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経験のない課題の向き合い方と共有化

プロ野球は3月末に開幕。大好きな中日ドラゴンズは立浪さんが監督になり、期待の若手も多く出てきて、今とても調子がいいので、久しぶりにワクワクしています。

仕事は4月1日が新たなシーズンの開幕です。
4月から仕事の内容が変わり、係長として、とても大きな複数のミッションを取り組むことになりました。時間も限られていて、あまりよい表現ではありませんが、一日一瞬が無駄にできない気持ちになっています(もちろん、休息も必要なこととしての前提です)。

これらのミッションは、大きな言葉ではシンプルに表されます。
「〇〇をするんだ」
複数ある課題は、どれもこの言葉で表現されます。
この複数ある課題は、「つながっているよね」ということも語られます。
ここまでは共通言語として、共有できるのです。

でも、これらのミッションは、過去に誰も経験がなく、だれも最適な答えを知らない。実態は、なかなか進んでいない状況です。
経験のない課題には、どのように向き合っていけばいいのでしょうか。

どの時代でも、経験したことのない課題と向き合って乗り越えてきています。たとえ同じ分野の話でも、制度が変われば経験のないことなので、創意工夫して解決してきました。
しかし、人口減少社会が到来し、昨今の感染症や国際問題など、社会の情勢は歴史上では人類が経験し学んだことであっても、現代人には経験のないことであり、来るべき未来に向けたスマート化やDXの推進などは、未知の分野にチャレンジすることが求められていて、大きな理想は描けても一歩先の未来が多様な価値観であふれていて一様に描くことが難しい正解の答えがない試行錯誤の時代となり、イノベーションという言葉に誰もが向き合っていく時期に入ってきたと思います。

イノベーションの向き合い方は急に大きな社会変容をもたらすことは難しいので、ミクロな現場の課題解決からスタートするものだと感じています。スモールスタートが大切といわれる理由は、現場の課題を解決できることに向き合い、実装していくこと、それにより課題を「認識」でき、解決を「実感」できることにつながり、具体的な課題解決につながる成果が次の可能性に広がるからです。

スタートするためには、まずは「動くこと」が大切だと言われます。これも当たり前のことで、動くからこそ、見えない部分の課題も見え、取り組むべきところが明らかになり、そして次のステップにいくわけですね。このときに大切なことはミッションはなにを見失わないことです。

課題解決に向けた様々な社会実験も取り組まれています。大切なのは未来のあるべき理想とする姿を明確にミッションにすることです。そして、その一歩目をスモールスタートで実感し、成果を次のステップにつなげて、アップグレードしていく。ビジョンの描き方は最初の段階で第3フェーズまで描けるといいなと常々感じます。

では、今の自分の状況はどんな状況なのか。
ミッションのゴールとして選択肢が複数ある状態です。
最終的な判断に向けた最適解を出していくことです。

このことに関して今感じている難しさと私なりに新たなシーズンが開幕してから2週間の取り組みと考え方を備忘録として残しておこうと思います。

1.部下へのマネジメント

ミッションのゴールが複数あると、働く側としてはどこに向かっていけばいいのかわからず、行動につなげることが難しくなります。スモールスタートでとりあえず動くとしても、どう動くのか?この動くことに意味はあるのか?動いても無意味になるのではないか?というジレンマに陥ります。

そこで私は、現時点では「チームのミッション」として、複数のゴールの選択肢を全て揃え、どのパターンになっても対応できることを目指すこととしました。ミッションにおけるゴールが定まらないのは、判断すべき情報が不足していることが原因だと分析し、それらを揃えていくために、具体的な情報収集方法を明確にして一歩目のアクションを起こすところから始めるとし、それをチームメンバーと共有しました。

2.具体的なアクションを起こすために必要となる年間の目標時期とスケジュールをチームで作成する。

「次の展開が想定できない」「やり方が見えてから次を考える」だと、実のところは一歩目すら踏み出すことはできません。それはチームスタッフひとりひとりにとって、今日という1日を何に向かって取り組めばいいかわからなくなってしまうことになります。マネジメントで設定した目標に対して、1年間の中でそのゴールの時期はいつで、それまでにやっておくべき大きな概要は見据えておく必要があります。一歩目はチームとして共通の認識を持って踏み出す必要があります。そのためには大小のゴールの設定、実施する時期などのスケジュールをチームで考えて作り出していく必要があります。

直近でミーティングしたときに実感したことは、粗々でも1回のミーティングで次に向けた方向性を出すことです。結論が出ないから次回にと送るといつまでももやもやが残り、進まなくなるからです。もうひとつ、係長としては、話したことに対して、チームスタッフがうまく表現できないことや悩んでいることに、少しでも具体案を提示してあげることが必要だと考えています。経験がある上司(係長)が提示し、具体案があることで議論が深まっていきます。決して係長の独断だけとはせず、でも具体的な提示をしていく。ここのスキルが求められており、日々の経験をどれだけ積み重ねていけるかで、大きな差ができてしまいます。日頃から視野を広げていく必要があります。

