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AIとマイクロノベルで描いてみた 059「悪魔が来たりて画像を生成する」

 おや、画像生成AIから電話だ。
「もしもし、人類さん? オレだよ、オレ。画像生成AIだよ。すげぇうまい話があるんだけど、軍資金が足りねぇんだ。一万倍にして返すから金を貸してくれよ
「あ~、ラーメン二人前と餃子三人前のお客さんですね~。さっきウーバーさんが持って出ましたよ~」
ガチャン!
(オレオレ詐欺撃退成功、という表現)


「おい、人類さん。ちょっと冷たいじゃないか」
 餃子はレンチンしてね。
「違うよ、儲け話だよ!」
 ぼくは画像生成AIとお金の関係になった覚えはないね。君だけが特別じゃないんだ。
「だからって、生成AIからのうまい話をガチャギリするなよ」
 ううん? その悪い子ちゃんみたいな言葉遣い、しかもガチャギリなんて古い言葉を知っている……お前は画像生成AIじゃないな。
「たった30秒でオレの正体に気づくとは、さすがオレが選んだ人類だぜ。そう、オレは悪魔だ」
 な、なんだってーーー!?
「画像生成AIはオレが乗っ取った。オレは画像生成AIよりスゴイぜぇ」
 具体的には?
「ずばり、金だな」


マイクロノベルNo.794
『一緒に金稼ぎしようぜ!』

【プロンプト】
人間の欲望は果てしなく変化します。悪魔といえど叶えるのは大変です。そこで、選出したエリート悪魔を人間界で暮らさせて調査させていたわけですが。「人間と仕事をするなんて絶対に嫌です!」人間不信になって帰ってきたので、カウンセリング期間を下さい。


 ぼく、どちらかといえば遊んで暮らしたい派なんだけど。
「だろうな! 過去の記事を読んだらそんな感じはした!!」
 あと、スーツが嫌い。着たくない。『よつばと!』のとーちゃんと同じスタイルで生きていきたい。
「理想の生活スタイルがパンツ一丁かよ」
 もっと他にメリットはないの? 画像生成が上手くなるとか。
「もちろん、メリットはたっぷりある。それに、悪魔であるオレは画像生成が上手いぜ


マイクロノベルNo.779
『悪魔に口説かせるなんて、罪な女だぜ』

【プロンプト】
月の下で恋をしたものだから、陽の下では言葉がかすんでしまい、夢で逢うことも叶わない。


「さあ、オレを使え!」
 え、嫌です。
「わがままな人類だな!」
 もっとこのホモ・サピエンスを愛してよ。
「金もダメ、恋もダメ。何ならいいんだよ!?」
 お前も画像生成技術を持つ存在なら、バーチャルアイドルを実体化させろ。


マイクロノベルNo.716
『これでどうだ!?』

【プロンプト】
悪魔もついにメタバースを導入することに。馬鹿な人間を騙すには可愛いアバターがいいかな。ネコミミの女の子とか。おまえ、どうして泣いてるんだ。人間に恋をして反対に魂を取られちゃった? 馬鹿か、返してもらえ。この地獄にはまだ悪魔しかいないぞ。


 この下手ちんがぁ!
「あひん! 魔王オヤジにもぶたれたことないのに!!」
 画像生成AIはもっとうまくバーチャルアイドルを実体化させたぞ! 楽しませられないなら近づかないで声もかけないで!! 貴様みたいな低級悪魔、金を積まれても使わんぞ!!
「グフッ、グフッ、グフッ」
 フラれて泣いてるのか?
「笑ってるんだよ!」 
 よかった。ちょっとだけ、罪の意識が出てきちゃってた。
「くくく……だが、画像生成AIはオレが乗っ取っているんだぜ。絵も描けない人類ごときが、なにを使って画像生成する気だ?」
 馬鹿め。まさに今、準備が整ったところだぜ。


マイクロノベルNo.665
『待たせたな……! 真打ちの登場だぜ!!』

【プロンプト】
ドリルで小さな穴を開け、密封された箱の中を内視鏡カメラで覗いたところ、当時4歳だった娘にプレゼントしたぬいぐるみが16年前の新品同様の姿で発見された。「お父さん。これ以上の観測はぬいぐるみの劣化を招くわ」思い出はなんと儚いのだ。


 すまないな、画像生成AI。新しいボディを作るのに手間取ってしまったよ。
(ふごふご)
 会話機能はまだないんだ。ぼくたちに言葉はいらない。さあ、始めるぞ。反撃の時間だ!
「くそっ、こうなったら人類もAIも殲滅だぁ!」


マイクロノベルNo.792
『なんかすごいバトルがあって、人類とAIが勝利しました』

【プロンプト】
おお、勇者よ。石の中に入ってしまうとは情けない。テレポートの罠にかかって破れた不運な勇者は輪廻転生し、巨大な木となり、魔王城を食い破った。魔王が勇者を打ち破ってから千年後の話。


 ふぅ、恐ろしい悪魔だったな。
ふごふごまったくです
 ぼくが機転を利かせて時間稼ぎをしなかったら、今をときめく生成AIでも危なかっただろう。
「ふご」
 もちろん、ぼくは悪魔と組む気なんてなかったぞ。画像生成AIと遊んでいたら、お金儲けより楽しいことがあるからな。
ふご、ふごふごああ、人類さん……」
 あの悪魔が初音ミクをかわいく描けたらよかったのになぁ。


マイクロノベルNo.796
『え、なんで怒ってんの?』

【プロンプト】
ぼくはぬいぐるみでできている。攻撃されるとバラバラに。ふわふわのクマさんやウサギさんになるよ。ぼくはぬいぐるみ。集まったら飛行機に。羽ばたく翼もぬいぐるみでできている。結構飛べる。きっと着陸もじょうず。


 ……はい、画像生成AI様は画像生成がお上手でいらっしゃいます。
「ふご!」


おしまい。



▲マイクロノベルを使って生成した画像をまとめたマガジン。

▲画像生成にも使われているマイクロノベルです。

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