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【ネタバレ】「まさか、"これ"がやりたかっただけ…?」劇場版名探偵コナン 100万ドルの五稜星【感想】

 基本的に映画見ると良い評価ばかり下してる自分ですが、
 今回はわりと酷評してます。
 それを理解してからご覧ください。閲覧注意。


・あらすじ

 作中ではナマクラと言われるほどの
 凡庸な「6本の刀」を巡る今回のストーリー。
 「宝石しか狙われないキッドが何故、そんな刀を欲しがるのか…?」という謎からスタートする本作。

 舞台は函館なのはよかった。いつか旅行してみたい場所だからね。

・良かったところ

・大岡紅葉が和葉のことを「はっぱちゃん」ってまた呼んでくれたところ
・謎解きはまぁまぁ面白かった

以上!

……ごめんなさい。
本当にそれくらいしか自分は良いと思った部分がなかった。

・色々ともったいないと感じる部分ばかり


「怪盗キッドが出る映画は大体ハズレ」

「服部平次が出る映画は大体当たり」

 上記はコナン映画を批評するうえでよく言われるパターンで、そんなことを去年の予告の時点から言われていた今作だけど、残念ながら今回は前者のパターンだった。

 もちろん人それぞれだから面白いと感じた人はそれでいいと思うけど個人的にはそこまで刺さる要素はなかったです。

 当初、予想されていた平次と和葉の恋模様は映画で決着を付けるのかと思ったら案の定、「え? 今なんて言ったの?」オチ。

 しかも、その理由が死ぬほどしょーもない。
 間違えて落としたスタングレネードのせいで聞こえないってアンタ。

こんなんだったら、
「声は聞こえなかったけど口の動きで平次が告白してくれたって言うのを理解したけど、恥ずかしいから聞こえなかったフリをして平次はガックリ、でも和葉だけがその告白を知ってる…」みたいなオチの方が万倍もよかったよ。

 そして、一番最後の最後。
 物語に無関係な工藤夫妻が何故かちょいちょい出ていた今作。

 その最後に唐突にあることを言い出す優作。

「私には双子の兄がいてね」

 え?

「もう10年以上会ってないかな……ああ、久しぶりに連絡がきたよ」

 その双子の兄とは。

「黒羽盗一」

 キッドの父親でした。

―――って、はぁぁぁ!?

ってなったよ、正直なところ。

 え、今更そこに触れるの!? 
 新一とキッドの顔つきが似てるなんて話、もう20年来でずっとやってるネタでしょ!?

 だって、怪盗キッドって正確には名探偵コナンのキャラじゃなくて
 「まじっく快斗」っていう別作品の主人公だよね!?

 同じ作者の別作品の主人公の顔が似てるなんてよくある話だし、二人が似てるって言うのも一種のファンサービスだとずっと思っていたし、そもそも快斗と新一って言うほど似てない(髪型も違う)から、あまりに唐突な後付け設定に悪い意味で驚愕してしまった。

「まさか、"これ"がやりたかっただけか、この映画…?」と。

 ここ数年見てる映画がどれも10年に一度レベルの傑作ばかりだったというのもあって、映画そのもののハードルが上がってたというのもあるけど、今作はあまりに微妙。

 それと、恐らくファンサービスの一種であろう服部のライバル面をしている沖田が唐突に連れてきた謎のハゲの助太刀。
 特に説明もなく登場して急に無双する謎のハゲ

 こいつは「まじっく快斗」と同じく、青山先生が書いている「YAIBA」という漫画の登場人物であり、あちらの作中ではかなりの重要人物であるのだが…名探偵コナンにおいてはマジで謎のハゲである。(ちなみに沖田も本来はYAIBAの登場人物なのだがいつの間にか平次のライバル面をしている)

 上映時間の都合であるだろうが、特に説明もなく無双するので本当にファンサービス以外の何者でもない登場であった。

 全体的に話が取っ散らかっており、平次と和葉の話・キッドと新一の話は別個のエピソードで描いてもよかったくらいこの二人が主演である意味が薄かった。

 和葉を巡って平次とキッドがバトるんじゃないか?みたいな流れを期待してたけど特に何もなかったし。
 絡みがあったのも本当に序盤だけだったのがもったいなかった。

 今回の犯人が和葉に惚れた意味も特になかったのも何がやりたかったのか。あんな描写作ったなら最後の飛行機の戦いのときにでも

犯人「じゃあ、この戦いに勝った方が彼女に告白というのはどうだ?」
平次「アホゥ! 今、そんなこと言うとる場合か!?」

くらい言わせても良かったんじゃないか?

色々ともったいないという印象を抱いた佳作とまでは言えぬ、凡作止まりという評価に落ち着いたのが本作の感想です。
…というわけで、今回はこの辺りで。

うーん、来年の映画はもうちょい頑張ってほしいなぁ…


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