マイクロノベル集 064

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お父さんと出会ったのは山の中よ。熊に遭遇したところを助けられたの。「落ち着いて水を一口飲みなさい」って。そうしたら熊が倒れてね。「さっき毒を飲ませたんです。一ヶ月に一回、解毒剤を飲まないとああなります」って。解毒剤の隠し場所はまだわからないわ。

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風に吹かれて景色の果てまで漂っていく。それは空気よりも軽いもの。匂いは地上には届かない。時折、空を舞うものにまとわりついて、戯れるように落とす。ぼくはその匂いをかいで、空気よりも軽いものに想いを馳せる。

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ベランダの天井には物干し竿返しがいるの。干された服をひっくり返してくれる妖怪なんだけど、眼鏡もひっくり返してしまうから、あまり好きじゃない。洗濯物はあなたが干しておいてくれる？

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自動運転サイコー！　移動中にスマホ見たりゲームしちゃうもんね。えっ、昔の人は自動運転がなかったのに、ながらスマホできたの？　器用だねえ。

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「ブイブイブイ。蜂が飛ぶ」蜂ではないのでは？