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(第10話 -中編-)落ち着けない夜 【サポーター目線】

こんにちは、「小瀧真理子(こたきまりこ)」といいます。洋服を作ったり、イラストやマンガを描いたり、レシピを作ったりしています。

今回の記事は、前回の続き、着替えに55分かかったストーリーを書いていこうと思います。

↑こちらが前回の記事です。

落ち着けない夜(中編)

なぜ、点滴を手首につけていると、ヒートテックが脱げないのか。
洋服作りを専門にしてきたわたしは、服の構造をよく理解しているつもりでした。

シャツを脱ぐには「ボタンを空けて、左手脱いで、右手を抜く」と脱げますよね。ヒートテックは「袖を抜いて、頭を抜く」と脱げますよね。(言語化するまでもなく。)

なので、その通りにしたいわけです。

その時の状況はコチラ。

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この状況を目の当たりにしたわたしは、考えまくります。ただ、服を脱ぎたいだけなんです。根本さんは疲れているしお熱もあるから寒くならないようにササッと着替えなきゃいけない…のに、この状況を理解するのにめちゃくちゃ時間がかかるんです。

①まず、シャツの右腕を脱ぐ→すんなり成功!

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②シャツの左腕を脱ぎたい→失敗!

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③とてつもなく慎重にシャツを脱がせる→ゆっくりと…時間をかけて…

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④点滴のパックをシャツの袖に通す→意味が分からない

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これでシャツが脱げました…。要した時間、実に15分。
途中で「看護師さんを呼んで脱がしてもらおうよ」というわたしに、「いい、いい、呼ばなくていい…」と根本さんが言うので、「じゃぁがんばって脱ごう!」とひたすら明るく「あれ〜?こうじゃないの〜?針こわ〜!!」と会話を続けながら、導かれるままにシャツを脱がせたのです。

④がもう衝撃的でした。こうしなきゃいけないの?と、まるで理解ができなくて。【点滴のパックを袖から通す】という体験はもちろん初めてでしたし、それ以上に良い方法が浮かばない自分にも苛立ち、時間がかかってしまうことが申し訳なくて…。

シャツが脱げたところで、ヒートテックの難しさは容易に想像ができました。前がボタンで開いてないから、いまと同じやり方じゃいけない…どうやって脱ぐんだ…と想像を巡らせるだけで疲れが倍増。。

根本さんもボーッとし始め、「もういいよ、このまま寝るよ」と言うものの、なぜか「うんん!きれいな服に着替えよう!」という謎の正義感によって、このあとも更に着替えのストレスが続くのでした…

後編へつづく!

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