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『嫌われる勇気』第四夜🌙~世界の中心はどこにあるか~

『嫌われる勇気』

(岸見一郎、古賀史健/ダイヤモンド社)

ウザイ企画が始まった!

私は本を読むときに、線を引いたり、感じたことを余白に書き込むタイプです。今回はそれをnoteに書き込んじゃおうというウザイ企画を思い付いてしまったので、実行させていただきます。

この記事をお楽しみいただくために…

この記事は、実際に今この本を読んでいる方に向けて書いています。イメージとしては、「あなたは『嫌われる勇気』を読んでいる。その隣で私も同じ本を読んでいて、事細かに感想を言ってくる」という感じでしょうか。

そのため引用はごく一部分だけとなっております。実際に本を片手に読み進めながら、まるで一緒に読書しているかのような感覚をお楽しみいただけたら幸いです。

では、まいりましょう。

『嫌われる勇気』第四夜🌙

危うくだまされるところだった!(p174)

これはさすがに笑ってしまいました。冒頭の一文がこれですからね。

実際、本にも波線を引いて「笑」って書き込むほど。この青年はひねくれてるところもあるけど、いつも真剣なところが好感持てます。


「他者からどう見られているか」ばかりを気にかける生き方こそ、「わたし」にしか関心を持たない自己中心的なライフスタイルなのです。(p183)

うーん、どこまでもグサりと刺してきますね、アドラーさん。

ちょうどここを読む前に、ある人にLINEを送るか悩んでいて、相手を心配させないためには送った方がいいのだけど、自分から送るのはなんだか負けな気がして送れずにいたんですよね。

でも、アドラーのこの教えを知り「やっぱり送ろう!」と思ってつい先ほど送りました。

アドラーの目的論的に考えると、こちらから連絡を送らないことで気を引こうとしてるんでしょうね。幼稚な私の行動を変えてくれてありがとう、アドラーさん。


「私が思っているほどには、相手は私を思ってくれていないのではないか」という悩み。よくありますよね。

だけど、自分が相手を幸せにしたいから勝手に頑張ってるわけなので、見返りを求めてはいけないんですよね。

うん、頭ではわかっているのです。

でもね、心が追いつかない時もあるのです、人間だもの。

どれだけ理解したつもりでも、思考より感情の方が「はやく」「強く」自分に訴えてきて、そちらを優先してしまう。

それじゃあ、学んだ意味がなくなってしまう。

感情を思考に寄せていくこと。これを繰り返して訓練していく。

振り出しに戻りそうになって自信をなくすこともあるけれど、何度でも本を読み直せばいい。そして心の位置を正しい場所に戻してあげる。いつからでも何度でもやり直せます。(※自分に言い聞かせてます)


哲人「所属感を持っていること、これは人間の基本的な欲求です。」(p185)
青年「ああ、そうです、そうです!まったく同感です!」(p185)

青年のこの反応を見て、一気に親近感が湧いた方、たくさんいるのではないでしょうか。

本当だったら格好つけて「いや、自分一人でも寂しくないっす。むしろ一人がいいっす。」などと言ってみたいところですが、この青年の素直なことと言ったら、もう…。

今回は、第二夜の「優越性の追求(向上したいと願うこと)」に続き、2つ目の欲求が出てきました。

もしかしたら、世の中にはこれらの欲求を本当に持たない人もいるかもしれません。「誰一人とも関わりたくない」「成長なんてしなくていい」と。

もしくは、そういう欲求を消し去ることで楽になろうとする方法もあるかもしれません。

一方、アドラーの場合は欲求があることを認めた上で、その欲求を満たすにはどうしたらいいかを伝えてくれています。

欲求が満たされれば幸せになれますよね。つまり、幸せになるための方法を教えてくれているということ。

そして、私の持論「人は幸せになるために生きている」につながっていっています。


「この人はわたしになにを与えてくれるのか?」ではなく、「わたしはこの人になにを与えられるか?」を考えなければならない。(中略)所属感とは、生まれながらに与えられるものではなく、自らの手で獲得していくもの(p188)

・・・。

仏教の悟りの話か何かでしょうか。

すごくきれいな言葉だし、その通りなんだろうなとは思います。

でも改めてこう言われると、自分がいかにそうできていないかに気付かされて胸が苦しいです。

共同体感覚という欲求を満たすためにはGIVEが大切で、それが自分の幸せにつながっていくという流れ。

なので人として「こうあるべき」という話でなはく、「幸せになりたいなら、こうした方がいいよ」というアドバイスをくれているんですよね。

もちろん私は幸せになりたいので、この考え方を実践する方がいい。

人が何を与えてくれるかではなく、自分が何を与えられるか。

それを自己犠牲ではなく、それ自体を喜びとすることができたら本当に素敵ですよね。


他者が「なにをしたか」で判断せず、そこに存在していること、それ自体を喜び、感謝の言葉をかけていく(p209)

