見出し画像

夏越のための和ハーブ 紫蘇 ヌチグスイ*㉗

年々とやり過ごす難易度が上がってきている、日本の夏。
気候の変化に順応しづらいのは、自分の虚弱さが根本原因だとは重々承知の上だけれど、年齢を重ねる毎にどんどんと厳しさが増す実感もある。酷暑をやり過ごすためのスキルや知恵を拝借して、これ迄どうにかやってきた:ものの、今夏はいやはやどうなることやら。

昨夏のしつっこい暑さで了知したのは、人間は暑さが限界に達すると「怒り」が生じること。さらにおまけで気づいたのは、寒さが限界に達すると「哀しみ」という感情が極まってくるという持論を得るようになった、わたくし。

自分だけの思い込みか?と疑い、リサーチしてみると、暑さについては、どうもとんでもない間違いではなかったよう。↓

そうとなれば、真剣に体感温度と感情の連動をできるだけ緩やかにコントロールし、体力、食欲の低下を食い止めたいと考えた。夏場の心身の扶けになるものといえば?と、ふと思い出したのが、紫蘇の葉

その爽やかな芳香が、暑苦しさへの苛立ちをさらりと祓ってくれる実力は、周知のとおり。その効果を最大限に活用するために、ヌチグスイとしての紫蘇について考えたい。

わたくしにとっての、「紫蘇」の力と言えば、昔、アレルギー体質のわが子の肌ケアのためにかき傷や湿疹用の紫蘇エキスを手元に準備したことを思い出した。匂いや肌ざわりに好みがうるさいわが子もすんなりと受け入れてもらえるローションとして重宝した。

昨夏は暑さ疲れのせいか、わたくしの虫刺されの後が、例年よりもしつこく肌に残ったと記憶を引き出すとスルスルと「紫蘇エキス、重宝したたな」と芋づる式に思い出す。ググってみると、やはり効き目がありそうだ。

敏感肌には、紫蘇の葉エキス入りの市販のクリームもあった。

とは言え、紫蘇の葉のメインの利用方法は、やはり食材。食卓にも上がるオーソドックスな葉っぱである。

そして、大人になるにつれスキ度が増す食材の一つではなかろうか。実際、香草類が好きという子どもは、それほど多くないだろう。わたくしも、紫蘇への態度にスキ度が飛躍的に積み増されたのは、母親になった頃だった。それからは、家族の肌ケアやその他の効能への期待も少し持ちながら、爽やかな香りを料理に積極的に活用するようになった。

紫蘇の薬効を漢方視点でまとめられた記事はコチラ↓

なんと縄文の時代から、わたくしたち日本人の健やかな暮らしに役立ってきた歴史深い、ヌチグスイだったとは、驚きである。現在、同居の母はプランターに紫蘇を栽培中である。

しかし、市販の紫蘇の葉には結構な農薬が使用されているという指摘もされているようだ。健康になろうとして、紫蘇を食べると同時に農薬を取り込むとは、残念至極な罠としか言えない。食べる前の除去方法や注意点などを丁寧に解説されている ↓ の記事は大変に役立つと思う。

そして、ついでにもう一つ驚いた発見は、紫蘇と大葉は別物。 ↓ このことを示してくださっている、noterの「メモと株」さま、ありがとうございます。恥ずかしながら、わたくしは、上記の記事を書き連ねているように、紫蘇と大葉を同じものだと信じて疑ったことがなかったのである。

自宅のプランターで育てているのは、多分「紫蘇」だろう。強くなった日差しを浴びて、ぐんぐんと育っている。この和のハーブをしっかりとおいしくいただいて、夏を元気に過ごしたい。今、まさに夏越の時。暑さの邪を祓うためにも食事に活用していきたい。

紫蘇の花言葉は「善良な家風」「蘇る力」。この植物の力にあやかって、我が家を心身すこやかに営んでいきたいと心から願ったことだ。

初夏飾る可憐さマルバストラム

最後までお読みくださり、ありがとうございます。和風慶雲。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?