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【体の声の代弁者】

博心堂鍼灸院のいんちょです。

毎週金曜日、僕はメルマガを配信しています。
ずいぶん長いこと続いているように思います。
飽きっぽい僕なのですが、ちょっと負担に感じながらも、なんだか続いています。
きっと体の声の代弁なのだろうなぁと、最近思うようになりました。

博心堂ではそんな患者さんのおカラダと、かなり深い話までできるようになりました。
最近はココロの話まで。
それって一般的に言う「おしゃべり」というやつですが。


どうやらこんなことも先日ツイッターでつぶやいていたみたいです。

自らのつぶやきで、ちょっと印象に残ったものを、noteでも続きを投稿してみたいなぁと思って「下書き保存」しておいたのですね。

そうですね「体の声の代弁者」。

鍼灸師さんってそんな役割があると思います。

実は今日も鍼施術の最中に、患者さんのおカラダの状態をお伝えしました。
ご本人には自覚がなかったみたいですが、明らかに体はそんな不調を体の表面に示してくれている。

「体の声」というやつは、日本語で伝えてくれません。
当然ですが、カラダから言葉が発することはなく、姿勢や表情、顔色や動作などで察していくしかないわけです。

でも、「声」や「言語」のようにそんなカラダの表現は雄弁で、見慣れていくと本当に「しゃべって伝えてくれている」ように、鍼灸師さんは感じてしまうわけですよ。


とっても大きな声で屈託なく「体の困った」を発してくれる人に、子供ちゃんや赤ちゃんがいます。

子供ちゃんや赤ちゃんは、上手に日本語を話せません。
でも、言葉は拙くても「体の声」は素直で雄弁です。

僕は一時期、ずいぶんたくさんのお子さんや赤ちゃんの鍼施術に携わらせていただきました。

表情や手の相なども、とてもシンプルでわかりやすい。
このシンプルさは、周りの大人でも比較的わかりやすいんじゃないのかなぁって思います。

特に親御さんには、子供ちゃん達の体の不都合を、僕が代弁させていただき、不調や不都合の原因と対策を東洋医学的に理解してもらって、その後の有意義な生活に役立てていただけるように、ずいぶんお話してきましたね。

親だから子供の不都合がわかるというものではなく、やはり知識というやつや経験や知恵を備えていないと、人の親だからすべてわかるというわけにはいかない。

育児経験豊富な人がそばにいれば、いろいろ体験談から我が子の体調について推し量ることができるのかもしれないけど、現代ではなかなか難しいのだろうなぁなんてことを、勝手に思っています。


今年の不安感情満載の世間では、なおさらご自分の体調に不安を強く感じる人が多いみたい。

だって、咳をしたり熱を出せば、悪者扱いされたりする世間だったりするわけじゃないですか。
みんながみんなそうじゃないのだろうけど、「自粛警察」なんて呼ばれる人たちが夏場にはたくさん現れていたし、「感染しちゃダメ」っていう空気はいまだに蔓延しているし。


「正しく恐れる」っていう言葉がありました。
今年、こんな言葉をメディアで聞いたように覚えているんですよね。

「正しく恐れる」って、実はとても勇気のいることで、ちゃんと自分で認識したことを自覚と自信をもって過ごすことができれば、世間の雑多なうわさや混乱した情報に振り回されることもないのだろうけど、人のココロというやつはなかなか「正しく恐れる」自信というやつを維持することが難しいみたい。

東日本大震災の時もそうだったけど、新しいうわさや情報が入るたびに、「正しく恐れる」ことができなくなっちゃうんですよね。

僕は鍼灸師さんとして、東洋医学という立場での「知識」があったから、ぶれることなく東洋医学的な「正しい恐れ方」っていうやつは、その都度お話し続けてきました。

今配信し続けているメルマガも、言ってみれば「今自分の正しい恐れ方」を描き続けているのかもしれない。


「体の声の代弁者」って、人本来の在り方ととても密な気がするんですよね。

ただ「無傷に生きる」「無事で過ごす」っていうことだけじゃなく、「こんなご時世だからこんな風に傷つくよね、でも、こんな風に理解して対処すれば、傷ついたことも活かすことができるんだよ」っていう風に、「やっちまった」ことに対するフォローも、「人の自然な生きざま」みたいなものを、東洋医学で持ち合わせていれば、その都度その人にかなった「体の声の代弁」ができるんじゃないかなぁって思っています。

「無傷」「無事」「安心」って、当たり前じゃなくて「勝ち取るもの」だったりするわけです。
今そんな、「勝ち取る」ことを「当たり前」にしていく東洋医学の知恵が、世間一般には必要なんじゃないのかなぁって、ツイッターの投稿文を読み直して、ちょっと思いついちゃいましたとさ。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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