本の中では、危篤状態の家族の話が出てきますが、たしかに大切な相手が存在していること自体がいかに素晴らしくて奇跡的なことか、というのは日々の生活の中では忘れがちです。失って、あるいは失いそうになってやっと気付くこともあります。

恋人も家族も友人も、私にとってかけがえのない存在です。そしてみんなも私を大切に思ってくれている(と私は思っている)。

それは素晴らしいことのはずなのに、つい「もっとこうしてくれたら…」と思ってしまうことがあります。

そこに目を向けるのではなくて、「存在していること、同じ時代に生きて私と出会ってくれたこと」に全力で感謝したい。

そして、私が何かを与えることでもし相手が喜んでくれたなら、それは私にとってもすごく嬉しいこと。

でも、大前提は私がその人を大切にしたいと思える人かどうか、だとは思います。

自分を雑に扱う人に尽くす必要はないです。

(ここからはちょっと哲学的なこと語ります)

私は地球に生まれてたくさんの人に囲まれて生きているけれど、地獄のような世界や真っ白で何もない閉ざされた空間に一人でいる可能性もあったかもしれません。

でもそうではなくて、こんなに美しい地球に生まれ、私のことを思ってくれる人に囲まれて、私や世の中の人々が楽しく幸せに生きられるように社会の仕組みがあって…これは当たり前なことや絶対条件や必然ではなく、それはもう、ものすごく恵まれていること。そう考えると、目の前の世界、大切な人の存在がいかに尊くて愛しくて奇跡の存在なのかを知ります。そしてその存在に感謝の気持ちが湧いてきます。

こういう感覚って、死を意識した時に感じやすいような気がするのですが、死ぬときに後悔しないためにも「当たり前」が実は当たり前ではなくて「奇跡」なのだということを忘れずに過ごしていきたいなと思います。


青年「わたしが普段図書館でやっている仕事(中略)誰にでもできる雑務です。(中略)誰ひとりとして「このわたし」のことなど求めていない。そんな状態で、自分に自信が持てますか?」(p213)

このように感じている人、たっくさんいるんじゃないでしょうか。とくに今はいろんな作業を機械が代わりにやってくれるようになりました。誰でもできるような仕事はなくなっていく。でもクリエイティブな能力や、機械ができないような難しい技術なんて今まで培ってこなかった。

その感覚から、「自分の価値ってなんだろう」「 "このわたし" が存在する意味ってあるのかな」と思わされるのです。

一方、仕事以外のことで "このわたし" を実感できるのは恋愛ではないかと思います。あくまで私の場合は、ですが…。

両親や兄弟、友人も大切ですが、両親や兄弟はたまたま血が繋がっているから愛情を注いでくれているわけであって、"このわたし"を選んだわけではありません。私がどんな人間性でも大切にしてくれただろうと思います。逆に言うと、血のつながりだけでここまで大切にしてくれていることには感謝しかありません。

友人の場合は "このわたし" として選んでくれているとは思います。ただ、相手にとって私はたくさんいる友人の中の一人でしかありません(まぁそこはお互い様ではあるのですが…)。私がいなくてと他に友人がいるわけです。

そうなると、恋人というのは "このわたし" を選んでくれて、なおかつ "唯一" の存在になれる最高の関係性です。それってものすごく嬉しいですよね。自信にもつながります。

もちろん自信をつけるために恋人を作るわけではないですし、これはあくまで私の場合は、なので恋愛以外でも自分の価値を感じることはいくらでもできるだろうと思います。そしてそれが誰でもない「自分」によってもたらされたなら(自己受容や自己肯定感)、それが一番素晴らしいし、揺らぐことのない自信になるんだと思います。


愛にも交友にも、年齢は関係ありません。(p217)

これには激しく同意します。

日本はとくに年齢を気にするなぁと感じるし、しかもどんな場面でも若いことがいいとされているのも違和感を覚えます。

年齢を重ねただけで、偉そうにふるまうのもおかしいですし。

30代の私から見て10代でも尊敬できる人はいるし、60代でも尊敬できない人はいます。

もっと年齢を気にしない世の中になればいいなぁ。

「もうこんな年齢だから…」と言って諦めるのはやめよう。

これからの人生で一番若いのは「今」なので、今やらなければ一生できません。

やりたいことがあるなら、すぐにトライしましょう。まわりの目を気にする必要はありません。


『嫌われる勇気』第四夜🌙をお読みいただきありがとうございました。第五夜でまたお会いしましょう。

貴方にこの記事を読んでもらえたおかげで、今日は私にとって素敵な1日になりました。貴方にとっても、今日が素敵な1日でありますように…☆



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