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価値観崩壊のバンコク5日間の旅1日目初国際線LCCで移動&高級タイ料理店でのオフ会

5日間の旅を終え、自宅のパソコンに向かうと、しばらく離れていた日常が、そして頭の働きが戻ってきた気がした。

旅にもしょっちゅう行っているし、そこでiPadを膝に置いて小説でも、エッセイでも書き続けてきた。それなのに、なぜか今回は「頭が働かなくなった」のだ。

環境のせいなのか?
体験したことがあまりにも衝撃だったからなのか?
価値観を根こそぎ覆されたからなのか?

理由はぼんやりとしかわからないが、それほどの衝撃を受けるために私はバンコク五日間の旅の予約を、月曜日に完了した。
出発はその週の土曜日。つまり5日前に旅の予約を完了して、パスポート一つで気軽に飛んで行けるなんて、海外旅行ってなんなんだ?と思うほど、気軽に出かけた旅だった。


ベトジェットエア

今回は旅の予約からいつもの旅とは違っていた。
人は、誰でも価値観を持っている。

好き嫌い
信条
信念
損得
何においても何かを信じ、何かを疑う。
その基準こそが価値観であり、何が正しいとか間違っているかは存在しない。
価値観がそこにあるだけだ。
しかし、その価値観が変わることがある。
信じていた人やものに裏切られると、それまでの価値観を変えて、2度と裏切られないようにする。それは傷つきたくないからだ。
つまり価値観というものは未来永劫変化しないものではなく、常に変化するものだ。
時に、自分を守るために。時に、より良い方向に進むために。
時代によって、または誰かから話を聞いたり、本を読むことでも変化する。させられる。
例えば女性がこんなに働くようになるなんて、私の両親世代、つまりわずか一代で変化しているし、新入社員が入社1ヶ月で辞めるなんて、私の時代には考えられなかったがわずか一代で変化している。この時代の変化によって、私たちの価値観も変化させられている。
そしてこのバンコクの旅が、わたしの価値観を嬉しくも崩壊してくれた。


載った飛行機はこれ

何がいつもと違っていたのか。

まず航空券。
いつもなら、フルサービスキャリア、つまりミールやドリンクなどが
出てくる航空会社で旅をしてきたが、今回はあまりにも安いので、初めて国際線の
LCCに乗ってみようと思っていた。
荷物を7キロ以内の持ち込み手荷物にできるなら、往復で28,000円。国内線以下だ。しかし、心のどこかにLCC国際線への不安があるのだろう。
調べて飛行機の予約ボタンまでいくと、「いや、ちょっと待って」とブレーキがかかる。
しばらく放置していたが、やっぱり気になる。再度予約ボタンまで行くが、不安が心に渦巻いていた。
しかし、「なんとなく」この6月上旬に行ったほうがいいと、背中を押された気がしたし、世界一周の旅から帰国して7ヶ月間一度も海外に行ってないのも、気になっていた。
まだまだ行きたい国があるのに、なぜ行かないのだろうか。

自分で問いかけても、「お金がかかるから」「日本食が恋しくなるから」と、以前の私ならば理由にもならない理由しかないのに、決断できずにいたが、ようやく週初めに週末の予約を入れた。それができたのは、不安を解消したからだ。

LCCで不安なのは、手荷物。1番安いチケットは受託手荷物なし。
全ての荷物が7キロを超えるとおそらく超過料金となる。
帰りにお土産で荷物が増えたらどうしよう、という不安があった。
(全く、何も心配は要らなかったのだけど)
じゃあ、手荷物を預けられる料金にしようと、少し値段は上がるが、安心を買った。


早朝の空港。若い人率高し。


さらに預けた荷物が戻ってこない、という不安もあった。
そこで、手荷物補償の保険にも入った。これに入っていればもし96時間以内に
手荷物が見つからない場合、15万円以上が支払われるというもの。
15万円を払いたくなければ、絶対に私の荷物はなくさないだろう。
また安心をお金で(と言ってもこの保険はわずか780円)で買った。
すると、どんどん気が楽になり、ホテル探しをした。

