの成長国で投資をしていったほうが良い。国内企業では、海外進出している企業を狙うべきだ。

日本では年々、人口は減っているが、世界では逆に人口が増加している。
人が増加するということ、それだけ金がかかる。
一人が生きていくだけのエネルギーを確保する必要があるし、生活するために確実に毎日コストがかかる。1日の生活費が2ドル以下だと、貧困と呼ばれるが、生きているだけで確実にカネがかかるとも言える。
人が増えればその分、資本も増えていく。人間一人に付き1資本が必ず増えるが、その資本は、誰かの財産であると同時に誰かの借金でもある。
それが資本主義だ。だから、人口が増加していくと金持ちはどんどん金持ちになり、貧乏人はどんどん貧乏になっていく。世界が資本主義である以上、この現実は変わらない。


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