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明日はきっと人生の変わり目になる

スライディングドアという映画がある。地下鉄の駆け込み乗車に間に合った場合と間に合わなかった場合。その「もしも」の世界を描いた映画だ。ドアが閉まったか閉まらなかったかだけのその小さな違いで、その後の人生が大きく変わってしまう。現実にはもう1つの世界に進んでいたらどうなっていたかなんて知ることはできないけれど、きっと人生はそんなスライディングドアの繰り返しなのだ。

50年近くも生きていると、あの日が人生の変わり目だったんだと思い返す出来事がいくつかある。私にとって最初の大きな変わり目となった出来事。それは、間違いなく阪神大震災だ。当時まだ私はあれほどの大きな被害をもたらす地震を経験したこともなかったし、世間でも大地震が発生するとしたらきっと関東の方だと言われていた。

そんな思い込みのせいもあり、母が大声で家族を起こして走り回ってる中、私はうるさいなあと思いながら、それでもまだ寝ようとしていたのだ。両肩をつかまれて揺さぶられているほどの揺れを感じながら……である。

幸いにも我が家は窓ガラスにヒビが入った程度の被害だったが、ニュース映像をみて途端に怖くなった。もっと震源地に近いところに住んでいたなら、きっと私は逃げ遅れていただろう。ほんの些細な違いが、命を左右するのだ。そして、この出来事は私のその後の生き方に対する意識を大きく変えた。この経験がなければ、数年後に夢を追って海外へ留学しようという考えにはきっと至らなかったと思っている。



あれから27年、私はまた新たな変わり目を迎えようとしている。明日から始まる「ものかきキャンプ」現役Webライターの野口真代先生(以下まよ先生)が主催するライティングスクールだ。


いま思えば、まよ先生にたどり着くまでにも、未来を分けるドアがいくつか存在していた。そのたびに導かれるように「ものかきキャンプ」への道を選択してきている。こんな感覚は久しぶり。経験から言って、こういうときは正しい選択をしているんだと自信を持っている。


10年後、私はきっと明日のことを人生の変わり目として思い出す。



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