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【実例付】Chat-GPTの使い倒し方 01タイトル(題名)付け

 「Chat-GPTを使っていない」という人がこの頃増えた気がするのを受け、「相手をヒトと思って、こんな風に会話するといい」という実例入りの記事を先日書いたところ、多くの反響をいただきました。



AIと関わり続けることの重要性

 AIは幻滅期に入る、でも、その間にもAIを使い続けた人が、近未来に「AIを使う側のヒト」になると僕は確信しています。

 僕自身は、昨年、プログラミングでChat-GPTと最も多くの時間を過ごしました。でもこれは一般的ではありませんので、それ以外の例を、これからいくつか書いてみたいと思います。

 「なるほど、こうした使い方ができるのなら使ってみようか」、と思って頂けると嬉しいです。

Chat-GPTにタイトル(題名)付けを依頼


 まず、手軽なところから。それは「タイトルを付ける」です。

 昨年末、僕は日経クロストレンドというメディアに、AI関係で記事を連載しました。

 その記事のタイトルは、あえて「Chat-GPTと一緒に考える」こととしてみました。その流れを、簡単に再現してみましょう。
(注:使用しているのは、有料版であるChat-GPT4です)


【実例】連載タイトル案を出す


「WEBメディアにAI関連の記事を書くことになったので、タイトルを10個程度作ってみて」 まずはここからです。

GPT
「未来を形作る:人工知能の最新トレンドとその影響」
「AIの倫理:技術の進歩が社会に与えるもの」
「人工知能と職場:AIが変える仕事の未来」
「AIと教育:学習の方法を変える技術」
「健康を支えるAI:医療分野における人工知能の役割」...

僕 (うーん。どれもダメだな。note記事を読ませよう)

「僕の書いたnoteの記事(本記事の過去記事のこと)があるから、その中でAI関係の記事を読み込んで。読み込んで理解したら、読みました!、って答えて

GPT 3分ほどたってから
「読みました!」

僕(ではChat-GPTの記憶が消えてしまわないうちに、タイトルをもう一度考えてもらうか)

「それでは、読み込んだ、僕のnoteの記事の内容を踏まえて、再度AI関係の記事のタイトルを作ってみて」

GPT
「AI共存社会の探求:未来の働き方と人間性」
「生成系AIの限界と可能性:中山高史の実験から学ぶ」
「人工知能の進化:感情、倫理、そして未来への展望」
「AIと人間の新しい信頼関係:中山高史の洞察」
「AI中山の冒険:オンライン会議から見るAIの実力」
「AI時代のキャリアと人生:中山高史による未来予測」
「AIと倫理:中山高史が語る新時代のジレンマ」
「AIが創り出す新しい社会:未来のビジョンと挑戦」

僕(どれもいまいちだけど、AI中山という言葉はやっぱりキャッチ―だな)

「”AI中山”という言葉が気に入ったので、この言葉を使って、ビジネスパーソン向けの記事のタイトルを、さらに考えてみて

GPT
「AI中山:デジタル分身の可能性と限界」
「AI中山と未来の働き方:新しい職場の形」
「AI中山の冒険:AIと人間の共存を探る」
「AI中山:バーチャルとリアルの狭間で」
「AI中山:テクノロジーが創る分身の世界」

僕(いい感じになったな。個人名を出すことはやめて、より読者に身近になるように、「太郎」にしておこう。それから、AIが普及したらどうビジネスパーソンはどう生きていくか、という感じも出したいな)

「”AI中山”を”AI太郎”に変更して、AI普及した時のビジネス処世術、生き残り術、のような感じのタイトルを、さらに考えて」

GPT
「AI太郎のビジネス術:AI時代を生き抜く戦略」
「AI太郎と共に学ぶ:デジタル時代の処世術」
「AI太郎が教える:デジタル時代の生存術」
「AI時代の勝者になる:AI太郎の教え」
「AI中山の教訓:AI時代のビジネスサバイバル」

僕(大分よくなったな。まとめてみるか)

「これらの案をまとめて、1つにしてみて」

GPT
「AI太郎のサバイバル術」

 という感じで案を作って、担当編集者に渡しました。作り方の過程もシェアしたところ「なるほど、生成AIってこんなふうに使えるんですね」という感想もいただきました。

編集部からは、僕の名前を入れたいということもあり、最終的には、

AI太郎・中山高史のAIサバイブ論

になりました。


タイトル付け依頼のコツ

 仕事で出すリポートに気の利いたタイトルを付けたい、考案中のサービスに仮で名称を付けておきたい、などなど、タイトルひとつで、自分の仕事のアウトプットはちょっと光るものになります。そんなシーンは業務のなかで結構ありますよね。

 ただ、自分で考えるとなるとそれなりに時間がかかります。それをChat-GPTに任せることで、あっというまに、難なく、意図を理解したタイトル案を挙げてれる、これは時間も、自分の労力もかなり軽減できます。

 ただ、本当に重要なことは、その先にあります。

比較対象の必要性

 採用される案は1つです。しかしプロンプト(指示)によって、Chat-GPTは10個でも、100個でも、案を出し続けます。ここで重要なこと、それは、回答された多くの案を見て、「ああ、こういうのは使えないな」とわかることなのです。

 これって意外に気づかないものですが、僕たちは、ゼロベースで思考するより、何か出来合いのモノ、「たたき台」のようなものがあってこそ、何がダメで、本当はどうしたいのかが、明確になることが多いのです。

Chat-GPTが正解を出す必要はない

 ですので僕は、Chat-GPTが必ずしも最良のものを出す必要はない、と思っています。

 Chat-GPTが出してくる案をいくつも見る中で、これはダメ=これ以外の言葉やニュアンスにしなければいけない、という考えがまとまり、よりよいタイトルに、少しずつ、たどり着いていくのです。

 この、いわば「たたかれ台」があることで、では何がいいのかを考えるヒントになるのです。今回述べた例では、その結果として「AI太郎・中山高史のAIサバイブ論」という連載タイトルに到達できました。

失敗作がないと成功の定義ができない

 これって、とても重要なことです。

「99パーセントの成功は失敗に基づいている」 とは、チャールズ・ケタリングの名言ですが、失敗作がないと成功作の定義ができない、というのがアイデア出しのコツです。

 この試行錯誤に、いつまでも付き合ってくれるChat-GPTは、本当に頼れる相棒です。ぜひ活用してみて下さい。

度忘れしたことも聞いてみよう

 ちなみに、チャールズ・ケタリングの名言も、誰の発言か忘れたので、Chat-GPTに聞いたのです。


「成功は多くの失敗から成り立っているという意味の名言を教えて」

GPT
「99パーセントの成功は失敗に基づいている」
  - チャールズ・ケタリング

「私は失敗したことはない。ただ10,000の方法を見つけただけだ」
 - トーマス・エジソン

あ、それそれ...思い出した(笑)。


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