場所が良いところで、また安心を手にするために日系のホテルと、メンバーになっているホテルを奮発した。うまくいけばスイートルームに宿泊できるからだ。
さらに旅先にいる知り合いに次々連絡を取り、会える予定が立った。こんなにたくさんバンコクに知り合いがいたのか、と自分でも不思議に思ったし、全員が会う時間を作ってくれたことも、幸先がいいと思った。


ドリンク、フードメニューは充実


この頃には不安は一切消え、ワクワクが湧いてきた。
こうして、久しぶりの海外旅行へと旅立つ前日に突然オフ会が開かれることになった。タイ在住の人が帰国されるタイミングだと言うことだったが、翌日にタイに行く私にぴったりなオフ会で、喜んで参加した。すでにバンコク旅の序章はここから始まっていたのだ。

お会いした人たちに「世界を広げてもらった」すなわち、「価値観崩壊させてもらった」のだから、迷いに迷ってもこの日程でバンコクに行くことに決めたのは、こんな意味があったのだと、不思議な力を感じる自分の能力と、それを信じる素直さに感謝した。だって、「今行けー」って言う声が、世界一周の時と同様、あまりにも聞こえてきたのだから。

そうして早朝の空港で無事パスポートのみでチェックイン。ノービザで行ける国の一つだ。
インドネシアでさえも、アライバルビザが必要なのに、バンコクはそれも必要ない。まるで、隣の県にでも行くような感覚で海外に行ける。多くの日本人がこの外資系LCCに乗り込んでいる。

外資系LCCはどうだったのか?

確かに少々座席は狭いが、私はまだ良い。男性の方で慎重が高い人は、足がつっかえていた。
しかし若い人が圧倒的に多いため、そんなハードな環境もなんのその。
早朝便だったからか、とても静か。そう、みんな眠ってるのだ。熟睡しているが、若い人はほとんどイビキをかかない。おじさんは大きなイビキをかいていることがあるが、イヤホンが必須となるような自体には一度もならなかった。
ドリンクやミールの配布がないので、余計に静かだ。
想像よりずっといい。
私も電子書籍を読んでは眠くなり、起きては電子書籍を読んでまた眠りに落ちた。一つ残念だったのは、早朝のため空港のレストランがほとんど空いてなかったため、スナック菓子のみで14時ごろまで過ごしたことだ。(コンビニご飯は、私は食べないので)これは次回は前日にパンでも買っておいたほうがいいなと、反省した。


カロリー高いのに

ただ、飛行時間が5時間くらいだから良いが、これ以上のフライトはかなり疲れが出るだろうと思った。ファーストクラスと比較してはいけないが、疲れ方が全く違うということも料金に入ってると考えれば、「値段とは価値である」ということに納得する。

バンコク・スワンナプーム国際空港に、昼の12時過ぎに到着。

出発は遅れたが、結局到着は少し早いくらいだった。
私は都市を訪れる際には、第一印象でほぼ決まると思っている。そこで機外に出た瞬間、熱気をいっぱい溜め込んだ空気を吸ってみた。
「いいじゃん」
と呟いていた。もっと匂いがあると思っていたが、バンコクは無臭だった。(その後街中は別だったが)


ターミナルまでのバス


そしてこの第一印象が裏切られることは、旅の最後まで一度もなかったのだから、第一印象がいかに大事かがわかる。
入管も全く空いていて、審査官は何も言葉を発さず、ただ私たちは両手5本の指の
指紋を取られただけで入国完了。

手荷物も広い空港の中受け取り口番号を確認すると、そこに私の手荷物がちょうど流れてきた。やっぱり保険は効いていると勝手に思った。

さて、ATM。タイはチップも必要なので、キャッシングをしようと空港内を探すと至る所にある。全く困ることはない。とりあえず一万円だけキャッシングしたが、後から全く足りなくなってしまった。知り合いと会食の際には、割り勘でお金が必要なので、(QRコードなど使う人は別)少し多目がいいだろう。


