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300円雑記【水のような言葉】

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2019年2月の記事一覧

日常系noteの丁寧な味わい方

日常系noteの丁寧な味わい方

人は理解できないものが目の前に現れると兎角それを否定してしまいがちだ。

日常系noteという存在をご存知だろうか?これらは特にテキスト形式で日記的にネットに放たれる一見地味な発信を指す。一つ一つは大して役に立たない情報であり、且つバズらせよう(pv数を稼ごう)という気概もないテキストの群れはその日その日思い向くままにポンと書かれて発信される。
ただそれだけの存在だ。
その原型となるものはネット黎

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知らんぷり【短編小説】

知らんぷり【短編小説】

あれは大学生の時だったからもう二十年も昔になる。だから終わった過去の話だと言っていい。

ちょうど携帯電話が普及し始めた頃でもちろんスマホなんてものは影も形もない。今ではガラケーと呼ばれる携帯電話での連絡手段は短めのメールと通話が主体だった。今では考えられないが皆そこかしこで通話していた。プライベートなこともね。

文字での通信と違い通話は声が漏れる。だから近くにいれば会話の内容がこちらに筒抜けに

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私の文章とハンカチ【エッセイ】

私の文章とハンカチ【エッセイ】

『大風呂敷をひろげる』という表現がある。大きな計画を吹聴して話をひろげるという意味だが、実はホラを吹くにも度量というものが必要だ。ひろげた分だけ回収しないといけないからね。大きなことを成す人物というのはこの風呂敷がバカでかい。まぁ回収の仕方もその分 雑なんだけれども、そういう人には世話好きな人が集まるもんだ。

対して私はホラ吹くにもどうも風呂敷ほどの大きさにならない。その規模はハンカチくらいのサ

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