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ろくでなしの恋

ろくでなしに恋をしていた。25歳から5年間。彼には人の心がない。

付き合っていた時期もあるし、そうでなかった時期もある。そうでなかった時期というのはつまり、体の関係だけあったという。ありがちな。しょうもない。わたしの友人たちや妹はみんな私を心配したし、他人には眉を顰められるような、そんな繋がりだ。
このエッセイに筋書や結論はない。ただ今の私が思い出せる彼との出来事と、感情が揺れた時と、恨み、その他もろもろについてだらだらと書きたい。かつての私たちのようにだらだらと。そんな気分だから。そんな気分の夜中0:23だから。

彼のどこが好きなの?と、私を心配する親友に質問されたことがあるけれど、ただ、顔と趣味と体の相性がいいところ。それだけ?って、それだけ。
最初は大学で知り合った友人同士だった。彼と連絡を絶つまでに、知り合ってから約11年。長い歳月のうちに、お互いにそれぞれ恋人がいた時期もあるし、仕事が忙しくて東京にいなかった時期もあるから、恋愛関係に発展するには時間がかかった。でも、初めてあった時から、なんとなくいいな、と思っていた。なんとなくいいな、の引力は恐ろしい。具体的な理由がなく人に惹かれた時こそ、想いは膨らみやすいと私は信じている。友人関係もそうかもね。

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