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「HSP 心理学」で Google scholarしてみた

多分皆さんの方がよく知っているのかもしれない、このHSPという言葉。
ここ数年で、一気に広がりました。
勉強のためにも、ちょっと論文検索もしてみて、調べてみたんで、
へーって感じで見てってください。

HSPとは

HSP
Elaine Aronにより提唱された。刺激に対する深い認知的処理と、高い情動的反応を感覚処理感受性(sensory-processing sensitivity)と呼び、そのような高い敏感性を持つ人(highly sensitive person)に注目した。感覚処理感受性が高い人ほど、共感的な可能性があるとされている。

串崎真志(2018) Highly sensitiveな人はじゃんけんで引き分けが出やすいか

ちなみにElaine Aronさんは女性の心理学者で、このHSPの概念は、1990年代に生まれたものだそうです。結構前だけど、心理学業界じゃかなり新しい概念です。

ワイが最初にこの概念を知ったのは、インスタだったか、何かのラジオだったかと思います。
「鈍感な世界にいきる敏感な人たち」という本が売れ始めて、
なんや発達障害に近いものかな? と思っていた頃でした。
HSPは、発達障害でも、愛着障害でも、そういった障害と名のつくものではなく、
特性として認識されるものだと知ったのは結構あとです。

HSP、みんな知ってるけど……

近年日本でも、このHSPの概念は研究が進み始めています。
ところがどっこい、一般の方でも知り始めているこの概念、致命的なところがありまして……
アメリカではだいぶ研究されているのに、日本ではエビデンスが貯まっていないんすよね!

日本にこの概念が持ち込まれたのは2000年代っぽい。

つまりね、どういうことかというと、臨床研究が万全ではない状態なのよ。

噛み砕きます。
ワクチンの治験で一時期盛り上がりましたでしょ?
アメリカでは行けるけど、日本人の体質に合っているかわからんな、
みたいなそういう話で盛り上がりましたやん?
あれです。
アメリカのHSPの概念、そのまま日本に持ち込んできてるけど、
それ日本人の国民性に合ってるの? という問題が解決されるための
データがまだ不足状態なんです。

ネットで出回っている特性を鵜呑みにすると、
多分半数がHSPになるかもしれないと、ワイは思っちゃうな。
なんてったって、日本人は、それなりに共感性は高いし、相手に気はつかってしまうし、そうなると物音に敏感にならざるを得ないし、ビビるほど働くし、そうすると疲れやすくなる。
今書いたのは全て、HSPの特性として出ていることです。

もしかしてワイもHSPなんじゃ?!と思って調べたことありますが、違うって言われました。なんでやねん。

HSP研究の動向が楽しみ〜

これからどんどん研究されてデータが蓄積されることで、
HSPの全容はわかってくると思います。

ちなみになんですが、HSPは、疾患名ではないので、診断基準もありません。
つまり、お医者さんに「自分ってHSPっすか」と聞いても、
「う〜〜〜〜ん」みたいな顔をされることが多いかもしれません。

心理屋の端くれとして、HSP研究の動向は追っていくつもりです。
またなんか進展があれば記事にしようかなと思います。

現在論文でおもれえと思ったのは、HSPは共感性が高いからじゃんけん引き分けになりがちなんじゃないか?と思ったけど、割とそうでもなかった、という論文と、
異世界とか不思議現象を楽しめる態度とHSPの特性に因果関係があるか調べてみたけど、ちょっとあるっぽい、という論文でした。
こういう尖った論文があるからおもれえんだわ。

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