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初めての動物病院(猫が来て、15ヶ月)

GW初日。今年の連休は猫を病院に連れて行くことが最大にして唯一のタスク。これを終わらせないと他の予定は入れられない、という覚悟。なんせ一年以上ワクチンが打ててないのだから。病院に電話して、いつ連れて行けるかわからないけど、捕まえられたら行きますと伝え、捕獲開始。このところパートナーが抱っこ練習を重ねてコツを掴み始めたので、成功の期待高まる。

二人でなんとなく猫を脱衣所に誘導。我が家は狭いマンションなので、普段は部屋の仕切りとなる扉を開け放ったまま、なるべく広々と過ごせるようにしている。この環境で猫を捕まえようとすると、広い、ひと繋がりのフィールドを縦横無尽に逃げ回れるので猫に有利。何度も捕獲を失敗してきた。猫の自由が効かなそうな狭い場所といえば、我が家では脱衣所くらい。ここに追い込む作戦。

猫が脱衣所に来たら扉を閉めて狭い空間を作る。一度目は失敗。ドアが閉じるのを察して逃げられた。こちらの気負いや緊張が伝わらないように、しばらく放流。ほとぼり冷めたら、またおもちゃで脱衣所に誘い込む。2回目は扉が閉められた。撫でたりじゃらしたりしつつ、割とあっさりパートナーが猫を捕獲。あらかじめ蓋を開けてスタンバイしていたキャリーケースに猫を入れ込む。ここで抵抗されてこれまで何度も失敗してきた。今回は抵抗されても手を離さないぞ!

やった!入った!!蓋を閉めて急いで身支度、出かける準備。その間、猫は力の限り大声で鳴き続ける。なんと大きな、切ない、抗議の声だろうか。胸が締め付けられる。ごめんよう、ごめんよ。大丈夫よ。怖くないからね。猫が我が家に来てから、初めて、外に出す。緊張感がすごい。キャリーケースの扉が開いてしまったら?パーツが壊れてたら?不安すぎて何度も確認してしまう。恐る恐るマンションを出て、徒歩で近所の動物病院へ。道中も大きな声で鳴き続ける猫。

遂に捕まってしまった。無念

さすがの大型連休、病院の待合室はなかなかの混雑で犬が多い。かわいい。うちの猫はひたすらに鳴き続ける。こんなにずっと鳴いてたら疲れてしまうだろうに。事前の電話では、予約なしは1時間待ちくらいを覚悟しろと言われていたものの、20分くらいで診察室に呼ばれる。スタッフさんにキャリーケースから出されて診察台に。暴れないけど、相変わらず鳴き声が大きい。手汗が凄い。体重は4.8キロくらい。横倒しにされて爪を切られる猫。エリザベスカラーをされて、三種混合ワクチン接種、続いてマイクロチップ挿入。マイクロチップを入れる針はかなり太く、獣医さんからは、「これは頑張れるかなー、ギャッ!って鳴くかも。普通は去勢手術とかで麻酔打ったついでにやるんですよー。」などと説明を受ける。この説明、猫のためではなくて、私ら人間のためよね。。。多分私の顔、凄く不安そうで涙目でした。可哀想で見てられん。。。

予想に反して猫は強かった。うんともすんとも言わずに、マイクロチップ挿入完了。緊張で固まってただけかも。偉いねー強かったねーと褒められながらキャリーケースに仕舞われる猫。また大声で鳴き出す。今日は激しい運動は避けて、下痢、嘔吐、ぐったりした様子があれば病院に電話しろとのこと。こちらは既にぐったりだ。

待合室には診察前より多くの犬。皆よく手入れされて、機嫌良く、愛されてるのが伝わってくるかわいい子ばかり。飼い主さんたちは世間話の犬トークが楽しそう。深刻な病の子がいたらそれはお気の毒だけれども、定期検診的な用事の子だけならば、動物病院の待合室ってなんか豊かで幸せに満ちた空間なのね。犬と飼い主の間の信頼感、幸せな犬たちのご挨拶、飼い主同士のほんわか交流、愛が充満してる。そんななか、不機嫌な大声で鳴き続けるうちの猫。可哀想で、可愛くて、心配で、愛おしくて、疲れる。

強い子です

ようやく、一万円ちょっとの会計を済ませ、帰路へ。途中、コンビニで自分たちの昼飯を買おうかとも思ったが、とにかく早くお家に猫を戻してあげたくて素通りし、キャリーケースがひらきやしないかとまたドキドキしながら家路を急ぐ。

家を出てからおよそ1時間後に帰宅。キャリーケースの蓋を開けると恐る恐る出てくる猫。ベッドの下や猫タワーの最下部に潜り込んでみたものの、すぐ出てきテーブルの上に乗ったり、出窓に乗ったり、うろうろ。撫でても嫌がらないし、割とケロッとしているようには見える。ただ、入れ込まれていたキャリーケースは随分と長く嗅ぎ回っていた。さっきまでの非常に不快な一連の出来事全ての元凶が、このプラスチック製の箱にあると思っているかのように。

お疲れ様でした。偉かったね

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