3.1週間単位、1日単位でのチームアクションを共有することで、スケジュールに対するアクションを具現化する、課題を共有してスタッフのベクトルを揃える。

毎週月曜日に30分ミーティングをスタートしました。業務はルーティンから市民対応、支払いや庶務業務もあります。日常からチームスタッフと話はしていますが、細かい業務の締め切りも多いため、チームとしての情報共有をしっかりと行うこと、1週間の予定、細かい点でやっていること、やりたいと思っていることを話せる場を作ることとしました。初めて2週間の実感として、どことなく後回しになっていることを片づけること、スタッフ同士で話し合うこと、悩んだときに抱え込まずにすぐに相談して解決することで生産性をあげること、問題が発生してもすぐに解決するための行動することなどにつながっている実感があります。

4.ミッションに対して、チームで意見交換して考える場を定期的に作る。

業務量が多く、庶務的なことから市民対応まで通常業務で時間を取られると、日中に「考える」仕事はなかなかできません。昨年までできていなかった要因のひとつでもあり、新チームでは、業務のことを話し合う場を設定するようにしました。どうしても時間外になってしまうことが申し訳ないと感じていますが、2時間という時間設定で深めるように心がけています。スタッフひとりひとりが疑問に思っていること、スケジュールなど全てこのミーティングからスタートして議論するべきだと感じています。答えがないことを考えるため、ミーティングをしていきたいというのはチームスタッフも同様に考えてくれていたので、これからはミーティングの成果をさらに実感できるようにしていきたい、そのためにはミーティングを終えるときには少しでも発展と次にすべきことが見えること、そのすべきことを「機会」として部下に与え、必要な「支援」をしていくことを意識していきたいと思います。

5.楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する。

先日、雇用ジャーナリストの海老原嗣生氏のセミナーで、クランボルツの計画的偶発性理論をテーマにしたセミナーを受講しました。「好奇心」「持続性」「柔軟性」「楽観性」「冒険心」の5つの行動指針は、私の生きる根幹的考え方となっていますが、これをチームで実行していきたいと考えています。このセミナーで最後に会った言葉が「悲観」と「楽観」の相互作用です。悲観的になっているばかりでは行動はできなくなる、楽観だけでは失敗する。悲観はマイナスではなく、穴を発見する力となる。大事なのはその穴をしっかりと埋めることで、埋めればその次のステップに行けます。悲観的に計画し、楽観的に実行することでストレスも軽減して行動を重ねていくことを意識したいと考えています。ここが大事なのは、個々で仕事の向き合い方が違うので、例えば真面目な捉え方の話をしても、共感は得られないからです。一方で楽しいと思うことも個々で違う。単に砕けたことを言ったり、冗談を言い合うことは違うわけです。大事なのは「仕事が面白い」と感じること。チームで仕事を面白く考えられるように、悲観を武器にして、楽観的に考えることを心がけていきたいと考えています。

6.タイミングを合わせた上司への情報共有と日常の会話


得た情報はいつ上司と共有するのでしょうか?報連相を研修で学ぶことで、すぐに情報共有を図ることを意識される人も多いでしょう。しかし、ミッションに関連する情報として、すぐに提供すべき情報と、思案して出すべき情報があると思います。何も報告しないのは論外ですが、上司は情報が整理され、方向性が見えるものを望んでいます。しかし、その整理に時間をかけてはいけない。よく言われる6割でも3割でも相談ということを、内容を見定めてタイミングを合わせて随時共有していくことが必要であり、常に意識しているところですが、まだまだ未熟だとも感じています。また、課長だけでなく、部長とも日頃から意見交換をすること、そしてトップともコミュニケーションをとることが重要だと考えています。

7.ネットワークを最大限活用して、さらに広げる。


わからないことをただ悩んでいても、なにも進まない。少しでも知るための行動するためには、多くの人に頼ることも大事だと思います。ここにもクランボルツ。変わらず「好奇心」「持続性」「柔軟性」「楽観性」「冒険心」で、これからも多くのご縁を生かし、そしてこれからもさらなるご縁を広げていきたいと思います。


入庁して今年で20年目。振り返れば多様な仕事をしてきました。どの仕事も、誰も経験のない業務が多く、チャレンジな仕事ばかりでありました。
もうひとつ感じたことは、経験を重ねるにつれてミッションのレベルがさらに上がっていることでしょうか。それも、自分自身の成長のキャリアとなることを意識して、4月後半に臨んでいきます。
きっと、これから迷い、多くの壁にぶつかるでしょう。
そのときに、今日の記事を初心として思い出せるように、記録したいと思います。

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