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40代の”大”作戦会議~これから迎える50代以降の人生を見据えて、40代をどう生きるのか~

昨今、「リスキリング」という言葉がよく使われるようになっています。
「学び直し」。少し前まではリカレント教育ととも言われていたでしょうか。なんとなく感じるのは、リカレント教育が人生を豊かにする学び直しで表現されていたことに対して、リスキリングは職業や専門性の切り口から使われている印象があります。でも、私自身の捉え方は、本質的には「生きる」ことにおいて必要となる「学び」を考えるという点で同じだと感じています。

ある日、友人の記事を拝読しました。

島田正樹さんは同業者で同世代(同級生!)の方です。40代になって年々先々のことを考えるとモヤモヤすることが増えました。世間ではリカレントやリスキリングという言葉が出てきた中で自分はどう考えるかと考えていた時に、心に響いた記事でした。
そんな気持ちを島田さんと話していて、「同世代の40代の人たちと語り合える場ができるといいですね」という話になり、始めたのが「40代の作戦会議」でした。

40代の作戦会議

8月からほぼ月イチで4回。人数は私たち2人を含めて5名限定。世代も40代限定という形で、計12名の方にご参加いただきました。回を重ねていくことでわかったのは、4回とも違う話題が中心になり、関心事は多様にあること、40代の中でも前半、中盤、後半の方でも違いがあるとともに、40代になりたての人はこれからの10年をどう考えるかの機会となるとともに、40代後半の人にとって、10年間を振り返り、これからをどう考えるかという機会になりました。この4回で出てきたお話は
「40代後半になってくると”気負い”を感じる。視点も変わる。その中でどう試行錯誤するか」
「やりたいことは実はいろいろある。でも日々に追われて時間がないように感じる。どのように時間を作るか」
「人生において、仕事だけでなく、別の軸があると強い。」
「専門性とは何か。専門性は必要なのか。」
「漠然となりたい自分を描ける(北極星)と、まずはそれを目指せるようになる」
「日々のなかで計画的偶発性をどのように生み出していくか」
といったようなお話になりました。

そして、今回、人数・世代限定をなくして、”大”作戦会議を開催しました。毎回多様なテーマになることを実感し、また30代、50代の方からも関心を寄せていただいていましたので、これまでのまとめの意味も込めて開催しました。

40代とはどういう世代なのか

これから迎える50代以降の人生を考えたときに40代をどう過ごしていくのか。この40代の10年間は、社会に出てから20年以上積み上げてきたキャリアがある上で、これからの生き方をどうしていくかを考え始める時期になると思います。それは決して自分自身だけの人生ではなく、例えば家族や両親、職場だけでなく地域社会やプライベートの活動も含めて自分以外の人々の関わりが深くなっていて、これからそこに変化が出てくる世代でもあるので、自分のみだけでは考えられないこともあります(例えば、お金の話もそのひとつです)。また、社会において責任のあることも増える(例えば、仕事で管理職になるなど)日々のことに時間や意識を奪われ、自分自身の可能性や価値観を広げる機会を見失いがちにもなってしまう世代でもあるでしょう。

40代の作戦会議を通じて最初に感じたこととして、同世代の方々も、同じ不安を感じていて、同時に同じように何かをしたいという想いを持っている、または想いを持ちながら先がわからない中でできることを何か取り組んでいるということでした。

関心事は多様であり、共通項も多くある

そして、同世代であっても、関心事は多様であり、また共通項もあることです。この会は過去4回の開催も事前のテーマ設定はありません。会話の中で参加者ひとりひとりから関心のあることをお話いただいくと、毎回異なったお話になりました。そして、”大”作戦会議も参加者からお話したいことをその場で出していただきましたら、6つのテーマが出てきてきました。

今回の大作戦会議で出てきたテーマはこちらの6テーマです。

  • 将来なりたい自分をどれだけ描けているのか。

  • 40代になって「やれること」はどれぐらい広がったのか。

  • 今チャレンジしていること、チャレンジしたいことはなにか。

  • 仕事ではなく、取り組みたいこと、成し遂げたいことはなにか。

  • お金とどう向き合うのか。

  • 今、一番に不安なことはなにか。

先に焦らず、日々を過ごすこと。そして悩みを話せる安心して話せる場が必要。

各内容の詳細は、個人情報もありますので、割愛しますが、これらのお話を通じて、私が感じたことは主に以下のとおりです。

  • 50代以降を具体的にイメージできている人はそれほど多くない。でも、今見えていないからといって変に焦る必要はない。日々の生活の中で、まずはやってみたり、行動すること。例えば、このような会に参加する、セミナーに参加するでもいいし、やってみたいことを少し実践して、一緒にできる仲間を作る。

  • やりたいことには、人生の軸としてやりたいことから趣味や興味あることまで多様。どれだけ人生を豊かに過ごせるかを考えたとき、仕事や家庭以外の場を持てることで、見えてくるものがある。

  • 漠然と不安を感じることには、共通項が多い。しかし、そういうものこそ、実は他人と安心して話せるところがない。例えば、仕事における不安(人間関係や仕事との向き合い方)やお金のことなどは誰もが不安を感じていて、わからない面も多いが、日常で気軽に話せる機会や場がない。身近な友人と話せる機会も減っているし、身近な人だからこそ話しにくいことも多い。心理的に安全な話せる場が求められている。

「40代の作戦会議」は有意義な場であったという実感

最後に参加者の皆様から振り返りとご感想もいただきました。

  • いろいろな人がいて考え方がある。

  • 決まっていなくていい。今を積み重ねる。焦らない。

  • 清々しい気分となった。プロセスを重視していたが、北極星(漠然としたこうなりたいかなという自分を想像する)を意識したら、アンテナが高くなった。

  • 共感と気づきが多かった。捉え方ひとつでネガティブにもポジティブにもなる。

  • ポジティブに捉えることで、新しいチャレンジにもつながる。

  • 失敗はチャレンジした人しかしない。

  • やりたいことがはっきりしない不安があったが、例えば職場の異動でも不安とせずに楽しく変わるまで勉強してみようと思った。

  • 自分にとってのサードプレイスが大事だと思った。

  • 今やってみたいことがあるので、それに取り組んでみようと思った。

  • まわりの人に安心感を与えられる人になろうと思った。

  • 自分が話したいと思ったことをいろいろな人を話せてよかった。もっと広い世界で新しい発想に出会いたいと思った。

  • 個々の置かれている環境の違いがある。その中でどのように考えていくのかが大切。

  • 40代は人生の限りを感じる世代。求めるものが人それぞれであるならば、これから出会う人が何を求めているかを考えようと思う。

皆様のご感想から、そして私自身が感じたことからも、この作戦会議シリーズはとても有意義性を感じる機会となりました。

今後について

このシリーズの今後については未定ですが、場づくりにおいては、公人研をはじめ私自身が関わる場で、今回の経験を活かしていきたいと思います。

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