空港からホテルまでのリモバスという物を探し、スタッフの人たちに聞くが、南国あるあるで、知らないか適当に教えるだけなのでわからない。
空港を歩き回って疲れ、暑さで疲れたので、入れておいたGRABアプリで車を呼ぶ。一階で待ってたら2階だと言う。
そこからまたながーいエスカレーターを上りようやくドライバーのおじさんと出会う。


バンコク スワンナプーム国際空港

あまり英語は出来なさそうだったので、車内ではほぼ喋らず。
バンコクの渋滞は聞きしに勝る物だったが、最初の固定料金以上に上がることはないので安心だ。ただ、インドネシアで使っていたゴジェックよりなんだかアプリの説明が少なく、わかりにくかった。それがのちの小さなトラブルに繋がった。


左側が、ニッコーバンコク。右がJALシテイバンコク

ニッコーホテルバンコクの敷地に入り、その奥に本日宿泊の「JALシテイバンコク」が見えてきた。
車が止まるとトランクにあるスーツケースを、ホテルスタッフがすぐに下ろしてくれた。ドライバーにも「Thank you」と言って、ホテルに入ろうとしたら、「No、cash」と言う。

クレジットカードを入力していたのだが、どうもクレカ払いが出来ないらしい。
タイはバリ島よりもさらに現金社会なのか?何かの手違いなのか?わからないが、とりあえず空港でキャッシングしたお金で支払った。よかった。。。

チェックインのスタッフは、とても綺麗で親切なお兄さんだったし、多少の日本語もできるようだった。説明の中で、隣の「ニッコーバンコク」のプールとジムを使えると聞いて、大喜びした。

スーツケースは男性スタッフが部屋まで持ってきてくれるが、そのスタッフにもチップをあげないといけないので、さっきタクシーのおじさんにお釣りをもらってて良かったと思った。何が幸いするかわからない。

エレベーターの中でこの男性スタッフに「日本人はたくさんくる?」と聞いたが、どうも英語がわかってないらしい。英語が通じる人と通じない人がいる。
チップもいくら渡したら良いのかしら?と言いながら20バーツ札があったので、「これでいい?」と聞くと、嬉しそうな顔をしてお礼を言ってくれたので、十分だったらしい。
部屋は広い。日本のJALシテイよりグレードが上な気がする。


お部屋

実はバンコク到着時から、今晩の夕食の幹事をされてる方から、「なんでも聞いてください」と言う、ありがたいメッセージが来ていた。
軽く何か食べておきたいと思い、「おかゆなど軽食が食べれるところはありますか」と聞いて紹介してもらったお店へ向かった。
徒歩5分くらいなので行ってみると、まるで居酒屋。
雑炊と烏龍茶を頼み、しばし待つ。
まず壁に貼られたメニューは全て日本語。
メニューは日英タイ語。
流れている音楽は日本の最近のJポップ。
お客はこの時点で私を入れて、3組。15時と言う時間だから仕方がないが、そのうちの一組は日本の家族連れ。

ただ、一つ違うのは現地スタッフのおとなしさ。
食べ物や飲み物を置く所作はきっとしっかりトレーニングされてるのだろう。
テーブルの上に静かに音を立てずに起き、起き終わると軽く会釈をして立ち去る。
その姿は日本人と重なるところがあるが、居酒屋と言う場所を考えると少々違和感を感じる。
元気の良い「いらっしゃいませー」と言う威勢の良い掛け声はなく、まるでお通夜のように静かな店内だ。
電気代節約のためか電気も薄暗く、夜になればこの様子が一変するのかもしれないが、なんだか静かに淡々と注文した鮭雑炊を食べ終わった。味は日本のものと変わらず、若干化学調味料の味がしたような気がしたが、早朝から何も食べずにこの時間まで来た私にとっては何よりありがたい。食事だった。


シャケ雑炊


ホテルへの帰り道のセブンイレブンで、1.5リットルの水を買う。なんと値段が50円。水はタイではかなり安いらしく、水道水はあまり飲まない方が良いと聞いているので、とても助かる。


どこの国にも売っているポッキー。味がそれぞれ微妙に違うので、お試しあれ!


