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【クラウドファンディング】開始から5日で40%達成ー大切なのは〇〇の繋がり

プロジェクト:子どもの命を守り、未来を守りたい!防災啓発アニメの制作にご支援を。

乳幼児向け防災アニメ制作費用の調達をクラウドファンディングで行った日本災害救援ボランティアネットワーク。新型コロナウイルスの影響で従来の資金源である講演活動や、支援者の方々からの寄付金が減少してしまいました。

インターネット上での資金調達に馴染みのない世代も多い状態からの挑戦でしたが、なぜ成功できたのでしょうか。そしてどんな広報活動を行ったのでしょうか。団体事務局員の荒木正澄さんにお伺いしました。

クラウドファンディングへの決意「中途半端には終わらせない」


ー プロジェクトの資金調達法として、クラウドファンディングを選ばれたのはなぜですか。

 当団体はNPOなのであまり営利的なことはできず、これまでご寄付を募ったり、講演・講座が資金源になっておりました。しかし近年はコロナ禍ということで、講演・講座も少なく なっていました。また支援者の皆さんも経済的に苦しかったためか、ご寄付が減ってきているという状況でした。

出典:『子どもの命を守り、未来を守りたい!防災啓発アニメの制作にご支援を。』READYFORhttps://readyfor.jp/projects/nvnad

                                 
そこで今まで当団体がやってきてないもので何か資金を集めることはないか、と苦心していましたところ、クラウドファンディングの話を持ち掛けていただき参加することにしました。


ー 団体の職員の方をどのように巻き込んで行ったのでしょうか。
最初は色々な案を出しまして、その案の中で持続可能なものということで、今回乳幼児向け防災アニメを制作することになりました。
また、近年問題視されていながら、見落とされている問題がありました。それは乳幼児やその親に向けての災害への取り組みでした。そこで乳幼児向け防災アニメを制作するにあたり、当団体の理事の米山が、阪神淡路大震災で被災してからずっと子供向けの防災に取り組んでいたので、米山に参加してもらいたかったのです。

出典:『子どもの命を守り、未来を守りたい!防災啓発アニメの制作にご支援を。』READYFORhttps://readyfor.jp/projects/nvnad

                                 
また、クラウドファンディングを運営していくのは事務局の方が担当しますが、災害の詳しい知識に関しては理事の方に参加していただくことになっていました。
事務局では対応できない専門的な部分は、その都度理事に相談し、知識を頂いていました。他にもホームページなどで使用する写真を提供していただきました。



ー 反対意見はありましたか。

正直なところ、クラウドファンディングは失敗することも多くあるということで当団体のクラウドファンディング経験のある理事にも、「やるんだったらちゃんと本腰を入れてやらないとただの時間の無駄になってしまうよ。」ということはよく言われていました。
以上の懸念点はありましたが「クラウドファンディングに挑戦することはとても意義深いことだからぜひやってほしい。」ということは団体内の意見でまとまっていました。

ー 目標金額はどのように設定しましたか。

まずアニメの制作費として100万円。あとはready forさんの支払い手数料の30万円と、今回の防災アニメの広報やその他諸々の経費として20万円を計上し、決めていきました。

ー アニメ制作費の100万円はどのように決めていきましたか。
  
最初は桃太郎のストーリーに即して制作するという話でしたが、それではもはや乳幼児ではないので子どもの頃の桃太郎にしようと考えました。

そこからどんな災害を入れるか、何話まで作るかという話になりました。
nagi様とも相談の上で、地震編・水害編・津波編で3話まで作って、youtubeで流すなら3分から5分位と決めました。また、クオリティ面での要望もお伝えした上で、見積もりで100万円と提示していただき、依頼を確定しました。

5日で達成率40%を突破

ー 情報公開前にはなにか行動を起こしましたか。
 
公開する前には題材がないので、広報があまり上手くいきませんでした。
しかし当団体は27年間活動をしていて、その関係者の方々には応援をお願いしましたし、当団体の役員の方達にもクラウドファンディングを公開する際には是非いろいろ働きかけてほしい、ということをお伝えしておりました。

また本当にスタートダッシュが大事だということは常々聞かされていました。
nagi様には事前にある程度お話をさせていただいて、桃太郎のキャラクターデザインはほぼ出来上がっていたので、費用はお支払いできないのですがアニメのタイトル画像を作っていただけないかと相談させていただきました。

そしてタイトル画像を作っていただき、それを元にチラシを作ったりFacebookやTwitter、ホームページなどで発信したことによって、かなり周知もしやすくなりました。
事前にnagi様と相談し、タイトル画像を作っていただけたことがクラウドファンディング成功に役立ったと思います。

