見出し画像

フィードバックしあえる会社

ちょっと目に止まった記事がありました。最近、組織文化の再構築というお題が与えられているので気になったのかもしれません。

こういう取り組みはやりたいなと思いました。その中で目についたのが
フィードバックしあえる会社」というフレーズです。

ここで言っているフィードバックの定義には、ちょっと微妙な感じもしますが言っていることはわかるような気がします。

そもそもフィードバックって?

恐らく勘違いしている人も多いのかもしれませんが、フィードバックとは目指している目標から現在位置がどれくらいずれているかを教えてあげることがフィードバックです。


なので、フィードバックする場合は相手の目標を知らないとフィードバックはできないのです。

なぜフィードバックをするのか

相手の話から伝わってくるものや様子から、目標に対して今どこにいるかを伝えるのがフィードバックです。
これをすることで相手は望ましい方向と、現在位置のギャップを知ることで目標に向かって正確な方向に進むことができます。

フィードバックの効果としては
・自分の行動や状態を客観的に知ることができる
・他者に与えている影響を理解できる
・人間関係の中で自分の位置、あり方を知ることができる
・望ましい行動を取り続けられるための勇気づけとなり、
 望ましくない行動を修正する機会となる

要するに相手が成長するために必要なことなのです。

どうやって伝えるのが理想?

どうやって伝えるのか?ですが、伝え方を間違えると相手から拒絶されることもあるかもしれません。

伝え方としては「Youメッセージ」と「Iメッセージ」があります。

Youメッセージは、見えていること、聞こえている客観的事実を相手に返します。ここに評価や判断は入れません。

(例)あなたは話している時に眉間にしわを寄せていました。

Iメッセージは、私は○○と感じましたとか、私にはこう見えました、というように主観的事実を伝えます。ここで注意したいのは自分の責任で伝えるということです。「普通こうですよ」「みんなそう言っています」というような決めつけや誰かが言っていたというようなことは避けるべきです。

以前から仕事で気に入らないことがあると感情的になる後輩がいました。仕事で感情的になると、どんなに本人が正しくても周りはそうは見てくれないから、感情を相手にぶつけて話をしないようにいつも話していました。

先日、久しぶりにその後輩が上司と話している場面に出くわしました。
その後、その後輩が私のところに来て
「内木さん、さっきの会話どうでした?機嫌悪そうに聞こえましたか?
私は一生懸命我慢していたんだけど」と聞きにきました。

「機嫌が悪そうに聞こえたか?と言われたら悪そうに聞こえたよ。いつもあなたの話しているトーンよりも低い声だったし、じゃあもういいですとか投げやりな会話もあったしね。でも、以前に比べたらすごく良くなっているよ。話すスピードも落ち着いていたしね。会話はこういうところを直したらもっと良くなると思うよ」と伝えたら、ニコっと笑って「わかりました。がんばります!また教えてください」と言って仕事に戻っていきました。

まあ、これが正しいのかというツッコミはお許しください。それでも後輩が感情的にならずに会話ができるようになるという目標は共有していたので、たまたま現場に居合わせた私に確認をしにきたのです。

彼女は少しでも自分の欠点を改善したいと思って、他者はどう見えたか聞きにきたわけです。フィードバックをもらいにきたということです。

フィードバックしあえる会社ってどういうことか?

フィードバックの前提は望ましい状態が明確になっていて、相手と共有されていることが必要です。
そして相手の成長のためには耳の痛いことも伝える必要があります。それが相手の成長につながるなら、自分の責任で伝えることが必要です。

最初の「組織文化の再構築」という話ですが、この3年間はコロナ禍でコミュニケーションを取る機会を著しく奪われた状況で、お互いに関心がなくなってきたのかもしれません。
自分さえ良ければ・・・相手は何を考えているのか知らない・・・問題があれば相手が悪い・・・等々、こんな状況が続けば望ましい組織文化は醸成できないなと改めて思いました。
どんな会社になりたいのか、そのためには何を大事にしたいのか、どういう行動をしたら目標に近づくのか、しっかり共有していきたいですね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?