ホテルに戻りゆっくりと紅茶を入れて、リラックスタイムだ。
部屋も広いし、この一人がけソファの座り心地がいい。
家にも欲しいくらいだ。


奥の赤いソファが居心地良すぎ

少し落ち着くと、明日以降の観光の予定を組み立てる。もっと早くから組み立てていればよかったのだけれども、現地に入らなければ現地の様子はわからないので、割と現地に入ってからホテルの現在地もしっかりと理解した上で計画を立てるようにしている。
この時も在住の方に色々とアドバイスをもらって、明日の計画はできた。19時近くになり、ここから歩いて20分ほどの高級タイ料理店へ向かう。
陽はすっかりと落ち、普通ならばこの時間に街歩きはしないのだけれども、トンローと言う飲食店が多い街中は、人通りも多く、路地に入らなければかなり明るいと踏んで、ひとりで歩くことができた。


トンローエリア


かなり方向音痴の私だが、Googleの言う通りに歩いて行って1度も迷わずレストランに到着した。


Patara Fine Thai Cuisine


店内

このレストランは一軒家になっていて、ミシュランの星ももらっているらしく、その分お値段も高いが、おいしいという評判を聞いていた。
幹事の方は既に来られていて、その後次々とメンバーの方が来られる、合計6人のオフ会が始まった。
このうちの3人は既にタイに1年以上8年ほど住んでいる人たちばかりで、タイの情報をたくさん聞くことができた。
この場でしか話ができないような情報もたくさんもらって、人と会って信頼できる人からもらう情報と言うのは本当に貴重だと思った。
タイ料理は見た目も綺麗で辛さを抑えた料理をオーダーしてもらったので、とてもおいしかった。



花びらの上に食材

1番おいしかったのはデザートでマンゴーと甘いお米のコンビネーションのスイーツだった。タイではとても有名なスイーツらしくお勧め通りとてもおいしかった。

美味しかったー


日本にしか住んだことがない人と、海外生活が長い人たちとは、持っている空気も違うし、発言もどこか違う。
多分それは日本を基準にしているのではなく、世界を基準にして話をしているのが伝わってくるからだ。そして、それがとても心地よかった。
いい時間を過ごした、と思った。

帰りは同じ方向に帰る人たちと一緒に歩いてホテルへ戻ったので安心だった。
なんと言っても、今日のお昼にバンコクに到着したばかりなのに、ものすごく濃い時間を過ごしている。まるでここに住んでいるかのように。

それはおそらく、あちこちで日本語が聞こえ、日本食のレストランもたくさん見え、日本語を見かけるからかもしれない。

バンコクは、日本で言うならば決して東京と言う規模ではないけれども、古さと新しさ、西欧とアジア、地元の人と観光客とが絶妙に混じり合って、独特の街を形成している、なかなか日本で同じような街を見つけることは難しいかもしれない。そんな魅力を持つ街だ。

たった1日目にして私は、本当は好きなのに、関心がないふりをしている女の子のような気持ちになっていた。

それは、恋だ。


南国っぽいウオールペインテイング

まとめ

① バンコクは、国際線LCCで十分な距離。必需品は電子書籍やダウンロードしたビデオとドリンクとドリンクとスナック類。330ミリの水のペットボトルが、160円くらいで機内で買える。覚悟していたほど機内は寒くなかったが、やはり上着はあったほうがいい。

② バンコクの第一印象はとても良かった。東南アジアの他の国々よりも少し近代的な感じがした。ライドシェアもちゃんと使えた。ただし、インドネシア・バリよりも現金率が高いので、クレジットカードだけに頼ることはできない。

③ 日本食レストランがたくさんあるので、食には困らないし、値段もほぼ日本と同じ位だ。ただ今後バンコクの物価も上がっていくと思われるので、日本よりも高くなる可能性はあると思う。

④ 観光客はバンコクにたくさん来ていて、アジア系へヨーロッパアメリカ系の人たちも多い。ただ、東京ほどの大都市では無いので、そこまで混雑は感じない。

⑤ 私にとってのバンコク第一象はとても良かった。都会すぎず、田舎すぎずと言う中位な感じがいいなと感じている。


ただ、この後この印象がくつがえされていくのだけれど。。。
続きは次回へ。


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