獲っても獲ってもとってもとっても

値上げがつづいたこともあるけど、やはり料理をするようになってスーパーでの目つきが変わってると思う。「あ、あれが安い」だとか前まで平気でカゴに入れてたものが手がでないようになっている。料理をしようと思ったきっかけは、共働きで、むしろぼくの方がヒマだったりしたときにご飯をつくってもらうことがストレスだったからだ。良く思われるように書くこともできるが、やはりいちばんは頼むのがつらいという理由だ。お腹はすくし、でも作れないし、いそがしそうだし頼みづらい。そしてスーパーに行ったときに、なにを買えばいいかがわからないということが何度もあった。知識がないので、なにを買えばなにができるのかがわからないのだ。そうやって条件が整って料理をするようになった。レパートリーなんてものはなくてレシピを調べればいいだけだし、そこに書いてある通りに作ればたいてい上手くいく。上手くいかなきゃ料理に合わせて、和風だしかコンソメか鶏ガラスープの素を入れればおいしくなる。なんでこんなことをやらなかったのだろうとおかしく思えるくらいだ。だって原価を考えれば作ったほうが圧倒的に安い。ふたりで１日の食費が500円程度に収まることも多い。なんのツテもなくフリーランスになった時期に料理ができれば、もっと楽な生活が送れただろうに。
きのうは庭にある大量の大葉を収穫して天ぷらにした。大葉はひとつの苗で半年こまらないほどできる。むしろ大葉に追われてた感覚があるくらい。獲っても獲ってもとってもとっても生えてくる。スーパーでは大葉は10枚くらいの束が100円くらいで売っている。たしか買ってきた苗も100円くらい。100枚くらいは収穫したんじゃないかなぁ。まだまだあるし。めちゃめちゃ大きい大大葉もあるし。いまお弁当を手にとることは勇気のいる行動になった。かなり迷う。ほんとうに価値観なんて、ちょっとしたきっかけで変わってしまう。なにごともカタクナにならないように注意して生きていこう。

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