「防災アニメ ももたろう」タイトル画像
出典:『子どもの命を守り、未来を守りたい!防災啓発アニメの制作にご支援を。』READYFOR
https://readyfor.jp/projects/nvnad

                                 

ー クラウドファンディングのページ作成で工夫された点はありますか

伝えたいことはたくさんあるのですが、全部伝えようとするとやはり長文になってしまいます。しかし文字だけだと見てもらえないので、当団体のことを知っていただくために今までの活動の写真を沢山載せました。

あとは皆様にアニメの必要性を理解していただくため、災害が起こった時、子供たちはどのような状況にあり、どんな影響が出るのかを解説しました。

出典:『子どもの命を守り、未来を守りたい!防災啓発アニメの制作にご支援を。』READYFOR
https://readyfor.jp/projects/nvnad

                                
ー スタートダッシュはいかがでしたか。
 
ready for さんから言われていたのですが、最初の数日で目標金額の20%ぐらいを突破したら成功率が高くなるということを言われていました。
今回は最初の5日で40%達成することができました。途中で中だるみがありましたが、最後の締め切りの10日ぐらい前になってくると最後の追い込みで寄付金が集まる傾向があると聞いていました。

それに向けて毎日カウントダウンの写真や、お知らせなども定期的にアップしていました。そうすると最後の一週間ぐらいで一口10万円のご支援を頂いたこともありました。
前々日には目標金額を達成させていただき、胸をなでおろしたという状況でした。

出典:『子どもの命を守り、未来を守りたい!防災啓発アニメの制作にご支援を。』READYFOR
https://readyfor.jp/projects/nvnad/announcements/185324

                                 

安定的な支援があるからこその課題


ー どんな方からの支援が多かったのですか。

当団体は皆さまのお支えのおかげで27年間活動しており、ずっと支援していただいてる方に多く支援していただきました。
20代、30代より、 40代とか50代 、60代の方が多く支援していただいたというデータがあったので、それは本当に当団体の強みですが、今後は次世代に向けての発信も行っていきたいと思っています。

ー 子育て世代の方はいかがでしたか。

当団体の米山が兵庫県の西宮にあるプレーパークという、周りの環境を活かした、自分の責任で自由に遊ぶ「子どもが遊びを作る場」を運営しておりまして、多くの子育て世代の方が集まります。その方々にはやはりとても興味を持っていただいてご寄付をしていただきました。
ですから、もっと知っていただければご寄付をさらに強められるかなと思います。

ホームページでの広報や、今までの繋がりの ある方に対しての広報はさせていただいてたんですけども 、やはり 若い世代の方に向けて広報が足りなかったと反省しております。

人と人との繋がりを絶やさない

ー クラウドファンディングを終えてみていかがですか。

今まで一年に一回ぐらいしかお話ししていない方々からも、「クラウドファンディングするなら、以前お世話になったので寄付します」という方もいらっしゃいました。そういう方々との間でお礼状だったり、直接お電話をすることによって今まで以上にお話しをする機会が増えました。

支援による新たな繋がりができましたし、今までの繋がりがさらに強くなったので、今回クラウドファンディングが実施できてとても良かったなと思っております。
  
そして災害というのは決して特別なものではなくて、日常で気をつけるところから始めることだと思います。当団体としては   本当に繋がりという部分を大事にしていますが、最近はコロナによって自治会や地域の繋がりがとても弱くなっております。

やはり災害が起こった時に地域の繋がりはとても大切ですし、孤立を防ぐためにも普段からそれは大切なのです。だからこそこれからも大事にしていきたいなとは常々思っております。

ー クラウドファンディングを利用するメリットは何でしょうか。

活動する上で活動費が必要になってくると思うのですが、そういう意味でクラウドファンディングはノーリスクで挑戦できるのが良い点だと思います。

想いがあってもどうしても資金面で挑戦できないことがあるのですが、クラウドファンディングによって、みんなで思いを一つにして何かに挑戦する土台には立てます。

ー これからクラウドファンディングに挑戦する方へメッセージをお願いします。

最初はアニメに関しても、クラウドファンディングに関しても全くの素人で、本当に何から手をつけていいかわからない状況でした。
しかしready forの皆様だったりnagiの皆様に一から十まで丁寧に説明していただいて、何か分からないことがあったらすぐ相談に乗っていただくなど、本当にいろんなサポートをしていただきました。僕らだけでは絶対できなかったと思います。

今後挑戦しようと思っている方で、 不安に思われてる方もいるとは思いますが、第一歩をとりあえず踏み出してみてほしいです。挑戦したら失敗しても、成功しても何らかの形にはなると思うので、是非これから挑戦して欲しいと思っております。

▼完成したアニメはこちら

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