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ガンダムSEED FREEDOM感想。「愛」とは何なのか。20年越しに教えてくれた映画。【ネタバレ注意】

とりあえず、一言目。

お ま え ら ミ ラ ー ジ ュ コ ロ イ ド 使 い す ぎ ィ!!!

 …ということで、先日公開された「ガンダムSEED FREEDOM」を見てきたのでその感想でございます。例のごとくネタバレ注意。

 ヘッダーがアスランな理由? 俺がアスランが好きだからだよ!!!


左にいるのは映画で初登場のオリキャラ「アグネス・ギーベンラート」

・簡単なまとめ

 開幕に出てきた新戦艦「ミレニアム」からもう既にミラコロ使ってるのマジ何やってんの??
 ユニウス条約どこ行った???って感じでビビった。

 いやまぁ、ミレニアムは『コンパス』所有の機体だから特例で許されてたのかもしれんけど。

 序盤の30分か1時間くらいは敵の紹介も兼ねてるせいもあってか正直、イライラタイムで見てて辛かった。
 新機体のライジングフリーダムもイモータルジャスティスもいいとこなしでブラックナイツにボコられるし、敵陣営がいろいろと悪辣すぎてほんとキツかった。
 特にアークエンジェルが轟沈させられたのはめちゃくちゃショックだったよ…「あ、あの不沈艦が…アークエンジェルが……」って。
 アークエンジェルはSEEDの頃からの付き合いで視聴者にとってもなじみ深い戦艦だったから沈んだときには本当に泣いてしまった。

 ただ、その流れがあったからこそ後半の反撃&逆転の展開はカタルシスばりばりでキラたちがこのまま終わるわけがないと言う安心感もあったのでイライラタイムは特に苦も無く見ることが出来た。

 個人的にビックリしたのはドム3人組の男二人が死亡したこと。
 「え、そんなアッサリ死ぬの??」ってなったけど味方陣営で死んでも問題なさそうなのってこの二人くらいだし、まぁいつか死にそうとは正直思ってはいた。

 あとは冒頭でも言ったがミラージュコロイド使いすぎだよ!! 敵も味方もやりたい放題だな、マジで! 核ミサイルとかどうでもよくなるくらいみんな使いまくっててほんと面白かった。
 「とりあえずムカつくからレクイエム」もほんとやめろ! それ安易に撃っていいやつじゃないから!ってくらいレクイエムも連射してるのがSEEDの世界の終わり具合をよく表していた。

 最終決戦でTMRの「ミーティア」が流れたのはSEEDの集大成って感じでね…もう言葉に出来なかったね。
 戦闘中ずっと泣いてたよ。なんかわからんけど涙が止まらないんだ。

 しかし、「アコード」って本当にスーパーコーディネーターより優れているのか? お話の都合なのはわかってるけどキラたちと違って種割れも出来ないみたいだし。

 心を読む能力と操る能力とテレパシーみたいなことが出来るだけでガチンコで勝負したら多対一でもシンすら倒せないのがね。
 でも、そんな細かい粗も気にならないほど勢いで押し通すのがこの映画、って感じでした。

・キャラについてのあれこれ


★キラ・ヤマト★

 序盤の展開はSEED時代を彷彿とさせる悩みぶりで久々に人間らしいキラを見れてよかった。ぶっちゃけ、種運命のキラは色々達観しすぎてまさに隠遁者って感じだったからね。
 キラは本来、これくらい悩みに悩んで答えを出す少年なんだよ。

 あと、ラクスと付き合ってるってのは周知の事実ではあったけど本編でラクスのこと好き的な描写ってほとんどなかったから
 今回のキラはめちゃくちゃラクスを愛してるってのがよくわかる掘り下げがあってよかった。
 というか、それが本編の映画だったよね、確実に。

 アグネスの誘惑にも全く動じないどころか完全にラクスしか見てないのが好感度アゲアゲ。
 種運命以降のキラはあまり人間的に好きになれる要素少なかったけど映画を通じて好きになれたね。

 そして、最後の「僕にも武器はある、「ラクスの愛」だ!!」がね。
おそらく挑発でも何でもないド天然らしいキラの台詞だけどオルフェに対する最高の煽りになっててテンションぶち上がり。

★ラクス・クライン★

 ガンダムSEEDという作品において、ラクスはヒロインという感じは昔から感じられなかったのが自分であった。
 無論、「ガンダム」って世界観がそういう作品ではないことは理解しているのだがやはりヒロインではないと自分は思っていた。

 だが、今回は間違いなく「ヒロイン」だった。
 まさか、あのラクスが囚われのお姫様をやるなんて誰が想像していただろう?

 そして、最終盤に披露する種割れ。
 実はラクスは種割れモードになったことはあるが種割れ演出をしたことは本編で一度もない。
 それが今回、初めて描写されたのがラクスもスーパーコーディネーターであるということを公式で初めてやってくれたのが良かった。

 さらに言うならラクスは今回、新設定として「アコード」というスーパーコーディネーターを超える種だということが判明する。
 …キラとラクスの子供が生まれたら無敵じゃね?()

★アスラン・ザラ★

 これだよ!!! 俺の見たかったアスランはこれだよ!!!!

