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コンプライアンスの罪

AIに物事をたずねることが増えた。ある時、家庭菜園についていくつかたずねたあと「ありがとう」とメッセージを送ると「家庭菜園を楽しんでくださいね」ときた。つまり、「ありがとう」の前のやりとりを加味して答えてくれたのだ。
一方、人はその前の文脈を読みとらずに答える人が増えたように思う。直前にでてきた単語にのみ反応するような。「行間を読む」ということはもう言われなくなったのかもしれない。それまでの発言を思えば、どういう意図で言葉を発しているかが分かるでしょう。と思っていたら、想定以上に分かってもらえないから大変だ。これには論破文化が影響しているかもしれない。論破するには文脈を考えることがジャマになることが多い。本当に強い人は文脈で攻めるとは思うけどもね。フリースタイルラップにも似たようなところがあるかもしれない。ドシロウトのぼくには、瞬時に文脈を捉えることは、ありえないほどにむずかしいと思える。
あと、コンプライアンスも文脈を捉えないくせがついた一因だと考えている。もちろんいきすぎた言動は制限されるべきではあると思うが、あまりにもなんでもかんでも制限しすぎた。こういうとき決まって「〜の可能性がある」と言うのだが、どんな言動にも可能性はある。わるい可能性はもちろんあるが、良い可能性だってあるはずだ。そのわるい方にばかり目を向けて規制するとなにが起こるか。それは、考えなくても安全な世界ができる。これ良いように思えるけれど、ぜんぜん良くない。だって思考停止をすすめているんだから。もともとは、言動は表現の自由で守られ、受け手それぞれが、それを良いかわるいか判断する。それが思考力を鍛え、人の成長になり、ときにまちがいをおかしながらもあらたな表現が生まれ、豊かな世界につながっていく。そう思うんですよね。だって親が子どもになんでもかんでも教えていては、子どもの柔軟な発想は奪われてしまうでしょ。

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