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人類の進歩か退歩か?熊の肉から見る糖質制限ダイエット

kinaも糖質制限…というか、糖質適正化で痩せたクチなので大きなことは言えないのですが、糖質制限ダイエットをするには抵抗があります。
特に「糖質の代わりに肉を食べよう」という系の糖質制限ダイエットの話を聞くと、眉をひそめたくなります。
「コメは美味い」ということ以上に、「食糧生産と人類の歴史と未来」を考えたら、どうしても違和感が拭えません…。

別に糖質制限ダイエットをしている方を批判しているのではないし、むしろ今回挙げた点をきっちりクリアした糖質制限ダイエットを推奨している方、実行している方は尊敬に値すると思ってます。

人類にとって画期的だった、穀物の収穫と貯蔵

今でこそ、こうしてインターネットが使える範囲の大多数では食品が容易に手に入るような環境な訳ですが、人類の歴史を見てみると飢餓とその克服が多くのテーマになっていて、直近だとチュニジアから始まって中東諸国に変革を及ぼした「ジャスミン革命」のそもそもの発端が「食料の高騰」だったりします。
(燃料の高騰、というのもありましたけど)

元々が狩猟で食糧を得てきた人類の課題は「食糧の保存」でした。
冬や木の実あたりは良いとしても、肉や魚の長期保存となると、冷蔵庫のない太古の世界では非常に難しかったであろうことは誰でも想像できることと思います。
その問題を解決したのが穀物。
米にしろ麦にしろ、籾をつけて保存するなら肉や魚とは比較にならないくらい長期保存が可能になります。
これは人類とって画期的だったのは言うまでもなく、「穀物の収穫と貯蔵」によって継続的な狩猟の必要がなくなりました。
命の危険を伴った狩猟が減った時間と人間がその時間と人材を使って発展させてきたのが文明で、その文明と文化を受け継ぎ発展させ、享受しているのが現代というわけです。
穀物の収穫と貯蔵がもたらした豊かさの結果が「穀物(穀物のほとんどは糖質)を食べない食生活でのダイエット」というのは、文明の進歩、と言えるのかもしれません。
ですが…

肉を1kg作るために消費される穀物の量は

kinaが「糖質制限ダイエット」に関して、違和感が拭えないのはここ。
糖質制限ダイエットで「穀物の代わりに肉を」という話も多いですが、そのお肉の可食部分を1kg作り出すために

・鶏肉:2kg
・豚肉:5〜6kg
・牛肉:10〜13kg

の穀物を使う、と言われています。
世の中に食糧が溢れているなら、そういう食べ方もありかな?とは思いますが…残念ながらそうではありません。
人類全体から見て食糧は現代でも不足しているし、これからはもっとそれが激しくなると言われています。
そういう現実がある中で「糖質制限して肉を…」という発想はしても実行は精神的にきつく、「肉は食べるけど程々にしてエネルギーは穀物で摂取するというか摂取させてください。余った穀物は食糧が不足している人へ分けてください(T ^ T)」と思ってしまいます。
人類を豊かにしたはずの穀物を手放し、肉という穀物を大量消費する食べ物を独占して、飢えている人達を尻目にダイエットする、という姿が、人間にとって進歩と言えず、退歩とも感じられるように思うのはkinaだけでしょうか…。

熊肉に見る、ニクの旨さの元って…

kinaも道産子ですから、一般的ではないにしろ熊の肉とか鹿の肉は食べたことがあります。
熊の肉は「この熊、木の根っことか皮とか食べてたんだろうな〜、人間が食べてるようなものを食べてるわけじゃない熊だったんだな〜」と思うような味でした。
同時に、「だとしたら、一般的に売ってる肉の美味しさは飼料の味なんだろうな〜」とも思いました。
そして、その飼料は何かと言われたら…これが穀物なんでございます。
つまり糖質、と。

こういうことを考えたら、「糖質制限ダイエット」というものに違和感を感じるのはご理解いただけると思います。

結局ダイエットをするなら「栄養バランスを考えて、必要以上にご飯食べるな」ということに尽きるんでしょうけどねσ^_^;


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