 昨今のアスランをネタキャラ扱いする風潮が嫌いだった自分にはマジで最高だった。最後の最期にカガリのアレを妄想するみたいなちょっとした天然部分があるのは認めるけど、アスランは本来こういうキャラなんだよ!!

 「心が読めるんじゃなかったのか? 使えないな(ド煽り)」がマジで痺れたよ!!!!
 っていうか、石田さん最近悪役やりすぎて煽りボイスのスキルレベルあがりすぎてない???
 あそこのカタルシスやばすぎて最高の演技でした。

 っていうか、あのズゴックなんだよ! なんでズゴック乗ってんだよ、おまえ! しかもズゴックの中にジャスティス入れてるのマジで意味がわからねェ! 戦闘に関してはツッコミどころありすぎたぞアスラン!

 「迷いのないアスランは最強説」とこの映画を通して色んな人が言っているが、俺は最初から分かってたぞ!
 だってストライクVSイージスで不殺する気のない本気キラに勝った男だからな! いつもいつも悩みデバフついてるから戦績良くないだけで本気出せばSEED世界最強パイロットなんだよ、アスランは! 舐めんなよ!!(大声)

★シン・アスカ★

 まず、一発目としては「え、ジャスティスおまえが乗ってんの!?」だった。そして、ビックリするくらいのキラ信者ぶり。敵に「腰ぎんちゃくが!」って言われてたけどマジでそんな感じで草生えた。

 ファイナルプラスでキラと和解したのは知ってたけど、あそこまでキラのこと大好きになる理由がよくわからなかった。
 あと、アスランに対してもやたら敵愾心むき出しなのも微妙に疑問点だった個人的に。付き合いの長さ的に好感度逆じゃないか?

 デスティニー乗った後の生き生きした戦闘は良かったね。
 種運命だといいとこなかったから活躍させたんかなーって思った。
 わりと色んな人の感想見てるとシンの周りの話してる人多いけど、自分はそこまで刺さらなかったかな。

 時間がないから仕方ないけどルナとの関係の掘り下げも足りなく感じた。
 個人的にルナとの絡みよりヒルダにラッキースケベしたり、姉弟みたいな関係だったりそっちの方が面白かった。

★アグネス・ギーベンラート★

この子、必要だった??
ごめんなさい。声が大きくなってしまいました。

 CV:桑島法子なので公開前から色々言われてたけどまさかのキャラクターで驚いた。
 おそらく逆シャアの「クェス」をモデルにしてるんだろうけど、悪女としても中途半端だったし、キラにラクスへの恋心を自覚させる起爆剤になったわけでもない(そもそもキラは最初からラクスのことが大好き)し、裏切るのもだいぶ唐突だし、これならシン×ルナマリアに対する三角関係にでも放り込んでおけばよかったのでは?

 最後の描写を見る限り、アグネスが本当に好きだったのはシンっぽい…って思ってたら他の人の感想見てると「ルナが好きだったけどシンに取られてイラついてた百合娘」とかいうトンデモ考察があって草生えた。

それはそれでオイシイのでその方向で行きましょう(キリッ

 なんだかんだと文句を垂れてきたけど、この子自体はめっちゃ好き。性格悪い女キャラが好みだから。
 デザインも好みなのでSEEDの世界が今後も進んでいくならどうにか救われてほしいところ。

★アルバート・ハインライン★

 すまん、正直出てきたとき裏切るかと思ってた!
 だって声がルルーシュだし、なんか目に怪しいのつけてるし、やたら有能だし…ノイマンに匹敵する有能が新キャラで出てくるとはビックリだ。

★ファウンデーション★

 今作の敵。
 最初から最後まで見事な悪役すぎて惚れ惚れするレベルだった。
 和解することなど絶対あり得ないと言うのが感じられるほど。

 「アコード」というコーディネーターを超える新たな設定が生えてきたけど、これは今後SEEDの世界で活かされることはあるのだろうか?
 精神操作っていうSEEDの世界観からは正直、浮いてる特殊能力すぎて舞台装置感が否めなかった。

 オルフェをはじめとする敵キャラはみんな濃い。
 田村ゆかりボイスのロリババァ、シャニみたいな覆面野郎、口が達者なDQNっぽいやつ、福圓美里ボイスのクソ女となかなか面白いメンツが揃ってたけど掘り下げがほとんどないただのやられ役で終わったのが少しもったいなく感じた。
 ブーステッドマンとかエクステンデットみたいな背景がありそうだったのになぁ。

・総評

 SEEDシリーズなら絶対見に行け! 何も言わず!!そんな作品です。
 20年の集大成とも言える内容でかつ、本編のオマージュがそこかしこにあります。
 ここでは説明しきれないほど数があるのでSEED好きなら必ずニヤリと出来る部分がひとつやふたつあるはず。

 ほぼほぼ9割がた満足ですが、アークエンジェル軍とファウンデーションが本格的に敵対するようになるキッカケの「闇に墜ちろ、キラ・ヤマト」の強引さとか目につく部分は微妙にあったのですが、そこらへんも勢いで気にするな!と言われるような作品です。

 それでは、この辺りで。最後にこの言葉を。

―――アグネス×ルナマリアの百合同人、待ってます!!

ではまた。


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